2011-12-23

プー子と冬至

12月23日、
今日は、お兄ちゃんの
お友達の旦那さんのお誕生日、なので
お兄ちゃんはお祝いのために日本に帰っている。

トゥールーズに残ったプー子たちは
年越し準備をしたり、
クリスマスパーティーの献立を考えたりしている
去年は牡蠣だったので、今年は鴨かな。
去年はパネットーネだったので
今年はパンドーロかな。
どっちもイタリアのクリスマス菓子なの
ムフフのフ



クリスマスというのはどうも
もとを辿れば冬至祭らしい。
そう聞いてプー子は、好感がもてた
だって冬至というのは
それを過ぎると日がどんどん長くなるということだから
これはもう何教でもなくて、嬉しいことだ。
いまごろは結構いろんな宗教がお祭りをしているけど
その大体がもとを辿れば冬至なのだから
もういっそ
「ハッピー冬至」
といえば、全部事足りると思う。
みなさん、ハッピー冬至。
プー子たちはこれから、クリスマスディナーじゃなくて
冬至ディナーをすることにする。

冬至の日のために
プー子たちは、日本から送られてきた柚プリンをとっていた。
楽しみに待って、21日のお昼にそれを食べた。
ところがどっこい、今年の冬至は21日じゃなくて22日。
フライングしてしまった。
お兄ちゃんは、「冬至イブ」に柚をたべたので
えんま様に舌を抜かれないか、ドキドキしていたみたいだけど
結局元気でピンピンしていて
日本にまで行ったのだから、大丈夫だったんだろう。
大体えんま様は嘘つきの舌を抜くのであって
冬至イブに柚を食べた人の舌を抜くんじゃない。

プー子は「えねえちけー」のネットニュースを見て
お誕生日祝いに駆けつけているお兄ちゃんが映るかな、と思っていたけど
お兄ちゃんは映らなかった。
小さいからかな。



※そうそう、プー族は企業しました。
お菓子の会社、「砂糖之義製菓」という名前にしようと思ったけど
これだと「プ」の音がないので
「プ砂糖之義製菓」です。
まずは試食をしなくっちゃいけないから
お菓子を沢山食べなきゃいけないわ
そのうち皆さんお買い求めになれるようになるので
そのときはどうぞ、プ砂糖之義製菓をご贔屓に。

2011-12-17

プー子、みなさんのがんばりに刺激を受ける

最近のプー子たちは、色んな公演に行ってる

少し前には、キャピトルの劇場で
オペラ『ファルスタッフ』を観た。
キャピトルオーケストラは、たいてい
古典作品はオーソドックスな演出でかけるので
安心して観ていられる。

でも今日はそのことが書きたいんじゃなくて
プー子の日本人のお友達のことを書く

先週はカオリさんのオルガンのコンサートがあった
Eglise Notre Dame du Taurという
ふるーい教会で、オルガンのコンサート
よく練られたプログラムで、楽しかった
プー族の心のテープにしっかり録音した。
こちらが会場。カオリさんは、一度コンサートを開かれると
必ず次のコンサート依頼が舞い込むぐらい、すばらしい演奏をなさるのよ。
R0010682 by mikans102
R0010682, a photo by mikans102 on Flickr.



それからこないだは、アズサさんのダンス公演があった。
これは、トゥールーズでもうすぐ劇場がオープンするので
そのプレオープニングのパーティー。
トゥールーズ中のパフォーマンス関係の団体が
代表者を送ってきて、みなさん短いパフォーマンスを披露された。
アズサさんは、振付け研究所(?)の代表。
他にサーカスも絵画も彫刻も漫才もバイオリンもオルガンもあった。
綱渡り師のイグナシオも出ていた。
お酒とお菓子もいただいた。
会場はふるーい病院
アズサさんのダンスは、縦長の部屋でみたので
背が高くてヒールを履いたアズサさんが
ファッションモデルみたいに見えて面白かった。
かっこよかったけど、カメラを忘れたので
写真はない。
プー族の心のカメラにしっかり録画した。

あとイズミさんはピアニストで、毎年夏には
サンフェリックスロラゲという町で開かれる
セヴラックフェスティバルに参加されている。
日本のセヴラック協会の会長もなすってる。


いやはやみなさん、遠い国からやってきて
こんなフランスの古い教会だとか新しい劇場プレオープニングパーティだとかの
「あーとしーん」にお出になって
パフォーマンスをなさるのって、すごいと思う
好きで打ち込んでることが、
こんなに花開くなんてすごいわあ
それも無心でやってらっしゃるうちに
国境を越えて、ここまで繋がってきた、ってことに
プー子は、感激した。
プー子も、刺激を受けた。
やらなきゃ、と思った。たぶん、歌とか。
えいえいおー

でも実は昨日もカオリさんのクラヴサンのコンサートがあったのだけど
嵐が来ていたのもあって、プー子たちは行かなかった
プー族の心のテープは片面10分しかないの。

2011-12-14

まったりしたボクたちの年末

世界の文豪、プーちゃんがご紹介する
トゥールーズのクリスマス夜景百選

毎年恒例、マルシェ・ドゥ・ノエル
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R0010292, a photo by mikans102 on Flickr.



これはこないだの満月の夜です
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R0010668, a photo by mikans102 on Flickr.


12月の満月というのは、大体年に1回しかないもので
これは大変貴重な写真なのです えへん
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R0010679, a photo by mikans102 on Flickr.



ギャラリーラファイエットも
クリスマス仕様です
赤いランプがコロコロ動く
日本のパチンコ屋みたいだ
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R0010670, a photo by mikans102 on Flickr.



ウィルソン広場の回転木馬もキラキラ
ああ目が痛い
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R0010116, a photo by mikans102 on Flickr.



とはいえ最近のボクたちは
とてもゆっくりした時間を過ごされています

まったく年の瀬という感じがしなくて
とてもこれは「師走」とは言えない
まあそれはひとえに、ボクたちが人ごみを避けているからだけれども
だけどたとえ年末の慌ただしさが相手でも
避けようと思えば避けられるってのが、驚きだね
ここには顔見せも今年の一文字も紅白も春闘もないからね

お気に入りの時間は夜
おうちで肘掛け椅子に座って
目を閉じてケンプ先生のCDを聴いている
それぐらい、まったりとした、年末です
みなさんいかがお過ごしですか

ケンプ先生のベトヴェン
↑リンクをクリックすると、ケンプ先生の演奏が聴ける
プー族の大好きな、ケンプ先生
みなさん、クリスマスソングなんて聴かないで
先生の演奏を聴いて贅沢な年末を過ごしましょう
もうクリスマスなんてどうでもいいよ
年賀状だって書かなくていい
毎日、海辺にハンモックをつって
波の音を聴きながら寝転がるのが一番だ

ネコロガっているうちに一週間
寝返りをうって二週間、
鼻提灯があけたらお正月、というのが理想です

2011-12-11

プー子のブリュッセル紀行

先週末、プー子たちはブリュッセルに行った。
この秋からブリュッセルの美大生になったチヅルさんを訪ねるのと
クリスマスムードを楽しむのが目的。
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R0010640, a photo by mikans101 on Flickr.



ハワイ大好きのお兄ちゃんからすれば、
ブリュッセルはパリよりまだ北、北の北の、北の果てに思えたらしい。
それで寒さ対策といって
トゥールーズの家の中からもうマントを着て、鼻血を出していた。

けれどもブリュッセルはそれほど寒くなかった。
別に雪も降っていないし、肌刺す風が吹いていたわけでもない。
朝に息を吸うと、少し鼻の奥が痛いぐらい。
北海道弁でいうと、めんこい、かな
ちがった、それはプー子だ ひゃっこい、しゃっこい、しばれる ううん…
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とにかくブリュッセルは楽しかった
無政府期間が長かったので、それなりに荒んでいたけど
街中クリスマスの雰囲気!!!
もともとゴテゴテした建物が多いのに、さらに
フランスとは比べ物にならないほどゴテゴテ豪華な飾り付けだった。
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こちらは、泊まらせていただいた
チヅルさんちの窓からの景色。
うしろは教会です
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R0010311, a photo by mikans101 on Flickr.



プー子はブリュッセルの色々な面をご紹介したいのだけれど
沢山書いてウンサンコショウな印象になってはいけないので
ここはひとつ、食べ物にテーマを絞ってご紹介いたしましょう

ブリュッセル、ベルギーといえば
まずおビール
どのおビールにも
その味を一番よく引き出す専用のグラスがある
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あちこちでおビールを飲んでいる人がいる
これはおビールバーのメニュー。全部おビール。
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ここのおビールバーは
おつまみも、煎った麦!
おビールのつまみが麦だなんて、
どこまで麦好きやねん
でもこれが、よく合うう
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R0010378, a photo by mikans101 on Flickr.



それから広場で、シャンパン
お兄ちゃん、記念にぱちり
シャンパンはフランスのものだけど
雰囲気、雰囲気
後ろに見えるのはゴシック様式の市庁舎です
お兄ちゃんが言ってたけど、ロマネスクとゴシックの違いは
桜餅と柏餅の違いによく似ているらしい。
(お兄ちゃんのマント、南極にでも行けそう…)
そうそうお兄ちゃんはお酒はのみません。
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R0010374, a photo by mikans101 on Flickr.




ワッフル!!!
出来立てで一部半ナマだったけど、そんなの吹っ飛ぶぐらいおいしかった
角砂糖が時々カリッとしていて、歯触りがいい。
こうしてみると、日本のマネケンのワッフルは
それなりに「本場の味」を再現していると思う
70%ぐらい。だけどもちろん、ブリュッセルの方がおいしかったのよ(もぐもぐ)
ブリュッセルのほうが、ふわっとしてると思うわ(もぐもぐ)
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こちらはロータスビスケットの大きなサンタさんバージョン
小さいのは日本でも輸入食品やさんにあって
プー子たちもよく食べていた。
赤いパッケージのロータスビスケット。
カラメルとシナモンの味がほんのり、おいしい。
このサンタクロースの顔が不細工なのが、ヨオロッパて感じだと思う
サンタクロース、聖ニコラさん
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ベルギーのチョコレート
ゴディバ、ピエール・マルコリーニ、ノイハウス…
いくつか食べたけど、
正直なところトゥールーズのクリオロの方がおいしいと思った
それはたぶんベルギーの主流はプラリネで
プー子たちが好きなのはガナッシュだから
プラリネとガナッシュは、木と牛の違い。
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R0010621, a photo by mikans101 on Flickr.



だけどお土産に買った、カフェタッセのチョコには一本やられた
ここはコーヒーに合うチョコレート専門店で、
どのチョコも、コーヒーが飲みたくなるようにできている。
プー子たちが買ったのは、煎ったコーヒー豆をチョコでコーティングしたもの
こういうひねりワザっていうの、うまいわねえ(もぐもぐ)
ごく当たり前に、チョコレートがバラエティに富んでいるのが嬉しい(もぐもぐ)
これ、トゥールーズでも買えるといいのだけど。

もうひとつ、トゥールーズでも買いたいのが
リエージュのシロップ
朝ご飯に頂いたシロップで、中は
洋梨、リンゴ、ナツメヤシ。
シロップといってもジェリー状、味は甘酸っぱくて
ヨーグルトやバターなんかと相性よろし。
また食べたいなあ
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R0010379, a photo by mikans101 on Flickr.




他にベルギーはフライドポテトも有名らしい
ポテトスタンドがあって、老若男女が食べていた
これはおビイルと合うもんね

そういうわけでブリュッセルは美味しかった
断っておくと、プー子は、食い気ばっかりじゃあない
花より団子っていうんじゃなくて、
プー子が花だから、花が団子ってところね
あくまで今回は食べ物に限ってご紹介したの
ああもう一回行きたいなあ
今回は短い滞在だったので、ずっと中心地にいた
次はベルギー中をめぐりたいなあ


※追記
ブリュッセルは本当に治安がわるい
プー子は街中で変質者に遭った
立ち小便をするサンタさん、きゃっ!
もう、プー子、信じらんない!
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2011-11-21

ボクたち、晩秋の巴里を訪れる

先週末、ボクたちはパリに行った。
ミカちゃんが勉強会だというので
ボクたちは便乗会だった。

そういえば2年前の11月も、パリに来た。
あのときの週末もフィギュアスケートのフランス大会で
ボクたちは浅田真央とキムユナ直接対決を観たのだった。
キムユナのボンドガールが完璧だったのを覚えている。
こういう書き方をすると、いかにも今年のフランス大会も
ボクたちは観戦してきたかのようだけど
ボクたちは今年のフランス大会は観ていません。

何をしたかというと、おのぼりです。
以下は有名な晩秋パリ七景。

ルーブル美術館のピラミッドとプー族。
R0010132 by mikans101
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ここでモモケンさんと待ち合わせて、装飾美術館に行った。
装飾美術という、あってないようなテーマの美術館だった
家具も展示してある、ボクの書斎のイームズチェアもあった。

そして夕暮れのエッフェル塔。
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凱旋門の真下からシャンゼリゼを見る、真夜中のプー族
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逆にコンコルド広場から凱旋門を見る。
「まずコンコルドに立てば、凱旋門より流るるシャンゼリゼなり」
と、奥の細道にも書いてある。この本は、ボクの最新作です。
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コンコルドにはもうクリスマスの市がたっていた。
待降節にはまだ早いけど、観光客がいるから立ててるんだろう。
クリスマス市や 観光客が 夢のあと
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ラファイエットのライトアップとプー族。
ちょっとルミナリエみたいだ。
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R0010171, a photo by mikans101 on Flickr.


パリは人が多い
都会なので、疲れるけど、楽しい
まるで東京ラブストーリーの赤名りかだ。

だけどボクたちは人ごみに慣れていないので
土曜の朝は、静けさを求めて
ヴァンセンヌの森にも行った。
森路来て なにやらゆかし ミニーム湖
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R0010211, a photo by mikans101 on Flickr.


今年はまだ寒くなりきらない、晩秋の巴里十景でした。
生きて世に また見んことの難しいわけじゃないけれど
悲しからまし 暮れゆく巴里


****************
ところで、ひとつ面白いことがあった。
パレロワイヤルをお散歩していたとき
マークジェイコブズの前を通りかかったら
中にいた巨大クマが、プーちゃん一緒に写真を撮ろうと言ってきた。
気分のいいボクは、応じようとした…
ところがお店のお姉さんがボクに気付いて
「きゃあプーちゃんだわ!いらっしゃい!!」
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そういうわけで
お姉さんに連れられて
ボクは巨大クマの腕に乗って、記念撮影。
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店員さんたちは店じまいも忘れて
ボクに夢中で、笑顔が溢れていた。
まったくフランスの人は強引だなあ
プー子ちゃんもミカちゃんもモモケンさんも
パレロワイヤルの廊下に居て、
ボクだけマークジェイコブズの店内に入っちゃったぜ
ボクはむしろ、呆気にとられた三人の顔を
店内から写真に撮りたかった。


そうそう、
ジャクマール=アンドレ美術館にも行った。
今、フラアンジェリコ展をやっていて、これがとてもよかった。
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R0010268, a photo by mikans101 on Flickr.


この美術館は、昔の趣味のいいお金持ちのコレクションと邸宅を
そのまま活用している。
フラアンジェリコとはボクのことで
ジャクマールというのもボクのことだ。
「やあこんにちは、あるじのプーです
まあ、寛いでいってよ」
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R0010272, a photo by mikans101 on Flickr.


ボクはあるじなのだけど、展覧会の写真撮影は禁止なので
フラアンジェリコ展のよさはお届けできない。
ご自分で行ってください。

久しぶりのパリは、なんだかとても楽しかった。
これでボクたちは、長い長いパリシンドロームから抜け出たような気がする。

2011-11-16

プー子、お月さまとお話する

真っ赤だな、真っ赤だな
楓の葉っぱが真っ赤だな
プー子のドレスも真っ赤だな
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11月12日は、プー子の誕生日だった
葉っぱが赤くなったのは、そのせい。
宵誕生日、本誕生日、残り福、と3日続きで
祝賀会があった。
商売繁昌で笹もってこいこい、ならぬ
お誕生日おめでとうでお菓子もってこいこい。

プー子はお誕生日が楽しくて
残り福の夜の日、
寝てしまってお誕生日が終るのがイヤで
夜中までずっと起きていた。
もうみーんな眠って、起きているのはプー子とお月さまだけ。
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そうしたらお月さまがプー子に話しかけてきた。

「プー子さん、こんなに遅くまで起きているんですか。
ほら、お兄さんはもう寝ましたよ」
「お兄ちゃんは四六時中寝てるわよ。
お兄ちゃんが眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、パーティーのお客さまも、みんなもう寝ましたよ」
「お客さんが眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、サン・ニコラのお菓子も眠りましたよ」
「サン・ニコラが眠ったって、プー子は、眠くないもん」
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「プー子さん、今日プー子さんが食べたおいしい鯛を
釣ってきてくれたお魚やさんは、もう夢のなかですよ」
「お魚やさんが眠ったって、プー子は眠くないもん
それにあの鯛を釣ったのは、お魚やさんじゃないわ。
漁師さんと運搬業者と小売り店の関係ぐらい、プー子だって知ってるもん」


「プー子さん、雲も眠りましたよ」
「雲が眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、プー子さんのお家も眠りましたよ」
「おうちが眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、広目天もおやすみなさいと言ってますよ」
「プー子さん、おやすみなさい」
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「広目天が眠ったって、プー子は眠くないもん
なにさ、あとの三人は何処に行ったのよ」


「プー子さん、草木も寝ましたよ」
「草木が眠ったって、プー子は眠らないもん」


「プー子さん、風も眠りましたよ」
「風が眠ったって、プー子は、眠ら、ない、もん」


「プー子さん、ガロンヌ河も、もうすっかり夢のなかです」
「ガロンヌ河が、眠ったって… プー子は、眠ら、ない、 もん」
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「プー子さん、
お誕生日はまた来年やってきます。
来年は1週間することにして、今夜はもうお休みになってはいかがですか。
わたしも、もうそろそろ眠ることにします」

「お月さまが 眠ったって
プー子は…
お月さま、来年の話 忘れたら 針、千本
プー子は ねむら ない もん…」


こうしてプー子のお誕生日は、終った。
来年は1週間続く。

2011-11-05

プー子たち、Solanekoのオープンに駆けつける

今週、トゥールーズに新しい日本食やさんがオープンした。
地下鉄のSt.Cyprien駅から歩いてすぐ、ソラネコSolanekoという。
オーナーは、プー子たちのお友達、トモコさん
長年働いていたクレープやさんをやめて、ご自分のお店をオープンされた
レストランというより、cantine(食堂)です
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プー子たちは、ここのオープンを心待ちにしていた。
ちょっとだけオープン前の
日曜大工にいそしむトモコさんを応援したりもした。
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これが出来上がり店内!
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今週無事にオープン、プー子たちはうれしい
まるで映画のかもめ食堂のようで
メニューは日替わりで一種類、
唐揚げとか西京焼とか豚の生姜焼きなど
日本の家庭料理です。

明るい店内
椅子の色や種類がふぞろいなのも、素敵
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でもプー族にはちょっと机が高い
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オープン初日に行ったけど
たくさんの人でにぎわっていた
工事現場のおじさんも食べにきていた
地域密着!

オープンの日は唐揚げ定食、ご飯は栗ごはん!
我が家で揚げ物が食べられないプー子たちは大喜び
唇が脂ぎってもかまわないと思って
待っていた。
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待って、いた…

のだけれど、
お店はオープンで大にぎわい
手伝うみんなはてんやわんや
お客さんは美味しそうに唐揚げ定食をたいらげていく…

それで、結局
唐揚げはなくなって、
プー子たちはお好み焼き定食だった。
これはもりもり葉っぱサラダ
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ああ唐揚げ… あの、お好み焼きもおいしかったけど
ああでも、唐揚げ…
わかってる
お店は初日で、みなさんお忙しくしてらっしゃって
プー子たちはいわばお友達特別枠だから
唐揚げは諦めるしかなかったって わかってる プー子はわかってる

唐揚げは、いつかまた食べよう
まあしばらくしたら食堂も慣れてくるはず
そのときこそ、必ず、唐揚げ


ちなみにお隣は同時オープン、ビオ&地元食材のお店、ここもSolaneko.
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ここで買ったアジャンのプルーンはとおってもおいしかった
ここのオーナーのクリストフさんとも
プー子たちはお友達なので
ヴェルヴェーヌ(バーベナ)をおまけしてもらった。

ひとつ残念なのは、トモコさんが辞めたので
クレープ屋Bolbuのクレープが美味しくなくなった
クレープというのは、焼く人の腕前がそのまま反映される
そしてトモコさんは名人だった…
思い出がたくさんつまったBolbuのお店
トモコさんは、もう働いていない。
まったく人生はストップ&ゴーよ
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早速ソラネコの壁につまる、お兄ちゃん
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ソラネコが、これからうんとうんと繁昌しますように!!

2011-11-01

ボクと、秋の公園の彫像たち

もう〜 いーくつ寝えるうとー お正月♪
さあ、秋だ、秋だ
本格的な秋がやってきた
トゥールーズの秋模様をお届けしよう

あれは一昨日の朝だったか、
めずらしく霧がでた日があった
ハロウィンのお化けの瘴気かもしれない
こういう日は、散歩をすると霊感がわくというものだ

もやもや
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もやもやもや
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ボクたちのご近所には、大きな公園がみっつある
そのうちのひとつ、Jardin des Plantesは
アルカイック趣味の彫像が多い
この霧の中、あんなに薄着で風邪をひかないんだろうか
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ボクはここでインスピレーションを得て、
枯れ葉というシャンソンを作った
C'est une chanson que tu chantais〜
プルルルー プルププ〜ン
細かい歌詞は忘れた
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とにかく秋って、美しいんだなあと思った
この日、サマータイムが終った

あくるハロウィンは秋晴れだった
ボクはウキウキして、今度はお隣のJardin Royalに行った
この公園は、お気に入り中のお気に入りだ。

サンテグジュペリと星の王子様とボクの彫像が立っている
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音楽家セヴラックが愛した公園としても有名だ
ボクはよく、デオダとこの公園を歩いたものだ
この写真(夕方)の彫刻の台座には
「トゥールーズ市はこの公園をセヴラック(とプーちゃん)に捧げる」とある
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R0010019, a photo by mikans101 on Flickr.


だけど実際にはサンテグジュペリの像もたってるし
反対側にはアフリカまでの航路を開拓したときに
命をおとしたパイロットたちへのオマージュもあるから
まあ一石二鳥というか トゥールーズ市は、そのへん横着だと思う
それにしてもこの彫像の足下の菊、これだとまるでホトケ様だよ

こうしてみると、フランスの公園には彫像が実に多い
ボクにも、ひっきりになしに、彫像にしてもいいですか、とオファーがくる
ボクは基本的にお断りすることにしているのだけど
唯一の例外が、デオダと遊んだこの公園ってわけだ。

サマータイムがおわったので、一気に日の暮れるのが早くなった
ボクはヒナタボッコをしながら次回作を練ることが多いので
このまま春までは創作活動ができそうにない
ああ残念だけれども、仕方がない。

これは夕方、沈む陽をうけて真っ赤に燃える 
トゥールーズ名物 赤いレンガの建物です
混雑した秋の夕方の、どうしようもなく暮れゆく感じってのは世界共通だと思った
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R0010020, a photo by mikans101 on Flickr.