2013-10-31

プー子、ヴィシーでスパ三昧

こんにちは、
フランスの学校は、今週はバカンスです。
小中学校は、先週と今週の2週間の休み、大学は今週1週間の休みです。
一般企業の人たちは働いているみたいで、今は学校関係者が休んでいる。

それでプー子たちは、ヴィシーに連れていってもらった。
ヴィシーというのはフランスの中央部、クレルモンフェランの隣の温泉街です。

実は夏に、ミカちゃんが、
薬屋さんの創立ウン十周年のくじ引きで、スパの週末@ヴィシーをあてた。
それで、この秋休みの週末を予約していたのだ。

くじに含まれていたのは、
ヴィシーの5つ星スパホテル1泊、土曜の昼から日曜昼までの4回の食事、交通費、スパ入りたい放題、1時間45分のエステ。これ全部、プー族とエセル卿と、人間2人分。

ヴィシーまで、レンタカーで行った。
車で行くには、2つの行き方がある。
1つめは、ずーっと高速でいくBrive la Gaillarde経由のルート、
2つめは、Albiまで高速、そこから国道(Rodezを通ってSévérac le château)、高速にのる。距離としては、2の方が短い。
それで行きはルート2で行ったけど、やっぱり国道のところが時間かかったので、帰りはルート1だった。行きが5時間、帰りが4時間。

国道は、時間はかかったけど、とても気持ちよかった。
色々な村を抜けていくので、それぞれ家の建築様式が違って面白かった。
石の家の村もあったし、赤い屋根の村もあった。
丘が多くて、どの景色もびっくりするぐらい綺麗だった。


よくあるプラタナスの並木

車で通り抜けると
とっても気持ちよかった

途中で立ち寄った
ガソリンスタンドの横に
馬がいた。

小腹がすいたのでパン屋に入った。
パン屋さんは、タバコも売ってて、
まるでよろず屋さんだった。

お店の外は、いい空気だったけど
牛のフンの匂いがそこはかとなく漂って
いかにも田舎だった。

たまにお城が見えた。


風力発電の乱立する地域も通った。


道路の左側、
崖の上に家がある。

その向かい、崖の上に教会がある。

宇奈月でいえば、
祖父谷と祖母谷だ。

どういう経緯があったのだろう…


どの町にも必ず教会があった。
それから、家畜は、牛、馬を沢山みた。ヤギと羊もいた。ロバもいた。
そりゃあフランス国内はほとんどどこでもチーズの名産地なので、なるほどなあと思った。
プー子は、国道の方がうんと楽しかったし、
道が長くたって、プー子は疲れたら車の中で寝ればいいから
国道の方がよかった。帰りは高速道路だったのでつまんない。

ようやく辿り着いたヴィシーは、ちょっとモナコに似ていた。
つまり観光的ってこと。ヴィシーは有名な温泉地です。水も有名。

実は、今回泊まったホテルは、その水を売ってるブランドが経営しているらしい。
ホテルは水と同じ名前だったので、なあるほどと思った。
川沿いの大きな公園の中にあって、窓からはちょうど黄色くなった葉が見えた。

着いた日の午後。

お昼ご飯は、ホテルのテラスで食べた。
食事療法にのっとっているんだそうで、
味気なかった。
プー子は、もっと塩をかけたいと思った。
食べた3時間後にはお腹が減った。
頼りないなあ。
食事療法って、つまりは素食だ。

それから温泉水プールとサウナに入った。
実は、ホテルの建物と、スパの施設は別で、渡り廊下を通って行けることになっている。

スパ施設の中は、
みんな備え付けのバスローブで
徘徊していて、おかしかった。
プー族は、バスローブのサイズがなかったので、服のままうろうろした。


サウナのあとは
街に出て、ビールを飲んだ。

サウナで体がほこほこしているので、
外のテラスが気持ちよかった。
これこそ、ザ・バカンス
暑すぎず寒すぎない、
いい時期に行ったとおもう。


夜のお食事はホテルの中のレストランだったけど、
プー子はあまり美味しいと思わなかった。




翌朝、
プー子は寝ていたけれど、
小鳥マニアのお兄ちゃんは
公園を散歩したらしい。

小鳥が沢山いたそうだ。


そして日曜の朝はエステ。
まず、お肌診断をしてもらった。
プー子のお肌はちょっと乾燥気味らしい。
だけどエステのお姉さんが、プー子の顔には産毛が少ないといって驚いていた。
「プー族は毛深くないんです」と言っておいた。
お兄ちゃんの毛も短い。
プー子は、シワもシミも全然ない。

お兄ちゃんはホフク全身マッサージ、エセル卿は頭マッサージ。
プー子はうるおい美顔マッサージと痩身マッサージをしてもらった。

エステのときは個室に入って、紙のぴらぴらしたパンツを履かされる。
お風呂に浸りながら頭をもんでもらい、診察台に寝転がって体をもんでもらう。
お肌は、もう数えきれないくらいたくさんクリームを塗ってもらって、
お肌のうえで五目ご飯でも作ってるのかと思った。でも気持ちよかった。
最後にハーブティーを飲んだ。またプー子の女に磨きがかかっちゃうわ。

言い忘れたけど、ヴィシーというのは化粧品ブランドでもある。
ホテルも、水も、化粧品も、同じブランドです。
だからビッグマネーというわけで、
ホテルはバカンスの週末のわりと閑散としていたけど
全然問題ないんだろう。ビッグマネーイケノボー。

ヴィシーの街中には、湧き出る温泉水もあった。
フランスでは、温泉=療養らしい。
処方箋があれば、補助をもらって湯治できるんだそうで、
お兄ちゃんは、その昔修善寺で湯治滞在していたことを話してくれた。


帰りの高速から見た夕焼け。
この日から、サマータイムが終わった。冬時間の到来です。
これからどんどん寒くなっていくんだろうな。

2013-10-16

ボクとメザンジュ・ブルー 承前

こんにちは、ボクです。

先日、少しだけ顔を出したあと逃げてしまったメザンジュ。
翌日から戻ってきました。

朝、窓を開けてぼーっとしていたら、
チチ、チチ、という鳴き声が聞こえたので、
これはもしや!と思って、すぐ窓を閉めて
身を隠して待っていた。

そしたら、やっぱり、メザンジュがやってきた!

ちょっと物音を立てたらすぐにいなくなってしまうけど、
だけど結構食い意地がはっていると見えて、
朝でも昼でも、頻繁にやってくる。

鳥の目はそれなりに見えるようで、
たまにキョロキョロと中を覗いて、
そこで目が合ったら、逃げて行ってしまう。


唯一撮れた写真。










同じ一羽がずっとやって来ている。
たぶんメザンジュは冬をここで越すはずなので、
この冬の間に仲良くなれたらいいなあ

ボクは、怖がらないで、お友達になりましょう、という手紙を書いて
餌置き場に置いておこうかと思うのだけど、プー子ちゃんが
「鳥に字が読めるわけないじゃない」というので、やめておく。
ボクの妹はいつも正しい。






こちらはテントウムシ氏。










ネコ氏。

ボクたちのボルドーでの友達は、
人間以外が多い。







 それからこちらは、
今年の夏、日本の立山で見かけた雷鳥氏。
子連れだった。

あの子供達は、もう大きいかなあ。




立山山頂で、
すがすがしいボクとプー子ちゃん。


夏の日は遠い思い出となりにけり。

2013-10-13

ボクとメザンジュ・ブルー

ボクです。

今週末のボルドーは、寒かった。
日曜の朝は4度まで冷え込んだ。日中は、あがっても17度。

ボクは、今シーズン初めて、マフラーを巻いた。

ボクもプー子ちゃんも、小鳥が好きだ。
小鳥の声を聞きたいから、飼いたいなと思うけど、
小鳥が籠の中にいるのは耐えられないので、絶対に飼わない。
そんなとき、何回か前の「暮しの手帖」で、
自分の庭で、野鳥に餌をあげつづけているおじいさんの話を読んだ。
もう20年も続けているんだそうで、野鳥たちは、おじいさんに慣れているらしい。
ボクは、この方法なら、小鳥の自由を妨げることなく、
小鳥ともっとお近づきになれるな、と思った。

それで早速、野鳥のえさを買ってきて、窓の外に置いた。


こんな感じ。
先週の月曜に置いた。













だけども、全然小鳥が来ない…

ボクが思うに、窓の内側でミカちゃんがうろうろするから
小鳥は警戒してこないんだと思う。
おまけに窓のすぐ近くに、勉強机がある。
サ・ヴァ・パ!これじゃ駄目だ!

ボクは、勉強机をどけようと思って、
エセル卿にも手伝ってもらったけれども、全然ビクともしなかった。
なんだい、なんだい、
本当に人間ってのは、無駄に大きいんだ!
まるで小鳥とプー族を怖がらせるためにだけ大きいようなもんじゃないか。
ボクは、人間がボクたちほどのサイズだったらいいのになと思う。
そしたら住宅問題もなくて、食料問題も解決するだろう。
ついでに人間がボクたちほど賢かったらいいのになとも思う。
ボクは、人間の政治家の頭がよくなる薬を発明して、世界から戦争をなくして、
それでノーベル医学賞と平和賞を同時受賞しようとさえ思っている。
まだ思っているだけだけども。


小鳥の話に戻ろう。
そうやって1週間ほど、全然鳥が飛んでこなかった。
餌もひからびるかと思った矢先、冷え込んだ今朝、
メザンジュブルーが1羽、飛んできた!!!
メザンジュブルーというのは、日本語ではアオガラというのだそうで、
こういう鳥です。シジュウカラの仲間。



しょっぱなから、なんて綺麗な鳥がやって来たんだ!!
ボクは、鳩も覚悟の上だったので、嬉しい!


ところがどっこい、
横で朝ご飯を食べていたミカちゃんがメザンジュに気付いて、
そーっと近寄って確認しにいったところ、興奮してワアと言ってしまった。
それでメザンジュは驚いて、逃げていってしまって、それから帰ってこなかった…

なんだいなんだい、人間なんて、無駄に大きくて、
もうちょっと賢かったらいいのに!




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そうそう、
こないだボクは、
ボルドーのサンミシェル地域を散歩した。
移民の多い地域で、ボクたちの住んでいるブルジョワ地区とは全然違う雰囲気で、とても活気づいてて、面白かったです。

ボルドーはブルジョワだらけと思っていたのは、間違いだった。

道を一本超えると雰囲気ががらりと変わるので、面白いなあと思った。

2013-10-09

ボクと乗り合いグルマ

こんばんは、今日は乗り合いグルマのはなしです。


ボクたちは、だいたい2週間に1回はトゥールーズに戻っている。
ピエールおじさんも、2週間に1回、ボルドーに来る。
これは、同じタイミングに移動しているのではなく、互い違いに移動しているのです。
それで毎週ピエールおじさんに会っている。
ピエールおじさんは、ボクたちに会えないと寂しくて夜泣きをしているそうだ。

そのボルドー〜トゥールーズ間の移動手段だけども、最初は電車だった。
だけども電車は、よく遅れた。
一度なんて、夜の電車なのに、10分遅れます…とうアナウンスがあったあと、
そのあともう10分遅れます…、もうさらに10分遅れます…、
と、まあとても疲れた。結局トゥールーズに着いたのは夜中の12時をまわっていた。
それに有名な話で、フランスの電車は、
バカンス期間はストライキをする可能性が高い。




ボルドーの駅のホーム
右側には遅れている電車を待つ人









そういうわけで最近はもっぱら乗り合い馬車、ならぬ乗り合いグルマで移動している。
フランス語で、covoiturage(コヴォワチュラージュ)という。

仕組みはこうだ。
covoiturageの仲介をしているサイトがあって、そこで駆け引きが行われる。
たとえば誰か、ボルドーからトゥールーズに行く人があったら、
サイトで、アナウンスを出す。
私はこういう人でこういう車にのって、
この時間に出て、この道程を行きます、誰かこの金額で乗りませんか、という。
そして誰かそれを見て賛同したら、
その人は乗せてってもらう手続きをする。
大体ボルドーとトゥールーズのあいだにはこの手の提案が沢山あって、
毎時間毎分毎秒、誰かが乗り合いグルマで走っている。
大抵ドライバー1人と、相乗りの人が3人、満員で40人だ。
ドライバーからすれば、高速代とガソリン代がうくし、
乗せてってもらう人からすれば、電車より安くて確実だ。
ドライバーは大抵フランス人だけど、大体時間通りに出発するし、
企業は関係ないので、ストライキもない。


(トゥールーズの日本庭園のプー子ちゃん)


ボクたちは、最初ちょっと怖かった。
知らない誰かの車に乗せてもらって、そのまま誘拐されたらどうしようと思った。
だけども最初に試したピエールおじさんが、思いのほか快適だったと言ったので、
狐につままれた気持ちでやってみた。
そしたら、楽だった。

2時間半ぐらいの道程を、乗り合わせた人たちとベラベラ喋って過ごしてもいいし、
ぼーっと外を見てもいいし、寝てもいい。
それに仲介サイトにはちゃんとその人の評判というのがあって、
おかしな人は一発でわかることになっている。
ボクたちは、経験があって、評判のいい人しか選ばない。

一番最初の乗り合いグルマの運転手は23歳の女の子で
親切だったけど、若者言葉が、とおってもわかりにくかった。
女の子の方が安全だろうと思って選んだけど、
彼女は車の中で煙草を吸うし、ボクたちはちょっと快適じゃなかった。
それで2回目以降は、禁煙車を一番に選んだ。
2回目は、51歳のおじさんの車に乗せてもらった。
おじさんは人生経験が豊富なので、外国の文化にも理解があって
いろいろ話して、2時間半があっという間だった。
そのうち半分以上は、おじさんのメキシコに行った話を聞いていた。
もう一人の同乗者は、ちょっとうんざりしていたけど、
ボクはテキーラとサボテンの話はまんざらでもなかったので、楽しく聞いていた。
あのおじさんの車には、もう一回乗りたいと思う。
だけどおじさんは仕事でフランス中を移動すると言っていたから、
ああ次会うことがあるのかなあと思う。知るも知らぬも逢坂の相乗り車、だ。
3回目は42歳のおじさん。笑顔がすてきだった。
4回目は21歳の男の子、無口だった。

他人の人生話を聴くのは、わりと楽しい。
それに、ちょろっと乗って、ちょろっと降りれる気楽な感じが、いい。
電車よりも高速道路の方がなんとなく景色がいいし、
電車よりも車の方が座席の空間が広くて快適だ。
時間も、たぶん車のほうが、少しだけ早く着く。
日本みたいに、電車の方が早くて
高速道路にも渋滞があるんじゃあ、こういうシステムは成り立たないだろう。
それからフランス人のべらべら喋る文化が下支えしているのも事実だと思う。


それでこないだの週末は、
なぜトゥールーズに行ったかというと
おいしいパン屋さんの
パリ・ブレストとエクレアが
食べたかったからです。

2013-10-07

ボクと、ボルドーのアパート百景

こんにちは、全世界100億人のプー族ファンのみなさん
ボクです。

ここ最近にボルドーのアパートからみた、空模様をお届けする。



シュルレアリスムの空



こちらは夕方の二時


ボルドーは、通り雨が多い気がする。
さあっと音がすると思ったら、雨だったり、
急に激しい雷雨が襲うときもある。
秋だし、ちょっと不安定なのだな、きっと。
それで不思議な空模様がみえるのだ。



それから、少しわかりにくいけど
毎日夕方になると、向かいの家の屋根に
猫が昼寝をしにくる。

そういえば、魔女の宅急便でも、
黒猫のジジは屋根伝いに恋人のリリーを見つけたんだった。
ボクも毎日窓の外を眺めているので、どこかで素敵な堀北真希が現れないかなあと思って
家々の窓から中を覗き見ようとしているけど、なかなか中までは見えない。



あそこは屋根の葺き替え中



新しいアパートにはオーブンが備え付けてある。
それで焼いてもらった桃のタルト。





初秋です。

薄紅のコスモスが秋の日の〜