2010-12-30

プー子、フランスのお菓子を語る

もう年末。
大掃除も大体おわって、
街中、年越し蕎麦とおせちと
お兄ちゃんのお誕生日のお祝いの話でもちきり。
お雑煮は、白みそとお餅が見つからなかったのでナシ。

今年もプー子、たくさんのお菓子をたべた。
といってもケーキなんてのは、日本の方がずっと洗練されている。
日本のケーキが上品で繊細だとするなら、
フランスのはよくいえば素朴、普通にいえば大雑把。
バターたっぷり、クリームねっちょりが多い。
ふわっとしたものは殆どないし、日本と同じものと思わない方がいいかもしれない。
量も多いし、美味しく一切れ食べきれることは本当に稀。
とくにティーサロンのケーキはおっきい。
これは珍しくみつけた生クリームのケーキ。

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プー子が思うに
フランス菓子の良さは、もう少しさりげないところにある。
マドレーヌやカヌレとかの焼き菓子だったり(シューケット!)
スーパーのお菓子でも、たまにとっても完成度の高いのがあって、
ああいうのは、プー子、たまらない。
ぱくっとひとつまみできるところに、良さがあると思うの。
お茶菓子っていうのかしら…(モグモグ)

フランスのパン屋さんは、お菓子も沢山おいてあるけど
その中には、もともと家庭で作っていたようなお菓子と
お菓子屋さんのマネをして作り始めたお菓子がある。
(ちなみにお菓子屋さんにも、パン屋さんのマネで
クロワッサンとかブリオッシュが置いてある)

それでね、プー子が思うのは、
フランス菓子の良さってのは、
このパン屋さんの田舎っぽいお菓子なの、家庭でも作れそうな。
マドレーヌやカヌレはもちろん
フルーツのタルトとか、ショーソン・オ・ポムとか、
そういうの、おいしいわあ。
パン屋さんで買えるお菓子、ぱくっと食べられるお菓子、
そういうパンとお菓子の間にあるお菓子が、美味しいのよねえ。

あ、でもチョコレート屋さんはまた別格、
フランスのチョコレートは最近手を出し始めたジャンルなので
来年はチョコレート開発年にする予定。
きっと、まだプー子の知らない、
フランス版繊細菓子の世界がひろがる予感がする!
いざ来い!2011年!!ショコラ!!!

2010-12-25

ボク、パネットーネが食べたい

やっとクリスマスだ。
ここまで実に長かった。
トゥールーズでは、ハロウィンの終ったころから
クリスマス商戦にはいっていた。
ボクがみたところ、いちばんにやってきたのは
家の飾り付けグッズ、それから贈り物類、最後に食べ物類。
贈り物といっても電化製品の売れ行きはわるそうだ。
実にこの間2ヶ月ほど。はっきりいって長い。

ボクはお友達の誕生日や、復活コンサートや
お友達の旦那さんの誕生日などであちこちを飛び回っていたけれど
トゥールーズに来るたびに、時が止まっているように思う。
きっとひとつには、ボクが曹洞宗の僧侶で、
クリスマスのエスプリってのがよくわからないからかもしれない。

でもボクはエスプリはわからないけれど
お菓子は好きだ。お菓子には目がない。
今日のご飯は牡蠣リゾットとミネストローネとソシソンだそうで、
つまりちょっとイタリア風。それもすべて
パネットーネというイタリアのクリスマス菓子を食べるためだ。

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ふわっふわのパン生地に、ドライフルーツがたっぷり入っているらしい。
早く開けて食べたいなあ。
フランスのクリスマス菓子はブッシュ・ド・ノエルだけど
今年のプー族はイタリア風にすることにした。
ああ楽しみ楽しみ。早く夜にならないかな。
先に食べちゃおうかな、ああでもバレるなあ。
パネットーネは大きな箱や缶に入って売られている。
その箱がいまボクの目の前にあって、ああボクは今にも食べちゃいそうだ。
夜まで我慢できるかな。せめてプー子ちゃんが起きてくるまでは我慢しないとな。



※以下はおまけで、去年いったフランクフルトのクリスマスマーケットの写真。
トゥールーズでは年末ギリギリまでマルシェがあるけれど(25日だけお休み)、
フランクフルトは23日ぐらいで終ってた。
この地方独特の、酸っぱいリンゴワインがとてもおいしかったなあ。
それに雪が降って寒くて、おかげで人が温かかった。
昔ボクが住んでいた家もあって、懐かしかったなあ。
ああまた行きたいな。

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2010-12-22

ボク、カーネギーホールへ行く

まことに小さなボクが、ご多忙である。

少し前、ニューヨークはカーネギーホールに
ボクはプー子ちゃんと行った。

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しばらく体調を崩していたボクたちのお友達が
復活コンサートをするから、それを聴きに行った。
お友達は指揮者で、ふったのはブラームスの1番。
冒頭から恐竜がノッシノッシ歩いてくるようなこの曲は
マエストロが振るといっそう
おもちゃ箱をひっくり返したような緊張と迫力があって
ボクは大好きだ。
(こないだの大洪水を思わないでもない)
とにかく無事コンサートは成功、よかったよかった。

カーネギーホールは、
ボクがまだ録音に専念するまえ、
コンサートを開いたことがある
数少ない、懐かしいホールだ。
あのときはミュンシュもいたっけ。

終演後、ボクたちは楽屋でしばしのご歓談を楽しんだ。
いい演奏を聴くと、
ボクもコンサート再開しようかと思わないでもないけれど
まだしばらくボクは録音と執筆でご多忙の予定です。

古いヨオロッパはそれはそれで落ち着くけど
たまにはニューヨークのスパァっと吹き抜ける風に
吹き飛ばされそうになるのも 悪くない。
(※ニューヨークの夜景をバックに写るボク、
ちょっとカメラに近寄り過ぎちゃった、の図)

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2010-12-17

プー族、大洪水に遭う

昨夜、
シャワーの栓がぶっとんで、大洪水がおこった。
ジャージャー吹き出す大量の水
どうやったって、栓はもとにもどらない。
お風呂場のドアを閉めても、ドアの隙間から溢れ出る
水、水、水…
広い部屋が、どんどん水浸しになってゆく。

プー子は椅子に、お兄ちゃんはベッドにのぼって避難。
世界にたった二人しかいないプー族は離ればなれに!
「おーにーいーちゃーん!!!!」
「プーウー子ーちゃーん!!!!」
必死の水かきだしが続くなか、
プー族は身体が小さいし、手伝っても仕方ないので
手旗信号で『君の名は』ごっこをした。
こんなに遠く離れているなんて、
なかなか逢えないマチコさんとアトミヤさんの心境を味わうのにぴったり!

そこへ大家さん到着、水をとめてくれて、ひとまずやれやれ。
数寄屋橋エレジーはおあずけで、
フォレスとガンプよろしく駆け寄る
プー子とお兄ちゃん!感動の再会!!

でもおかげでそれから水が出なくなった。
今日大工さんが来てくれて、すぐなおしてくれるはずが、
午前に来たあと、午後に道具をもってくると言ったきり
全然こない。16時に来る約束だったのに、もう18時を過ぎてる。
こういうもんよね、フランスって。
来ない人を待ち続ける、今の状況は
さしずめ『哀愁』のヴィヴィアン・リーかしら。
あらやだ、プー子のことじゃない。

2010-12-15

ボク、寒がる、ふたたび。

このところ本当に寒い。
聞くところによると、
去年のヨオロッパは100年に1度の寒波だったそうだけど
なんのその12月までの寒さなら、今年の方がよっぽど寒い。
公園の彫刻は毎朝、霜をつけている。
今日の最高気温は、0度だった。
風が吹いているので、きっと体感温度はマイナス50度ぐらいだと思う。

最近のボクは家どころか部屋どころか
お布団からさえ出る気がしない。
プー子ちゃんは、冬の冷たい空気もいいと言って
毎晩アラスカだかどこかに行ってるらしいけど
ボクは家から一歩でも出たら、凍えちゃうよ。
息をするだけで、肺が凍傷になってしまいそうだ。
暖房をつけた部屋で、湯たんぽとお布団と毛布にくるまって
アイスを食べながら坂の上の雲を観るのだ。
これが冬の幸せってもんさ。
もぞもぞ もぞもぞ
それにしてもよくまあ、この映画は
こんなに似た人ばかりをみつけてくるもんだ。
メイクアップでここまで似るのかな、
演じているうちに似てくるのかな、
もっくんは、ボクに似ているな。

2010-12-05

ボク、合気道を始める。

土曜日、ボクはイヤなヤツに遭った。

この日のボクは
午前は、2年ぶりにウィーン少年合唱団の練習に行って
夕方は、ユウコちゃんのバイオリン発表会、
夜はおいしいピッツェリアのピザを食べて、
ゴキゲンだった、はずだった。

ところがどっこい、
ヤツは夜中にボクを襲ってきた。
最近カオリちゃんと仲が良い
ジャン=フィリップという大男だ。
突然ボクにピストルをつきつけ、口から火を吹き、
かわして逃げようとする牛若ボクを
ぴかっと目から光を発して威嚇!
ボクの脚をがっしり掴んで空中へ投げ去った!
「あーれー」飛び出すボク!
「うほうほー」こだます悪漢の雄叫び!
あわれボクは、頭から吹っ飛んで
ユウコちゃんの膝にぶつかった。
なんとか無事だったものの
もう、頬が陥没骨折するかと思ったよ。
それにしても、ちょっと体が小さいからって
急に投げるなんて、あんまりじゃないか!
(大男、ジャン=フィリップに襲われるボク、のイメージ図)

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帰ってプー子ちゃんとプー族会議をひらいたら
全会一致でジャン=フィリップをならずものと認定。
さらにプー子ちゃんはボクに合気道をすすめた。
これをすると、小さい人でも大きい人を
たやすく投げることができるらしい。

ボクはさっそくウィーン少年合唱団に電話をして
しばらく練習を休ませてもらうことにした。
代わりに合気道を沢山稽古するためだ。
今度ジャン=フィリップに遭ったら、
返り討ちにしてやるんだ。



ちなみにボクは、ウィーン少年合唱団では
全部のパートでパートリーダーをしている。

2010-11-28

プー子、まおちゃんを応援しにゆく

今週末は、フィギュアスケートのGPシリーズ、
フランス杯こと、エリック・ボンパール杯があった。
プー子はまおちゃんの大ファン。
今回はSPが終って7位、プー子、とても心配で
いてもたってもいられなくなって、
SPの終った夜、一人で起きだして、
こっそりパリまで行って、フリーを観てきた。
(※これは、夏の、イメージ写真)

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結果は残念だったけど、プー子、まおちゃんのスケーティングは
確実によくなってると思う。佐藤コーチ色ね。
それにあの衣裳と曲も、ふわっとしたまおちゃんにピッタリ。
まおちゃんの負けてるところを観るのは、プー子だって悔しい。
でもまおちゃんは、逃げないから、えらいなって思うし、
応援したくなっちゃう。
得意なジャンプを見直すなんて、普通の選手にはできないことだわ。
世の中には、いつまでたってもコンビネーションの二つ目は
トゥーループって選手もいるのに…
まおちゃんは進化するために、逃げないのよ!
すごいわ、まおちゃん!!ひゅー!!

でもプー子、まおちゃんが緊張するといけないから
試合前にはプー子が来ていることも知らせなかったし、
試合がおわったあとも、何もいわずに帰った。
プー子は有名人だから、会場でも、気付かれないようにこっそり観たの。
今トゥールーズに帰ってきて、ほっとヤレヤレよ。

それにしても問題は全日本選手権。
ミキティと明子さんと、あやや似がいる中で、
3位以内にはいらないと、世界選手権に出られなくなっちゃう。
ぜひそれだけは避けてほしいわ。ああプー子、心配。

2010-11-27

トラム祭りが延期される

今日、
トゥールーズにトラムがお目見えするはずだった。
トラムってのは路面電車のことで、
環境に優しいんだかなんだか知らないけど
最近また流行っているらしい。

ボクたちは昔の路面電車にも乗ったことがある。
あのころは木製の電車で、馬が引いていたものだけど
もうウン十年前になくなった…
これは当時のボクとプー子ちゃん

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今日お目見えするのは、近代的なデザイン。
これはこないだ試し乗りさせてもらったときの
ボクとプー子ちゃん

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そういうわけで、ウン百年ぶりのトラム復活、
この土日はお祭り騒ぎになるはずだった。
ところがお目見えは延期、お祭りはキャンセル、
原因は鉄道会社のストライキだそうだ。
自分たちが用意して盛り上げたのを
自分たちで台無しにしちゃうんだから、
フランス人ってヒマなんだなあと思う。
もうボク、わらっちゃうよ。

ま、ニューヨーカーのボクには、
どれも遠い喧騒だけども。

2010-11-24

ボク、寒がる。

寒い寒い。
昨日ぐらいから、フランスには寒気がやってきている。
最低気温にマイナスがついて、
週間予報によれば、ちかぢかトゥールーズにも雪が降るらしい。
パリはもう降ってることになってる。
これは、氷河期がまたやってきたにちがいない。
部屋には暖房があるんだけど、これをつけるとよくブレーカーがおちる。
別にウチには、電飾だらけの小林幸子もいないのに、落ちるんだ。
でも大家さんにいわせると、ボクんちはやっぱりタコアシがおおいらしい。
へえ、カルチャーセンターだなあ、と思う。
やっぱり日本人は、電化製品をよく使うのかな。
そういえば、小林幸子は日本人だったな。

昔ボクは、冬は「すみもてわたるもいとつきづきし」と書いたことがある。
今でもふと、火鉢が恋しくなるんだ。
せめて湯舟につかりたいなあ。
やっぱり冬は、だんごと、湯舟だなあ。

2010-11-18

プー子の愉しみ

最近、プー子には愉しみがある。
日本のドラマ「セカンドバージン」をみること。
プー子は超能力があるので、フランスにいながら
日本のドラマもみれちゃう。
でも1日1話まで、って決めてる。
観過ぎて味が薄れると、よくないもの。

お兄ちゃんは全然興味を示さないけど、
プー子はもうこのドラマにムチュウ。
1話をみたときからひきこまれて、
今のところ、3話までみた。
鈴木京香、かわいいわぁ、ほそいわぁ
強いのに、はかなくて、色気あるわぁ
応援したくなっちゃう。
もうフカキョンなんて、ダメダメよ
あんな世間知らずな女、コウくんにはダメ!
「欲しいものは何ですか」
「死のような快楽…」
くううっ!!プー子、こういうの弱いのよぅ
たまんないわ。

だけどプー子の超能力は、大体5分に一回ぐらい、
バッファバッファといって止まる。
そのたびに、プー子、
くぅぅぅっ…
と唸るの 耐えられないわあ
耐えられないのに、続きが気になる。
こういうの麻薬っていうのかしら

ああ鈴木京香がコウくんとくっつけばいいのに。
プー子、やきもきしちゃう。


ところでコウくんって
小沢健二に似てると思う、少しだけね。

2010-11-15

ボク、武者震いする

昨日、突然、デジタルカメラがこわれた。
画面が真っ黒で、どれだけくすぐってもクスリとも笑わない。
ああ…
色々試してみたけど、やっぱり動かない。
もう、無理なのかなあ。

11月に入ってから街はイルミネーションの飾り付けが始まり、
点灯されるのをイマカイマカと待っている。
12月になると、マルシェ・ドゥ・ノエル(クリスマスマーケット)が始まる。
1年でいちばんきらびやかな季節が始まる。

こういう、写真があれば一瞬で伝わってしまうことを
写真をつかわずに文字だけで伝えるだなんて、
ああボク、文豪として腕がなるぜい。

これは去年のマルシェ・ドゥ・ノエル

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去年まではキャピトル広場にたっていたけど
今年からはポン・ヌフに移動らしいよ。

2010-11-14

プー子、お誕生日をむかえる

金曜日、プー子はお誕生日だった。

お昼に目が覚めると、おめでとうメッセージのあらしで、
世界中から、たくさんのバラがとどいた。
窓をあけると、小鳥やお花たちが
「プー子ちゃん、おめでとう、おめでとう」と賑やかだった。
雲も葉っぱも、「おめでとう、おめでとう」と言ってくれた。
太陽もゼウスも、「おめでとう、おめでとう」と言ってくれた。
スティーヴィーはハッピーバースデーを歌ってくれた。
ニューヨークフィルハーモニーはハッピーバスデーを演奏してくれた。
お兄ちゃんはパリオペラ座に連れてってくれた。

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街中、世界中、プー子のお誕生日のために
お祝いムードになっていて
プー子、まんざらじゃなかったけど
ど派手に祝われるのって、好きだけど、苦手。
こういうの、乙女心っていう。

おうちでは、沢山ケーキをたべた。
プー子は女の子だから欲張り。
だから、色んな種類をちょっとずつ食べたい。
それで、フランボワーズだのチョコレートだのアップルだの
たくさん沢山食べちゃった。
いつもの女子会のみなさんに、
この日はお兄ちゃんもがんばって起きてくれていた。

いいお誕生日だったわ。
もうあと3日ほど続いてもいいわよ。

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2010-11-01

ボク、家の中を探検する

やっと夏時間がおわった。
11月1日はフランスの祝日だ。
月曜の祝日ってのは一番たちが悪い、とボクは思う。
だって百貨店とかお店はもちろん閉まるし
マルシェだって、月曜はやってないから。
おまけに朝から雨が降って、なーんにも面白いことがなかった。

それでボクは、おもいたって、家の中を探検することにした。
なんてったってこの家は古い。
鹿鳴館と同じだかアテネの神殿と同じだか、そのぐらい古いらしい。
探したら、きっと色々面白いものが出てくるにちがいない。

さて、まずは中庭。大きなしゅろの樹がある。
ここはいつも通るから、見慣れている。
一度探検をはじめると、こういう陽のあたる世界には
しばらく戻ってこれなくなるから、今のうちによく見ておいたほうがいい。

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そろ…そろ… この家の廊下はいつもヒンヤリしている。
石でできた家の、まったく陽の当たらないところだからね。


ひゃあっ!誰だ!! と思ったら、絵だった。ビックリさせるなあ
だいたい、この家の廊下にはよくわからない絵がたくさんある。
昔の住人だろうか。音楽の教科書にでてきても不思議じゃない。

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この絵なんて、とてもあやしい。
三億円強盗事件の犯人グループかもしれない。

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こちらは地階です。
音をたててはいけません。
ちょっと カ ビ 臭 い …
やっぱり上の階にいこう。

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フランスでいう一階、日本でいう二階には
大きな大きなおばけ鏡がある。
屋根をうつ雨の音がおおきくなってきた。不気味だ。
ボクは鏡をのぞいた…

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ぎゃあああああああああああああああああああ

2010-10-28

プー子、ルイ・ガレルをみにいく

プー子は、先週末、シネマテクにルイ・ガレルをみにいった。

シネマテクて、映画の図書館みたいなところで
国立の名画座ってとこかしら。
先週末はルイ・ガレル特集で
土日つづけてルイの映画をたくさん上映した。
目玉はルイ本人がくること。
これはシネマテクの宣伝写真。

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これを見たいから、プー子はわざわざ朝から
よくわからないコロックだかコロッケだかに行った。
ルイのためなら、えんやこら、よ。

こちらシネマテクです。
え、サラ・ベルナール?やあね、人違いよ。

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ところがどっこい、プー子、映画のなかのルイはかっこいいと思うけど
なんでか実物にはときめかなかった。
何回も目があって、たぶんルイはプー子をみつめていたのだと思うけど
やっぱりプー子はときめかなかった。
そのあとの映画はプー子、何回も寝たわ。

あー恋ってむずかしい。
プー子は理想が高すぎるのかしら。
若い頃のジュリーは最高なのになあ

2010-10-20

ボク、秋をしる

このところフランスはストライキが続いている。

ある晴れた日に、ボクはエセル卿とお散歩にでかけた。

「秋だねえ、エセル卿。
いつまでグレーヴ(ストライキ)は続くのかなあ」
「さて、いつまでですかねえ…」

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秋はものの身にしむというのは昔からそうで
すぐにお腹のあたりがキウっとなって
お菓子がたべたくなる。

そこで、シューケットという
ボクの最近のお気に入りのお菓子を買ってたべた。
これは小さなシュークリームの皮に
お砂糖をまぶしたもの。
ふわっと軽くて、すごくおいしい。
何個でもぱくぱく食べられる。
ちょっとエセル卿に似ている。

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「もうない…」

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ストライキは夏の休暇明けによくあるそうで
これは年中行事というか、お祭りみたいなものらしい。
まあボクにとっては、シューケットもストライキも、秋の味ってわけだ。
ストライキを早くやめてください、というストライキをするのはどうだろう。

2010-10-09

プー子、チョコレートのマルシェに行く

今日、プー子はマルシェ・デュ・ショコラに行った。
これは、トゥールーズ中のチョコレート屋さんを集めてする、チョコレートのお祭り。
去年このマルシェで食べたチョコオレンジのアイスクリームは、
卒倒しそうなほどおいしかった。
今年で17回目、正式名称は「プー子記念Marché du chocolat」です。

オッホン、こちらが会場、サン・ジョルジュ広場です。結構な人出です。
プー子の新しいお洋服は、アレクサンダー・マックイーンのデザインです。

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入り口にあったのは、Fontaine à chocolat、チョコレートの泉!
チョコレートの天使が、こんこんと湧き出るチョコレートを
好きなトッピングにからめとって、渡してくれる。
プー子がえらんだのは、葡萄。これがチョーッッッッおいしいの!!
甘ーくて香りよいチョコとみずみずしい葡萄が絶妙。
葡萄とチョコがこんなに相性いいなんて、プー子しらなかった。
お兄ちゃんは見た目で団子と勘違いしてたけど
ま、フランス版団子でいいんじゃないかと思う。
ちなみに湧き出る泉なので、これは無料配布ってやつよ。

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ケーキも買って食べた。
ボンボニエールのチョコケーキ。
ちなみにフランス人はお菓子もスプーンで食べる。
ケーキにぶすっと刺されたけど、気にしないのがフランス流無神経ってやつね。
ああ、でもおいしかったぁぁ〜 とろけるかと思ったわー
味がちょっと舌に残って、最後の方は飽きたけど…
いいや、明日ニキビができたって構やしない!

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チョコ職人の学校も出店していて、チョコ形成のご披露もあった。
途中で結構食材を落としていたけど、これも気にしないのが
フランス流無神経ってやつね。

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こちらは板チョコ売り場。たくさんの種類のなかから、
美人だけどプー子ほどじゃないお姉さんがアドバイスをくれる。
おじいさんやおばあさんでもチョコレートを沢山たべるもやっぱり
フランス流無神経ってやつよ。

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ここにコーヒー屋も出店したら、さぞかしよく売れるでしょうに。
プー子はもう、試食とケーキでチョコだらけ。
そろそろ気持ち悪くなってきたので、もう食べられないから
お土産を持ち帰った。
プー子ほど美人じゃないお姉さんに聞いて、
舌にそんなに残らないチョコレートを買った。
マラカイボっていうんですって。
あーチョコレートばんざい。

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チョコレートは恋の味、秋は恋の季節。
帰りにかっこよくて背の高いトマくんと知り合いになったけど、
プー子はキュンともスンとも思わなかった。色気に欠けるのかしらね。
プー子の秋の恋は、
2週間後の週末にシネマテックにやってくる
ルイ・ガレル!!いえい!!

2010-10-05

ボクのしんぱい

べーさめ〜 べさめむーちょー
最近、ボクには心配事がある。

ボクたちの家の近くの公園にやってきた、移動遊園地のことだ。

家のほぼ目の前には、こういう大きい通りがある。
両脇は二車線の車道で、まんなかに緑地と駐車スペース。
そして奥に見えてるのが、移動遊園地。

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近くでみると、こんな感じ。

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もっと近くでみると、これ。

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そう、高い。
移動遊園地のくせに、高くて大きいんだ。
この大きな腕が、ぐるんぐるん回って、
さらにはこの先についてる小部屋もぐるんぐるん回って、
乗ってる人の悲鳴がきゃー。もう怖いったらありゃしない。
このあたりは公園だらけなんだけど、隣の公園から見上げると、
ちょうどこの小部屋が空から落ちてくるように見える。


ボクはどうしても、
このキャビネがうちに飛んでくるんじゃないかと心配でしようがない。
そういう最近にかぎって、これまた風が強いんです。


移動式ってことは組み立ててるってことだろう、
それなのにぐるんぐるんして、とっても危ないじゃないか。
あるときすっぽ抜けて、ボクんちにきて、
とちゅうで火を噴いて、ガオーと言ったらどうしよう。
逃げ惑うプー子ちゃん、助けるボク!カっキーン!!
ヒーローインタビュウ、ってのも悪くないなあ。
「ファンのみなさんと監督とチームメイトのオカゲというより、ボクのおかげデース」


とにかくボクは心配で、この遊園地事務局に電話をかけてやりたい。
「オタク、安全面は大丈夫なんですか、点検してるんですか、
先っぽがすっぽ抜けてボクん家に飛んでくることはないですか
ご近所はタダ券もらえますか まさか行きませんけども
事故米つかってませんか、赤福の賞味期限は信じられますか
コカコオラって本当は保存料使ってるとおもいませんか
オタクのUFOキャッチャーにいるのは、キティちゃんのまがい物ですよね」

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あああボクには心配事だらけだ!!
心配しすぎて眠れなくなってしまう前に、寝てしまおう。

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だんごの夢が見られるかなあ、明日はだんごが食べられるかなあ
ああ心配しんぱいムニャムニャむにゃ

2010-09-16

もう秋

夏休みのことをブログに書こうと思っていたけど、このところすっかり秋になったので、どうしてもそういう気にならない。

空は高くなってしまった。トゥールーズには相変わらず飛行機雲が多い。

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銀杏の葉もだんだん黄色くなってる。

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赤い葉のなかにあるのは、国際ピアノフェスティバル、Piano aux Jacobinsののろしです。

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ボクはげんきです。

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2010-09-14

プー族、暮しの手帖 お料理篇

毎日の食事は、毎日の健康をつくります。
朝の始まり、お昼のいこい、夜のほっこり歓談のときに、おいしい食事を頂けたら、それだけで幸せになれるというもの。おいしいお菓子があればなおのことです。

でもプー族のように体が小さいと、おいしいご飯を自分で作るのは無理です。でもうちには人間は一人だけなので、やっぱりミカちゃんが疲れていると、ついうっかりご飯は手抜きになりがち。プー子たちが、毎日おいしいご飯を食べられるかどうか、ってのは結構難しい問題なの。でもこういうのもコツがあるのよ。長年の暮しの知恵ってやつね。
オホン、というわけでよそのご家庭の事情は存じ上げないけれど、今日は、我が家の暮しのコツをご紹介しましょう。

基本的には、毎日繰り返すこと。
食べたいものを、食べられるまで繰り返して言うの。
〈暮しのヒント その1〉
擬態語はかかせない。
暑い夏には「ゼリーが食べたいゼリーが食べたいぷるぷるのゼリーが食べたいああゼリー食べないとプー子死んじゃうう」って言うとき、「ぷるんっぷるんっ」って発音できるかどうかに、このミッションの行く末がかかっていると言っても過言じゃないわ。
〈暮しのヒント その2〉
美味しくできたときは、必要以上に褒めましょう。コツコツした積み重ねが、次のおいしいご飯を生みます。いよっ、「千疋屋も裸足で逃げ出すゼリー」!

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とくに夏の暑いときは、夏バテ対策が大変。
プー子はバテないけれど、ミカちゃんがバテてしまうと料理が明らかに手抜きに!毎日ネクタリンをかじって、これはピーンチ!
〈暮しのヒント その3〉
そういうときは、イメージ作戦です。冷たい白ワインによくあうイタリア料理♪と言ってみる。そのとき、作り置きのできる、実用的なものをさりげなく勧めます。
できたのはビールによくあうツナとインゲン豆のサラダでした。この他にも、リゾットみたいに冷やしておいしいものは有効。おまけでイタリア料理の作り方も覚えてもらえるので一石二鳥です。

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〈暮しのヒント その4〉
たまには一念発起を促す。写真はソワレ・鯛。
チヅルさんのお誕生日だったので、これをいいことに鯛を連呼したら、本当に鯛が食べられた。特別な気分がもりあがって、久しぶりの日本料理がとってもおいしい!
鯛は、フランスでもわりと出回っている魚ですが、なかでもDaurade Royaleというのが一番日本の鯛に近いらしい。(でも明石鯛のプリップリにはほど遠いのよねー)
献立は、カブと人参の酢の物、鯛の刺身、あら汁、鯛の塩焼き…

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そしてそして、練り切り!

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今回は抹茶味でしたが、いつもの白あんの方が無難だとプー子は思った。
〈ところで、暮しの課題〉
今度は白玉団子に白あんをつけて食べたいと思っている。白あんだけだとよく作ってくれるのに、白玉団子となると、急に面倒くさがって作ってくれない。あと一つの手間をどうやってやる気にさせるか、これが目下のプー族会議のお題です。

上手くいくばかりじゃないわ、たまには失敗作もできる。
こないだ、カジノで地中海のコアジがとても安く出てたので、おだててコアジの天ぷらを作ってもらった。でもよく考えると、ミカちゃんは生まれて初めての揚げ物、なのに天ぷら… おまけにうちのコンロは火力がそんなに強くない。おかげでフリットだかなんだか、わけのわからない代物が出てきた…
上手くあがらないことを悟ったお兄ちゃんは、無責任にも「エメンタールチーズも入れちゃえ」と言う。プー子は油が苦手なので早々に避難。

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食べてみて、う゛…
「誰だよーチーズ揚げたの」ってお兄ちゃん!!!
〈暮しのヒント その5〉
こういうとき、変になぐさめるのはまだまだ初心者です。プー子は「もっと美味しい天ぷらが食べたいわーたーべーたーいーわー」といって、やる気になってもらおう作戦。
でも、この天ぷら以降揚げ物が出てきたことは、まだない。


以上、簡単でしたが、我が家の暮しのヒント集でした。おいしいご飯って大事よね。

2010-08-20

ボク、マルシェで陶器を売る

トゥールーズには沢山のマルシェ(市場)がある。
Strasbourg大通りの野菜のマルシェ、Victor Hugoの肉魚マルシェ、Carmesのマルシェ、Capitoleの有機野菜マルシェ、St.Serninの骨董マルシェに人民広場の野菜マルシェ… マルシェは売り手と買い手がとっても近いので、なごやか。すぐに顔なじみになる。
なかでもボクたちが一番気にいっているのは、日曜日のSt.Aubinのマルシェ。
大きな教会のまわりにトコロ狭しと沢山の市が並ぶ。ここには野菜や肉だけじゃなくって、古本やお花、お菓子もパンも服も、なんでもある。

少し前、そこでボクのお友達で陶芸家のチヅルちゃんが陶器を売るというので、ボクは興味本位で手伝いに行った。


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とっても色が奇麗でしょう。通りがかったレユニオン出身のおじさんはこの色に惚れ込んで、大口注文をしていた。たしかお皿を60枚だったかな。このおじさんもとてもいい人なんだけど、それはまた別のお話。


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ボクも一生懸命に売る。
「お客さん、この器きれいでしょう。ほれぼれするねぇ。もうきっとね、チヅルちゃんはこれからすごい陶芸家になるんだよ、今買わないと損するよ」



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おまけにこの器は中に入れる。



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へいへい、いらっしゃーい。売り子は文豪のボクだよ。今ならボクのサインもついてるよ。ボク、最近お洋服替えたんだよ。ちょっと、陶器ばかり見てないでボクの話きいてよ!


この日の売上げはお皿35枚、カップ76個、花瓶28個。
白い粉の方も好調で、ボクはうまく陶器を売ってるふりをして 世界をぐるぐる動かしていたフフフフフ。

2010-08-08

プー子たち、ディズニーランドに行く

先月、プー子たちはディズニーランドに行った。
避けていたわけじゃないけど、こういうテーマパークっていうのかしら、プー子もお兄ちゃんも初めて。日本のも行ったことない。その昔、桑田ケイスケがUFJの前でライブをしたときは観に行ったけど、それも結局ライブを観て帰っちゃった。

そういうわけで、初めてのディズニーランドは、パリの東はずれにある、ユーロディズニー。ご案内はラビさんとカオリさん。ラビさんは、ご出身だけあって、ディズニーランドにとってもお詳しい。

ディズニーってめちゃくちゃ広いのかと思ったけど、案外歩けた。さっそく入ったのは不思議の国のアリスの…何かしら、アトラクション? なんと迷路がそのまま!
プー子、ずっと前から、ディズニーの中でこのお話が一番好き。好奇心旺盛な女の子がガンガン冒険してゆくの、たまらないわ。ぐるぐる回って身体を乾かした!

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プー子は絶叫マシーンにも乗ってみたかったけど、ミカちゃんは苦手だというし、お兄ちゃんなんか「ボクは心臓病なんです」って言い張って、結局乗れなかった。ちょっと残念だわ。それにしても、お兄ちゃんが心臓病なんて初耳。初耳だけど、この世に一人しかいない大切なお兄ちゃんだから、ちゃんと気をつけてあげないと!

何時だったかには、真ん中の広場でミッキーさんたちが踊ってた。
初めて見たときは、花火や音楽がキラキラして、とってもワクワクした。ミッキーさんはフランス語を話してて、ミニーさんは英語だった。ドナルドさんは相変わらず何語でも、何言ってるかわかんない。
でも、あとから何回も同じのをやってるのを見かけた。どうして同じことを繰り返すのかしら、同じことしたってミッキーさんもつまらないんじゃないかしら。それともミッキーさん健忘症で同じことやってるのに気付かないのかしら。プー子のお友達の落語家のおじいさんも、最近は何を話したか忘れちゃって、何回も同じところを話してるのよね。そういえばミッキーさん、おいくつだったかしら…

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途中でお茶休憩を何回も挟んだけど、結局朝一番に入って、夜のパレードまでいた。
真ん中に建ってるお城は、眠れる森の美女に出てくるお城。

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寝ているあいだに王子様がやってきて、起きたら勝手にハッピーになっちゃう、あのお話は素敵だと思うけど、ただ100年も待たされるのはプー子は耐えられない。それにプー子は面食いだから、選んじゃいそう。王子様がアラン・ドロンぐらいだったら、起きても寝たふりし続けようかな。キンジョウタケシが来たら、まあしぶしぶ起きてあげてもいいわ。若い頃のジュリーだったら、最高なのになあ。


じゃじゃん!三人で記念写真。ラビさん、お兄ちゃん、プー子。
お兄ちゃん、小さい!!そういえば、プー子のお友達の落語家さんも、お年を召すにつれてだんだん小さくなって…いやいや、お兄ちゃんはもとから小さい。

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すっかり一日満喫しちゃったわ。ディズニーランドってわりと楽しいのね、次はぜひフロリダのに行きたい。