2010-12-30

プー子、フランスのお菓子を語る

もう年末。
大掃除も大体おわって、
街中、年越し蕎麦とおせちと
お兄ちゃんのお誕生日のお祝いの話でもちきり。
お雑煮は、白みそとお餅が見つからなかったのでナシ。

今年もプー子、たくさんのお菓子をたべた。
といってもケーキなんてのは、日本の方がずっと洗練されている。
日本のケーキが上品で繊細だとするなら、
フランスのはよくいえば素朴、普通にいえば大雑把。
バターたっぷり、クリームねっちょりが多い。
ふわっとしたものは殆どないし、日本と同じものと思わない方がいいかもしれない。
量も多いし、美味しく一切れ食べきれることは本当に稀。
とくにティーサロンのケーキはおっきい。
これは珍しくみつけた生クリームのケーキ。

DSC09181
Originally uploaded by mikans101



プー子が思うに
フランス菓子の良さは、もう少しさりげないところにある。
マドレーヌやカヌレとかの焼き菓子だったり(シューケット!)
スーパーのお菓子でも、たまにとっても完成度の高いのがあって、
ああいうのは、プー子、たまらない。
ぱくっとひとつまみできるところに、良さがあると思うの。
お茶菓子っていうのかしら…(モグモグ)

フランスのパン屋さんは、お菓子も沢山おいてあるけど
その中には、もともと家庭で作っていたようなお菓子と
お菓子屋さんのマネをして作り始めたお菓子がある。
(ちなみにお菓子屋さんにも、パン屋さんのマネで
クロワッサンとかブリオッシュが置いてある)

それでね、プー子が思うのは、
フランス菓子の良さってのは、
このパン屋さんの田舎っぽいお菓子なの、家庭でも作れそうな。
マドレーヌやカヌレはもちろん
フルーツのタルトとか、ショーソン・オ・ポムとか、
そういうの、おいしいわあ。
パン屋さんで買えるお菓子、ぱくっと食べられるお菓子、
そういうパンとお菓子の間にあるお菓子が、美味しいのよねえ。

あ、でもチョコレート屋さんはまた別格、
フランスのチョコレートは最近手を出し始めたジャンルなので
来年はチョコレート開発年にする予定。
きっと、まだプー子の知らない、
フランス版繊細菓子の世界がひろがる予感がする!
いざ来い!2011年!!ショコラ!!!

2010-12-25

ボク、パネットーネが食べたい

やっとクリスマスだ。
ここまで実に長かった。
トゥールーズでは、ハロウィンの終ったころから
クリスマス商戦にはいっていた。
ボクがみたところ、いちばんにやってきたのは
家の飾り付けグッズ、それから贈り物類、最後に食べ物類。
贈り物といっても電化製品の売れ行きはわるそうだ。
実にこの間2ヶ月ほど。はっきりいって長い。

ボクはお友達の誕生日や、復活コンサートや
お友達の旦那さんの誕生日などであちこちを飛び回っていたけれど
トゥールーズに来るたびに、時が止まっているように思う。
きっとひとつには、ボクが曹洞宗の僧侶で、
クリスマスのエスプリってのがよくわからないからかもしれない。

でもボクはエスプリはわからないけれど
お菓子は好きだ。お菓子には目がない。
今日のご飯は牡蠣リゾットとミネストローネとソシソンだそうで、
つまりちょっとイタリア風。それもすべて
パネットーネというイタリアのクリスマス菓子を食べるためだ。

panettone
Originally uploaded by mikans101


ふわっふわのパン生地に、ドライフルーツがたっぷり入っているらしい。
早く開けて食べたいなあ。
フランスのクリスマス菓子はブッシュ・ド・ノエルだけど
今年のプー族はイタリア風にすることにした。
ああ楽しみ楽しみ。早く夜にならないかな。
先に食べちゃおうかな、ああでもバレるなあ。
パネットーネは大きな箱や缶に入って売られている。
その箱がいまボクの目の前にあって、ああボクは今にも食べちゃいそうだ。
夜まで我慢できるかな。せめてプー子ちゃんが起きてくるまでは我慢しないとな。



※以下はおまけで、去年いったフランクフルトのクリスマスマーケットの写真。
トゥールーズでは年末ギリギリまでマルシェがあるけれど(25日だけお休み)、
フランクフルトは23日ぐらいで終ってた。
この地方独特の、酸っぱいリンゴワインがとてもおいしかったなあ。
それに雪が降って寒くて、おかげで人が温かかった。
昔ボクが住んでいた家もあって、懐かしかったなあ。
ああまた行きたいな。

DSC04395
Originally uploaded by mikans101




DSC04383
Originally uploaded by mikans101




DSC04417
Originally uploaded by mikans101

2010-12-22

ボク、カーネギーホールへ行く

まことに小さなボクが、ご多忙である。

少し前、ニューヨークはカーネギーホールに
ボクはプー子ちゃんと行った。

DSC00505p
Originally uploaded by mikans101


しばらく体調を崩していたボクたちのお友達が
復活コンサートをするから、それを聴きに行った。
お友達は指揮者で、ふったのはブラームスの1番。
冒頭から恐竜がノッシノッシ歩いてくるようなこの曲は
マエストロが振るといっそう
おもちゃ箱をひっくり返したような緊張と迫力があって
ボクは大好きだ。
(こないだの大洪水を思わないでもない)
とにかく無事コンサートは成功、よかったよかった。

カーネギーホールは、
ボクがまだ録音に専念するまえ、
コンサートを開いたことがある
数少ない、懐かしいホールだ。
あのときはミュンシュもいたっけ。

終演後、ボクたちは楽屋でしばしのご歓談を楽しんだ。
いい演奏を聴くと、
ボクもコンサート再開しようかと思わないでもないけれど
まだしばらくボクは録音と執筆でご多忙の予定です。

古いヨオロッパはそれはそれで落ち着くけど
たまにはニューヨークのスパァっと吹き抜ける風に
吹き飛ばされそうになるのも 悪くない。
(※ニューヨークの夜景をバックに写るボク、
ちょっとカメラに近寄り過ぎちゃった、の図)

DSC03489
Originally uploaded by mikans101

2010-12-17

プー族、大洪水に遭う

昨夜、
シャワーの栓がぶっとんで、大洪水がおこった。
ジャージャー吹き出す大量の水
どうやったって、栓はもとにもどらない。
お風呂場のドアを閉めても、ドアの隙間から溢れ出る
水、水、水…
広い部屋が、どんどん水浸しになってゆく。

プー子は椅子に、お兄ちゃんはベッドにのぼって避難。
世界にたった二人しかいないプー族は離ればなれに!
「おーにーいーちゃーん!!!!」
「プーウー子ーちゃーん!!!!」
必死の水かきだしが続くなか、
プー族は身体が小さいし、手伝っても仕方ないので
手旗信号で『君の名は』ごっこをした。
こんなに遠く離れているなんて、
なかなか逢えないマチコさんとアトミヤさんの心境を味わうのにぴったり!

そこへ大家さん到着、水をとめてくれて、ひとまずやれやれ。
数寄屋橋エレジーはおあずけで、
フォレスとガンプよろしく駆け寄る
プー子とお兄ちゃん!感動の再会!!

でもおかげでそれから水が出なくなった。
今日大工さんが来てくれて、すぐなおしてくれるはずが、
午前に来たあと、午後に道具をもってくると言ったきり
全然こない。16時に来る約束だったのに、もう18時を過ぎてる。
こういうもんよね、フランスって。
来ない人を待ち続ける、今の状況は
さしずめ『哀愁』のヴィヴィアン・リーかしら。
あらやだ、プー子のことじゃない。

2010-12-15

ボク、寒がる、ふたたび。

このところ本当に寒い。
聞くところによると、
去年のヨオロッパは100年に1度の寒波だったそうだけど
なんのその12月までの寒さなら、今年の方がよっぽど寒い。
公園の彫刻は毎朝、霜をつけている。
今日の最高気温は、0度だった。
風が吹いているので、きっと体感温度はマイナス50度ぐらいだと思う。

最近のボクは家どころか部屋どころか
お布団からさえ出る気がしない。
プー子ちゃんは、冬の冷たい空気もいいと言って
毎晩アラスカだかどこかに行ってるらしいけど
ボクは家から一歩でも出たら、凍えちゃうよ。
息をするだけで、肺が凍傷になってしまいそうだ。
暖房をつけた部屋で、湯たんぽとお布団と毛布にくるまって
アイスを食べながら坂の上の雲を観るのだ。
これが冬の幸せってもんさ。
もぞもぞ もぞもぞ
それにしてもよくまあ、この映画は
こんなに似た人ばかりをみつけてくるもんだ。
メイクアップでここまで似るのかな、
演じているうちに似てくるのかな、
もっくんは、ボクに似ているな。

2010-12-05

ボク、合気道を始める。

土曜日、ボクはイヤなヤツに遭った。

この日のボクは
午前は、2年ぶりにウィーン少年合唱団の練習に行って
夕方は、ユウコちゃんのバイオリン発表会、
夜はおいしいピッツェリアのピザを食べて、
ゴキゲンだった、はずだった。

ところがどっこい、
ヤツは夜中にボクを襲ってきた。
最近カオリちゃんと仲が良い
ジャン=フィリップという大男だ。
突然ボクにピストルをつきつけ、口から火を吹き、
かわして逃げようとする牛若ボクを
ぴかっと目から光を発して威嚇!
ボクの脚をがっしり掴んで空中へ投げ去った!
「あーれー」飛び出すボク!
「うほうほー」こだます悪漢の雄叫び!
あわれボクは、頭から吹っ飛んで
ユウコちゃんの膝にぶつかった。
なんとか無事だったものの
もう、頬が陥没骨折するかと思ったよ。
それにしても、ちょっと体が小さいからって
急に投げるなんて、あんまりじゃないか!
(大男、ジャン=フィリップに襲われるボク、のイメージ図)

DSC03565
Originally uploaded by mikans100




帰ってプー子ちゃんとプー族会議をひらいたら
全会一致でジャン=フィリップをならずものと認定。
さらにプー子ちゃんはボクに合気道をすすめた。
これをすると、小さい人でも大きい人を
たやすく投げることができるらしい。

ボクはさっそくウィーン少年合唱団に電話をして
しばらく練習を休ませてもらうことにした。
代わりに合気道を沢山稽古するためだ。
今度ジャン=フィリップに遭ったら、
返り討ちにしてやるんだ。



ちなみにボクは、ウィーン少年合唱団では
全部のパートでパートリーダーをしている。