2018-03-30

プー子、オペラ金閣寺を見る

こんにちは、プー子です。

Gestern bin ich in die Opera gegangen.
昨日プー子はオペラを観に行った。
ライン川国立オペラ劇場で、今、オペラ「金閣寺」をやっているのだ。
三島由紀夫の「金閣寺」をもとに、黛敏郎が音楽をつけたもの。
ずいぶんと前にドイツで上演されたオペラだけど、
フランスではこのライン川国立オペラ劇場のが初演だった。

はじめに言っておくと、プー子は、三島由紀夫が苦手だ。
小説も本人の考えも、なんかもう、ちょっと、ついていけない。
それから黛敏郎も、好きじゃない。「題名のない音楽会」は、プー子は嫌いだった。
けれどもまあ、せっかくの機会なので、観に行くことにした。


結論からいうと、プー子は、あんまりこのオペラが好きになれなかった。
音楽はいつでもいつでもテンションが高くて、疲れた。
現代音楽ってこういうもんかもしれないけど、終わってから
ただの一つも歌のメロディーを思い出せない。
プー子は美しい歌が好きなので、ちょっと残念だった。
覚えているのは、Der Kinkakuji muss brennen! とか、セリフばっかり。
(字幕のおかげで、ドイツ語が少しわかった!)

壁から、部屋とか扉が出てきては収納されていって
大道具がちょっと無印良品っぽいというか
劇的ビフォーアフターの匠の収納術みたいだった。
あ、でもライトは綺麗だった。
それからオーケストラも重厚だった。

あとから知ったことだけど、たぶん今回上演されていたのは短縮版だ。
パンフレットには、三幕のオペラと書いてあったけど
昨日は二幕しかなかった。youtubeに全幕載っているので確認したら
昨日は本来の一幕と二幕をドッキングさせていたのだと思う。
どおりで、戦争が始まってすぐに終わったはずだ。
テンションがずっと高かったのも、そのせいかもしれない。
登場人物の関係とかも、よくわからなかった。
なんで三幕で上演しなかったんだろう。

でもまあ、オペラは満席で(一幕のあと帰った人たちも少しいたけど)
みんなで舞台を見るって、いいもんだ。
劇場で出し物がおわって、
蜂の巣をつついたようにみんなが一斉に劇場の外にでていく感じがプー子は好き。
劇場の外でも「あの人とあの人は同一人物なんだよ」とか「えーあの人はどうして?」とか聞こえて、ああみんなよく筋がわかってなかったんだなと思った。
プー子も、よくわかんなかった。

天国の黛さんには申し訳ないけど、
プー子は今回のオペラを観て、この歌を聴きたくなった。


天国の黛さんあてにファックスで感想を送ろうと思ったけど、
ちょっとうちのファックスが壊れているということにしておこう。

2018-03-25

プー子、夏時間が苦手

Guten Abend、みなさん、プー子です。
Die Sommerzeit ist da!
フランスは今日から夏時間になりました。
省エネ対策で、今から10月の終わりまでのあいだ
時計の針を1時間すすめるのだ。



10月の終わりに夏時間を終えるときには
時計の針を1時間遅らせるから、1時間多く眠れる。
けれども翌日から、日没時間が1時間ぐっと早まって
すごく途方にくれた感じがする。


3月の終わりに夏時間に入る時は
時計の針を1時間早めるから、寝る時間が少なくなる。
けれども日没時間が1時間のびるので
急に日が長くなった気がして、ああ夏なんだと思う。





プー子は、毎年こうやって時計を戻したり早めたりするうちに
この夏時間が嫌になった。なんかこう、1時間とはいえ
とても急な変化で、体がついていかない。
入りたくないのに、無理やりプールに入らされるような感じ。
今年も後ろから押されて、無理やり冷たい水の中に入れられてしまった。





とにかくそんな今日の長くなった夕方、
プー子は、春を探しにお散歩に出かけた。

実はストラスブールはこないだまでとてつもない寒の戻りで名残の雪が降って積もって降っていたのだけど、それも過ぎ去り

いまー
春が来て〜 プー子は〜 綺麗に〜なった〜
去年より〜ずっと〜 綺麗に〜なった〜


お散歩の途中に、よくわからない看板を見た。
パッと見て意味のわからない看板は、看板失格だと思う。
ピエールおじさんに訊いても、わからないって。なんだろう。





語りかけるように
揺れる柳の木の下を通って、お散歩。


新緑が眩しい。
やっと芽吹いた柳たち。




Die Sohn geht heute um 19 Uhr 49 unter.  
ずいぶん明るくなった。8時ぐらいまで明るいので、気分もちょっとハイ。



時々、剪定されすぎた枝も見た。
Mein Bruder hat mir gesagt, ......
 お兄ちゃんが言っていたけど、 今年のストラスブールは色々と枝を刈っているらしい。

これは藤の木。
この季節にこれだけ切られてしまったら、今年は藤の花は見られないだろう。
朧月夜の君ごっこをしたかったのになあ



なんかこう、情緒があるような、ないような、そんな水温むストラスブールです。
Auf wiedersehen!