爽やかな秋の匂いのする9月27日、
この良き日、プー子たちはフランスに来てまる7年を終えました。
今日から8年目に突入です。
プー子は今日から、ヨオロッパ市民大学のドイツ語講座2年生!
ヨオロッパ市民大学というのは、ストラスブールにある巨大なカルチャーセンターで、プー子はそこで去年からドイツ語を習っているのであーる。
去年、初級コース前半を教えてくだすった先生が、別の曜日に初級コース後半も教えていらっさるので、プー子は、今年も同じ先生につくことにした。プー子は去年とても優秀な生徒だったから、きっと先生はプー子のことを覚えていらっさるに違いない。それに去年一緒だった他の生徒さんたちも、何人かいるに違いない。新しい生徒さんも、ちょっと来るんだろう。
みなさんとこれから1年ドイツ語で話すのだ。
あー新学期は出会いの季節。
ワクワク
そして、授業!!!
プー子が教室に入ると、先生がさっそく「プー子ちゃん!」と言ってくだすった。
プー子は大きな声で「Guten Tag!!!」といって、最前列の真ん中に座った。
見たところ、去年も先生のところで教わっていた古株さんは、プー子をいれて3人。そのほか、新顔さんが4人。全部で7人。かなりの少人数!これは、発言機会が多くなりそう!ふっふっふ
先生が、古株3人のことを、新入り4人にお話してくだすった。
いわく、去年最後まで残っていた人たちなので、つまりとても熱心に勉強した面々です、と。いやーん、プー子照れちゃう。
今日は初回の授業なので、みなさん順繰りにドイツ語で自己紹介をしましょう、ということになった。
先生が、これは必ず話してね、という項目をいくつか黒板に書かれた。
プー子は、書かれた項目を見て、これだと予めノートに作文しなくても、すらすら口頭で言える!と思った。話さなきゃいけない項目以外のことも、すらすら話せる!なんてったって、プー子は去年、熱心に勉強しましたから。
周りを見渡すと、新入り4人は一生懸命ノートに作文をしていた。ふっふっふ。がんばりたまえ、新人たち、とプー子は心の中で思った。
では順番に、ドイツ語の自己紹介。
最初は、左端に座っているカリンさんから...
ところがどっこい。
このカリンさん、最初はたどたどしくドイツ語を話していたけど、そのうちスラスラになって、プー子の全然知らない言葉をいっぱい話して、話して話して、止まらなくなった。ドイツ語ぺらぺらだ!
先生のドイツ語の質問にも、よどみなく答えている...
プー子の隣に座っている新人のおじいさんも、うんうん頷きながら聞いている。え、わかってんの!おじさん!! えー 初級後半ってこんなレベルなのー...
プー子は、カリンさんのドイツ語を聞きながら考えた。もしかしてこの新人4人は、実は結構ドイツ語ができるのに、自己評価を誤って初級後半コースに紛れ込んだのかもしれない。もしかして古株3人のほうが、全然ドイツ語レベルは低いんじゃなかろうか。
少なくともプー子は、このカリンさんの言っていることは、殆どわかんない!
続いて、古株フランシスさん、アリヌさんと続いた。
古株の人たちは、彼らが何を知っているか、プー子は知っているので、こわくなかった。
続いてプー子。プー子も、去年習った文を駆使して、いろいろ話した。
つづいて新人のお爺さん、新人のお姉さん、新人のおばさん...
この3人が話したのを聞いて、プー子はわかった。
どうやら、カリンさんだけが、えらくドイツ語ができるらしい。ちょっと安心。
ほかの新人さんは、そんなにプー子たちとレベルが変わらない。
カリンさん、いい人っぽいけど、来週から、上のクラスに行ってくれないかな...
自己紹介のあと、ちょっと聞き取りをした。カリンさんがバンバン答えるので、プー子も負けじと、聞き取れたところだけ答えた。でも大体カリンさんが答えた。誰も答えられないところも、カリンさんがバンバン答えた。うーむ
そんなとき、先生が質問なすった。
「ザラは、Bruder(兄弟)がいません、Schwester(姉妹)もいません。つまり、ザラはkeine...??? 」
プー子は、先生の聞いてらっさることがわかった。ドイツ語には、男と女の兄弟ぜんぶひっくるめた言葉があるのだ。それだ、それを聞いてらっさるんだ!去年習った言葉だ!何だったっけ...
ふと頭の中に、Geschwisterという言葉が浮かんだ。
あれ、でも音がSchwesterと似ているぞ。違うかな、違うかな...
言おうか、言うまいか...
すると、誰も答えなかったので、先生がおっしゃった。
「Geschwister! Sie hat keine Geschwister.」
あああああ
プー子は知っていた。知っていたのだ。
カリンさんも答えられなかった言葉を、プー子は知っていたのだああ
これは本当に悔やまれる。
ココゾというときに攻めていかないと、少しでも有効を取らないと、勝てないのだ!
シドニーオリンピックの篠原信一も、攻めの姿勢が足りなかったから金メダルに届かなかったと言っていたじゃないか! プー子としたことがああ
結局、初回の授業は、とりあえずカリンさんのレベルが高すぎるということだけわかった。来週からは教科書に沿って、ゆっくりやっていく、と、思う。
今年もドイツ語、がんばるぞー