2019-07-27

プー族 夏の旅行1 パリ

こんにちは、ボクです。

6月の終わりにとっても暑い日がやってきて
7月の前半は急に涼しくなって
7月の後半にまたとっても暑くなった。
ボクはお元気です。

少し前だけど、ボクとプー子ちゃんは、パリに行った。
ボクたちは9月から日本に住むので、パリのお友達に会いに行ったのだ。

フランスに住んでほぼ10年、ずっと、パリはちょっと苦手な街だった。
特に、最初の5年ぐらいは、できることならパリに行きたくなかった。
人が多いし、街は汚いし、落ち着かなくて、なんだか気が張るからだ。
観光客はムクゲに扱われることがおおいので、観光客と思われたくない。
かといって、パリジャンのふりをするのは居心地がわるい。
ボクは今でもパリィが苦手です。


でも、パリィに住んでいるお友達は好き。
まず、ボクたちはカオリちゃんに会いに行った。実に4年ぶりだった!
ラビに再会して、カオリちゃんの息子にも会った。
カオリちゃんの息子は、ボクとプー子ちゃんの魅力にメロメロだった。
滞在時間が短かったのが、残念だ。

それからアズサちゃんと一緒に、オペラ座でバレエを見た。



久しぶりの、オペラ・ガルニエ。









見たのは、マツ・エク。
バルコニーの小部屋の席から見た。

ボクとプー子ちゃんは、お忍びで行った。ボクたちが見に来ていることをオペラ座のダンサーたちが知ったら、緊張させてしまうからだ。






オペラ座の中はゴテゴテキンキラしていた。
ゴテゴテも、ここまでくると収まりがいいってもんだ。









幕間に、ボクはおそろしいことに気づいてしまった。ボクはどうやら、予知能力があるらしい。


幕間にプー子ちゃんとお散歩をしても、しばらく経ったらバレエが再開されるということが、ボクにはハッキリとわかった。

なんということだ!






バレエが終わって、お外に出て、赤信号を見ても、この赤信号は、かならず青信号になると、ボクにはわかった。

その夜は、アズサちゃんのおうちに泊まった。夜のあとには、朝がくることも、ボクにはわかった。

ボクには、未来がわかるんだ!!





翌日は、シャンゼリゼの近くのおうどん屋さんで、美味しいおうどんを食べた。お店に入ると、お出汁のいい匂いがした。








パリよ、ああパリよ、
もうしばらく来ないと思うと、ちょっと不思議な気分だ。

最後にモンマルトルのマドレーヌ屋さんに行って、ボクのお洋服の生地を探した。アヤノちゃんも手伝ってくれたけど、見つからなかった。

そこから歩いて東駅まで行った。北駅から東駅へと続く大通りは、その昔、10年前にパリに着いたとき、歩いた道だ。10年の締めくくりのパリ訪問で、またこの道を歩くことになるとは。

このみちーはー いつかきたみーちー
あーあー そうだよー
ほうら しいろーいー とけいだいだーよー

なんと、ボクは未来だけじゃなくて、過去も見える!


2019-06-12

シャルロット、里子に出される

こんにちは、ボクです

フランスは今、とてもいい季節です。
ボクたちは毎日おいしいサクランボを食べています。
今は、さくらんぼの実る頃ですから。


ところでボクたちは、9月から日本に帰ることになっている。
そこで問題がある。シャルロットだ。
シャルロットは、ボクたちがストラスブールにやってきた年に迎えた植物だ。
それから4年間、シャルロットは、毎日ボクたちのアパートにいた。
夏になると髪の毛がたくさん伸びるので、切って涼しくしてあげた。
シャルロットは、室内でもよく育った。

さて、シャルロットは、日本まで連れていくことができない。
しばらくのあいだ、ピエールおじさんはフランスに残るけど、ピエールおじさんに植物の世話なんて上等なことはできっこない。それでどうしたものかと考えていた。

ちょうどそんなとき、ボクたちの行きつけのカフェが、植物を探していることを知った。カフェのサイトの写真を見ると、すでに多くの人が植物を里子に出しているのがわかった。ボクは、ピンときた。ここしかない。おいしいコーヒーとおいしいお菓子を作るカフェならきっと、植物の世話を焼いてくれるだろう(ケーキを焼くのが上手いから... ククク)。

そこでボクは、カフェに行ってお菓子を食べてから、カフェのお姉さんに、うちにシャルロットという可愛い子がいるんですけど、里親になってもらえませんかと訊いた。
お姉さんは、オッケー大歓迎よプーちゃん、と言った。

そうと決まれば、シャルロット送別会だ。
ロラン・ギャロス決勝の日の午前中に行われた。
ボクとプー子ちゃんがシャルロットにお別れの手紙を書き、読み上げた。エセル卿が司会と来賓役を務めた。記念写真も撮った。

ああ、シャルロット。元気でね、シャルロット。
これからも、ロラン・ギャロス決勝の日には、ボクたちは君のことを思い出すでしょう。






送別会の翌日は、月曜日だったけど、祝日でカフェは休みだった。
オセイサンの訃報も舞い込んできた。
スヌーピー大好きのオセイサンだ。

火曜日は、雨だった。
シャルロット送別のケーキを食べた。

そして今日、水曜日、晴れた日、シャルロットは里子に出された。
オセイサンの訃報にショックを受けていたところに、シャルロットもいなくなるなんて、よほど里子に出すのをもう少し待とうかと思ったけど、カフェがいつまでも植物を探しているとは限らない。
ボクたちは、網戸...   カーテン...  幕...  ドンチョウ...  だんちょうの想いで、シャルロットを里子に出した。


里子に出されたシャルロット
新参者だから、棚の一番左下にいる。




よく見ると、こんな感じ。

他の植物と一緒に仲良くしてほしい。


ああ、元気でね、シャルロット!
ボクたちは、帰国するその日まで、何回もこのカフェに来て、シャルロットに会いに来るよ。お菓子を食べてお茶を飲んで、シャルロットに会いに来るよ!!




2019-05-05

ボクとスズラン

こんばんは、ボクです。

日本は新しい元号になったそうですが、ボクはお元気です。
今年のフランスの五月は、とても寒いスタートです。
なんと昨日五月四日には、ブザンソンで雪が降ったらしい。




五月一日はメーデー。
この日はスズランを贈り合う習慣があります。


小さいけれど、とっても香り豊かです。




2019-04-06

ボクたち、少し早いお花見をする

こんにちは
ボクです

暖かかったり寒かったりしていますが、ボクたちはお元気です。


















こないだ、20度まで上がったので、少しお花見をしました。


お花見をするつもりだったけど、桜はまだ咲いていなくて、残念だなあ...


と思っていたところ、鳥がたくさんいたので、ボクはやっぱり幸せです。


Pouillotという鳥が元気に歌っていた。








最近は、とにかくメルルがひときわ大きな声で歌っている。けれども公園に行くと、他の小さい鳥たちの歌もたくさん聞こえる。



シジュウカラ、アオガラ、Pouillotなどなど
人間の子供がワイワイキャーキャーうるさい中でも、鳥たちは負けじと歌っている。にぎやかだ。







ああ、ボクは、またどら焼きが食べたい









ところで、ボクたちは、もうすぐ日本に帰ることになったので、
このブログはどうしようかなあと考えている。

2019-03-08

ボクたち、お留守番をする

こんばんは、ボクです。
ちょっと久しぶりのブログです。
しばらくの間、ボクは大変にお忙しかったのだ。




こないだの週末は、ミカちゃんとピエールおじさんが
どこか遠い街まで行って、泊りがけで合気道の稽古をすると言ったので、
ボクとプー子ちゃんはこれ幸いと見送った。

人間がいなくなると、このアパートはプー族の牙城になる。

人間はあまり賢くないので、
ふだんボクたちは人間の世話をしてやっている。
手のかかる人間がいなくなったら、ボクたちは好き放題できるってわけだ。

それで、土曜日の昼に二人を見送ったあと、
ボクとプー子ちゃんは、この家の表札を変えることにした。
新しい名前は、Maison les Pooh
表札を変えるためにアパートの外に出るのは怖いので
消防局に電話して、変えてもらうように頼んだ。

それから、冷蔵庫の中に入っているお菓子を食べることにした。
ところが冷蔵庫の扉はとーっても重くて、開かなかった
なんだい なんだい もったいぶって!

気を取り直して、ごっこ遊びをした。
ちょっと珍しいナンバー、「風と共に去りぬ」をした。
けれども途中からメラニーは嫌いだという話になって
いつのまにか「君の名は」になってしまった。
もちろんマチコさんと後宮さんの「君の名は」です。
ボクたちは、マチコさんが、ハマグチの母親にいじめられるシーンが大好き。

ごっこ遊びをしているとお腹が減った。
おうちにあるお菓子を食べながら、
新しくお菓子を買いに行こうかと思ったけれど、お金がない!
人間は、プー族にお小遣いを置いていかなかった!
なんてこった、 こりゃあ プー族虐待だ!

夜はパジャマ会をして、WHOに手紙を書いて、
「きっと幸せ」を輪唱して、肝試しをしてから寝た。

日曜日はスプリングソナタを練習した。
もうすぐ春ですからね
ボクが主旋律で、プー子ちゃんも主旋律
観客はエセル卿

人間たちは夕方に帰ってきた。
お留守番をしていたボクたちのために、お菓子を買ってこなかった。
なんてこった、 やっぱり プー族虐待だ!

2019-01-27

ボク、ミシェル・ルグランに追悼の意を表す

こんにちは、ボクです。

このところ雪の積もっていたストラスブールですが
今日は寒さが緩んで、過ごしやすい温度になりました。

全豪オープンで大坂なおみが勝って
ボクたちの応援していたナダルは負けた。

そんな今日、ボクたちは、
大好きな作曲家ミシェル・ルグランが亡くなったのを知った。

ジャック・ドゥミ監督、ミシェル・ルグラン音楽、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の映画といえば、「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」「ロバと王女」だ。

ボクたちはそのどれも大好き。

「シェルブールの雨傘」の最後のシーンは、プー族名画史上に燦然と輝いている。
雪の降りしきるガソリンスタンドで、ジュヌヴィエーヴとギィの再会。
贅沢な生活を送っているジュヌヴィエーヴは本当に幸せなんだろうか...という疑問がどうしても頭に浮かんでしまうところに、二人はかつての約束を守って、お互いの子供にフランソワとフランソワーズという名前をつけていたと知る!ああ! だけどもう後戻りはできない!後悔が、ジャンジャン振り続ける雪と重なって、あのテーマ曲。
涙なしには見れないシーンです。
あの映画は、ハッピーエンドじゃないからこそ、余計に心に響くんだなあ。


「ロシュフォールの恋人たち」は好きすぎて、撮影地巡りをした
ミシェル・ルグランの音楽だけでいうと、この映画が一番いいと思う。
どの曲も最高だ。有名な双子の歌も、Nous voyageons de ville en villeも、最高だ。
双子の歌が、どんどん変わっていって、いわば変奏曲のようにして、山場のカーニバルのシーンのLa chanson d'un jour d'étéになるのは圧巻だ。この歌は、人生どんなことがあってもお菓子を愛してお菓子を歌うことを忘れてはいけないと説く。こちらは人生賛歌・お菓子賛歌が素晴らしすぎて涙が出る歌だ。
どの歌も思い入れがあって大好きだけど、たぶん純粋に歌だけでいうと、Marins, Amis, Amants ou Mariがお気に入り。


「ロバと王女」はツッコミどころ満載のファンタジー。
もともとのお話もツッコミどころ満載だけど、演出もさらにツッコミどころ満載。王子と王女が夢の中で芝生を転がりまわるところなんか、ちょっとした前衛映画だ。
お菓子を作る歌が有名ですね。


それからジャック・ドゥミとミシェル・ルグランといえば、「ローラ」もある。
この話が、「シェルブールの雨傘」の下敷きになっているのだ。
プー子ちゃんは、ローラのロケ地巡りもした。


ああ、ミシェル・ルグラン!
あなたのおかげで、ボクたちは、人生を豊かに過ごしているよ!
どうぞ安らかに眠ってください。そして天国で、ジャック・ドゥミとまた新作を作ってね。

偶然、Bill Evansが「ロシュフォールの恋人たち」のマクサンの歌を弾いている音源を見つけたので、これを載せます。





2019-01-25

ボクと和菓子と1月

皆さん、お久しぶりです。ボクです。
幕の内弁当もとっくに終わっていますが、あけましておめでとうございます。
今年も、プー族に幸あれ。
ついでにこのブログを読んでいる皆さんにも、幸あれ。

今年のボクたちは、いいことづくめです
なんと、ストラスブールのパン屋さんで
日本人の和菓子職人さんが働いていることを知ったのだ!

おかげでボクたちは、定期的に和菓子を食べています。


正月菓子、おまんじゅう、桜餅...

材料の一部は、日本から取り寄せているらしい。

どれもこれも、とおってもおいしい、本物の和菓子です。ボカァ幸せです。

ひとつ残念なのは、ピエールおじさんがボクの和菓子を食べようとすることだ。ボクは、独り占めしたいのだ。1月2日のボクのお誕生日には、おいしいケーキとおいしい和菓子を食べた。





お正月には、おせちを食べた。おせちの海外発送というサービスを見つけたので、頼んだのだ。去年の暮れに、日本から、真空パックのおせちが届いた。おかげでボクたちは、ストラスブールにいながら、おせち料理を食べることができた。


年明けには、オペラ座で白鳥の湖を見た。
白鳥の湖の音楽にあわせた、現代的な振り付けだった。ボクは、チャイコフスキーの音楽の素晴らしさを、改めて思った。




ストラスブール領事館主催の新年会にもお呼ばれした。
ボクたちはフランスに住んでもうかれこれ10年ですが、こんあこたぁ今までなかった。
総領事さんの挨拶によると、領事館の基本は、プー族と在日邦人の安全確保、ということで、プー族と、ストラスブールとその近郊に住んでいる日本人がすべて招待されて、領事公邸でおいしいお酒とご飯をご馳走になった。
おいしい、おいしい、おいしいご飯を食べた。本当においしかった。和菓子も出た。
プー子ちゃんは、日本酒をたくさん飲んでいた。






1月後半になって、最近は雪が降っていて、積もっています。だからボクはお外に出ていません。


おうちのなかにヒヤシンスがありますから、
いい匂いのなかで、春はまだかなあと思っています。

そんなボクたちの1月です。