2017-12-29

ボクと年末と小鳥

こんにちは、ボクです。
















クリスマスの翌日、ボクたちは南仏にやってきた。
ストラスブールからトゥールーズまで飛行機で来た。
早朝に家を出て、朝8時にトゥールーズに到着。
飛行機のアナウンスによると、到着時の気温は摂氏8度。
なんだって!
8度というのは、ストラスブールでいえば最高気温で出てくる数字だ。
それが朝の8時に8度とは。さすが南に来たもんだ。

実際、トゥールーズは、曇っていても明るい。
ストラスブールの雲はもっと分厚く、のしかかる感じだけど
トゥールーズは青空が透けて見えるような曇りだ。
暖かい。道ゆく人が毛糸の帽子を被っていない。





明るいトゥールーズで、美少年登場。


トゥールーズでユウコちゃんの赤ちゃんに会った。赤ちゃんは、ボクのファンになると言っていた。








そしてトゥールーズを通って、サンゴーダンスまで。




ピレネー山脈が見えます。


ピエールおじさんの実家にお泊まりしている。
本当は、車を借りて、この辺をうろうろするはずだったのだけど、ピエールおじさんが免許証をストラスブールに忘れてきたので、ボクたちはこの村から動くことができない。

遠くの雪山は、スペインだ。






  



サンゴーダンスに着いてから、ピレネーふもとの山嵐が吹き荒れているけど、それでも天気の収まった頃合いを見計らって、少しずつ散歩しています。


この樹は緑の苔に覆われていて、とても綺麗。
他の場所では、マグノリアも蕾をつけていた。
やっぱり、明るい南仏には、色がある。春が近い。



ピエールおじさんの実家にはプーペットという猫がいた。でもこの9月に老衰で死んでしまったらしい。今は庭のオリーブの樹の横に埋められている。ボクは曹洞宗の僧侶なので、供養をした。


新しい猫は、ベベという三毛猫だ。
人懐っこくて、なかなか愛想のいい猫だ。






ボクは、毎日、暇なので、庭にやってくる小鳥を眺めている。






メザンジュブルーのイワオさん。


ボクはやっぱり、メザンジュブルーが大好き。
シジュウカラより一回り小さいけど、シジュウカラと一緒に行動することもある。



喉の赤い、ロビン。
ロビンは、たまにしかやって来ない。
他の鳥のご飯時間にはあまりやって来ない。

他の鳥がいると気が引けてしまうようだ。



一番多いのは、シジュウカラ。
ぷくぷく太っている。
よく集団で行動しているので、一羽やってきたと思ったら、すぐに仲間が増える。







ごく稀に、タカもやってくる。
タカがいるときは、小鳥たちは現れない。
「小鳥遊」と書いて、タカナシさんと読むのは、自然の理にかなっているらしい。











小鳥たちを見て過ごす
なんて静かな年末なんだ。


と、思っていたら!
ボクの目の前で、猫のベベが、メザンジュブルーのイワオさんを捕まえた!
ベベはイワオさんをくわえて、のっしのっしと嬉しそうに歩いている。
くわえられたイワオさんと目があって、ボクの小さなお胸は張り裂けそう!

人間がイワオさんを離させようとしたけど、ベベはなかなか離さない。
やっと離したと思ったら、イワオさんは負傷のせいで、もう高く飛べない。
逃げ回るイワオさんを捕まえて楽しむベベ。
なんて残酷なんだ!!!

ああボクは、なぜあのとき、イワオさん逃げてと叫ばなかったのだろう。
どうしてどうしてボクたちは出会ってしまったのだろお
暴力現場を食い止められなかったのは、文豪として責任が重い。
かわいそうなイワオさん。

ボクは、ネコもかわいいなあ、うちにもちょっと飼ってみたいなと思っていたけど、ヤメだヤメだ。あんな凶暴で残酷な生き物は、ボクんちでは御免こうむる。
ボクは小鳥の味方なのだ!
イワオさんのご冥福をおいのりします。あーめん

皆さん、良いお年をお迎えください。

2017-12-27

ボクと食い気のクリスマス

こんにちは、ボクです。
早いもので、今年もあと370日となりました。




フィギュアスケートのワッカバちゃんが
オリンピック代表に選ばれなくて、
ボクの小さいお胸は張り裂けそうです。

今日は、クリスマス前のボクの勇姿をお届けします。
今年のクリスマスマーケットもたくさんのヒトデが見込まれていたが
やはりボクは一匹もヒトデを見なかった。
もしかしたらストラスブールのクリスマスマーケットの人気は
ヒトデの中で失墜してしまったのかもしれない。


中心街に入る橋では、セキュリティチェックを受けなければならない。
といってもボクはかばんを持たない主義なので、素通りするのですが。






えー クリスマス真っ只中のストラスブール、その中心街にやってきました。


全くヒトデはいません
人間ばかりです!






ボクは、曹洞宗の僧侶ですのでクリスマスは関係ないのですが
普段は食べることのないおいしいものを食べることができるので
クリスマスは好きです。




それでは、これからボクは、予約していたクリスマスケーキを取りに行きたいと思います。



デザートは、フランスのクリスマスの定番ブッシュドノエルではなく、ティエリーミュループトの12月限定のタルトです。ちょっと珍しいホットワインのタルトです。









フォアグラと、しゅわしゅわしたアルコールを飲んで〜











タルトを食べますよー
ホットワインのジュレの下に、イチジクやナッツや、色々入っていて、美味!








美味しい思いをして、クリスマスも悪くないと思うようになった
毎日クリスマスでもいい
ああボクは、敬虔な聖フランチェスコ修道会の修道士ですから
教会にも行って、食い気だけじゃないということもアピールした方がいいかなあ


2017-12-06

プー子、ドイツ語授業でくらいつく

こんばんは、プー子です。

こないだのブログで、もうすぐ雪が降りますと書いたら
本当に雪が降ってきた。ずいぶん寒くなった。

さて、今年もプー子はドイツ語講座に通っている。
今年のドイツ語講座は、前にも書いたけど、ちょっと、難しい。
授業には、ついていけている。練習問題もこなせている。でも、難しい。

先生が変わったから仕方ないというのもあるけど
もう所有格も接続法も既習ってことになっていて、びっくりした。
プー子は、去年までの教科書では、主格と対格と与格しか習っていない。
でも他のよくできる生徒さんが、所有格でもなんでもバンバンおっさるので
もうみんなわかっていることになっている。
そのたびにプー子は、質問したりおうちで勉強したりして、わかるようにする。

一部の生徒さんは、ドイツ人かと思うくらい
ペラペラスラスラとドイツ語を読まれる。
プー子は、ひとつずつゆっくりはっきり読む。
プー子がわかることが、プー子にとって、大事。

去年まで、プー子はとてもよくできる生徒だった。
でも今年はついて行くのに精一杯。
正直いって、2年目のクラスと3年目のクラスで
レベルに開きがありすぎるんじゃないかと思うけど
弱音は履かない着ない被らない!


プー子はとにかく、わからないときはわからないと言うことにした。
些細なことでも気になったら言うことにした。
そうしたら少しずつだけど、慣れてきたし、聞き取れるようになってきた。
先生のおっさっている言葉すべてがわかるわけではないけれど
全体の意味はなんとなくわかるようになってきた。
ドイツ語も、前より話しやすくなってきた。
先生も、プー子が怪訝そうな顔をしていると、気にかけてくださる。


それからプー子にも、みなさんをアッと驚かせることができることに気づいた。
プー子は音楽を通してドイツ語を知っている!

今日なんか、先生がträumen(夢を見る)という動詞を紹介なすった。
名詞は... とおっさったので、プー子は、
トロイメライだと思って聞いていたら、
der Traum(夢)とおっさった。
そこでプー子はすかさず机を叩いて 
TräumereiとTraumはどう違いますか、と訊いた。
先生が、プー子ちゃんどうしてその言葉を知ってるのとドイツ語でおっさったので
シューマンのクラヴィーアヴェルケのことを考えましたとドイツ語で答えた。
先生はニヤリとなさった。
少しずつ、がんばる、プー子!

そうだ、教科書に縛られることなく
ありとあらゆるリソースから、
お好み焼きソースからも焼きそばソースからもたこ焼きソースからも
ドイツ語を吸収してゆくのだ。

ところがどっこい、家に帰ると
ミカちゃんがショパンを弾いていた!
ショパンではダメ!
バッハ!ベートーヴェン!シューマン!シューベルト!ブラームス!
ドイツ音楽に触れなければいけない!
プー子は今日からドイツリートを歌う。


ちなみにキシダニタロウさんとかフ猿さんの本も
覗いてみることもある。それで
apodiktischとかbloss Erlebnisとか難しそうな言葉も覚えた。
でもこれは一体いつ使うのかわからない。

2017-11-30

プー子、マルシェドノエルに行く

こんばんは、プー子です。

今年もこの時期がやってきた。
マルシェドノエル!じゃじゃん!




クレベール広場にやってきた巨大クリスマスツリー。毎年、近辺から、おっきいもみの木を採ってきてツリーにします。一応フランスで一番大きいクリスマスツリーということになっているらしい。


なるべくゼロに近い金額で買っているのかどうかは知らない。






大聖堂の前にもマルシェドノエル



大聖堂もライトアップ。
相変わらず荘厳な雰囲気。


今は観光客だーらーけなので、大聖堂に入るのに長い列ができていたりする。大聖堂の入り口でセキュリティチェックをしているから、そうすんなり入れないらしい。



11月24日から12月31日まで続くそうでーす




でもまだ11月だからか、マルシェドノエルの真ん中にいるのにあんまりノエル(クリスマス)の気分になれないプー子でした。
もうすぐ雪が降りまーす

2017-11-19

ボク,プー子ちゃんの誕生日ケーキを引き取りに行く(ボクのお誕生日は1月2日です)

こんばんは、ボクです。
みなさんお元気ですか。















ストラスブールは、ここのところめっきり寒くなりました。
最高気温でも5度とか7度で、外に出るのが億劫です。

ですが、先週の日曜日はプー子ちゃんの誕生日だった。
心優しいお兄ちゃんであるボクは、
雨にも負けず風にも負けず
お誕生日の前々日にケーキを予約し、
お誕生日の日にケーキを引き取りに行った。

実にこの日はマイナス40度であったけれども
ボクはかわいい妹のために、ケーキを取りに行ったのだ。




どんより空のストラスブール
最近はこんな日ばっかり
冬のストラスブール名物、霧やモヤも、よく立ち込める。





真っ赤だな 真っ赤だな
おさるのお尻も真っ赤だな

完全防備で、ケーキを取りに行きます。
ボクはフルーツタルトが食べたかったけど
プー子ちゃんはパッションフルーツやムースが食べたいというので
プー子ちゃんに合わせることにしました。
お兄ちゃんだから。ボクのお誕生日は1月2日です。



サンクトペテルブルクまで2800キロ...
ずいぶん遠くまで来たもんだ。
ボクは、サンクトペテルブルクからおよそ2800キロの地点にあるおうちから
てくてく歩いて、寒い中歩いて、一生懸命歩いて、
サンクトペテルブルクからおよそ2800キロの地点にあるケーキ屋さんまで行ったのだ。





じゃじゃん

最近ボクたちの御用達のお菓子屋
ティエリーミュロープトのエキゾチックフルーツのケーキです。外はシャルロットで、とーってもおいしかった。

もちろんプレートには「Poohko」と書いてもらった。


この日はアルザスの発泡ワインを飲んで、ちらし寿司を食べた。
ボクのお誕生日は1月2日。
プー子ちゃんは9歳になったらしい。これで参政権がもらえる。
ボクの誕生日は1月2日です。ボクは来年27歳になります。




2017-10-19

プー子がさいきん驚いたこと。

呼ばれて飛び出てジャンジャジャン、プー子です。















おフランス生活も9年目に突入。
驚くことはままあれど、プー子は毎日元気に過ごしています。


最近おどろいたこと、その1。
ボルドーに住んでいたときの電気代の追加請求。
プー子たちがボルドーに住んでいたのは、
2013年から2015年まで。
その間ちゃんと電気代を払っていたけど
このたびお上のおふれで、2013年から2015年のあいだの
電気料金を値上げすることになったそうな。イマサラ!
それに伴って、ストラスブールのおうちに追加請求が届いた。
しかも1週間以内に払えと書いてあった。ゴウイン!
ちなみに今は2017年も終わりかけというところである。
2015年はまだオホホランド大統領だった。
2年も遡って追加請求するなんて、ちょっとずるいんじゃないの。
新手の詐欺かと思ったけど、どうも本当のことらしい。
ということは新手のお上の詐欺、つまり新手の税金じゃろうか。
面倒臭いけど、トラブルはごめんなのでうちは払うらしい。


最近おどろいたことその2。
うちの電話が突然つながらなくなった。
ドラフト指名の電話を取り逃がしては大変なので
さっそく電話会社に携帯電話で問い合わせた。
すると、電話の電池が切れているかもしれないので
電池をお湯で煮出して温めてください、と言われた。
Was!!  電池を! お湯で! 煮出す!
どこの生活の知恵やねん。
そんなことを電話会社の公式の相談ダイヤルで案内するなんて、
さーすが、おフランス。
ピエールおじさんが真に受けてお鍋を火にかけはじめたけど、
プー子は怖いので、辞めてもらった。
結局、電話は2週間ぐらいこわれたあと、復活した。
電話線とかネット回線とか、そういう問題だったらしい。
電池関係ないやん。



ああ、フランスの人たちは、いつも驚かせてくれることよ。







最近食べた、りんごとクエッチュとくるみのタルト。秋万歳。

2017-10-08

ボク、お忙しい秋

こんばんは、ボクです。

今年もボクに、ノーベル賞の打診があったけども
やっぱり今年もボクは、要らないと言って断りました。
その後この話はもみ消したので、どうやら
一切報道されなかったようです。やれやれ。

実はつい最近も、太陽の塔だか希望の塔だかが
名誉投手になってくださいと頼んできたのですけれども
これも、ボクは五重国籍ですからと言って、断りました。
あんな胡散臭いところに担がれるのは、ボクはごめんです。
これも報道されませんでした、よかったよかった

ボクは、最近、とても忙しいのです。
フランス生活9年目にして、セップ茸が大好きになってしまったのです。



これが、セップ
イタリア語でポルチーニ

セップはフランスでは高級キノコ扱い。
香りがよくて、日本の松茸に似ている。

この時期、巨大なセップも出回っているけれども、ボクが好きなのは、小ぶりのセップです。歯ごたえがしっかりしている。






セップの炊き込みご飯は、香りが口に広がって、深い味わい。なんとも美味。
次は土瓶蒸しにして食べてみたい。

キノコというものは栽培がむずかしくて、
生産地に近いところでないと、食べられないらしい。
世界中どこでも食べられるキノコは、
いわゆるマッシュルームと椎茸ぐらいなんだそうだ。
あとはみんな、ご当地キノコ。
日本でポルチーニを食べようと思うと
乾燥ポルチーニしかないらしい。
だからボクはフランスにいる今、
生ポルチーニをたくさん食べるのだ。



それから秋の味覚といえば、イチジク。ボクはイチジクを生で食べるのが大好きなのだ。

でもちょっとアルザスでは、あまり見かけない。ここいらで売っているイチジクは、小ぶりで、モロッコ産とかトルコ産とか。ああ、大きなイチジクをたくさん食べたいなあ




2017-10-04

プー子、ドイツ語講座3年生

こんばんは、プー子です。

今日、10月4日、大谷くんが4番投手で勝った、この良き日に
プー子のドイツ語講座3年目がスタートした。
講座自体は、実は先週から新学期だったのだけども
プー子たちは先週ちょっくら日本に行かねばならなかったので
今週から参戦する。





これは、
フランクフルトからアムステルダムまでの飛行機
ブオー













束の間の、日本滞在
滞在時間は、なんと丸3日!













1年目と2年目はフィッシャー先生だったから
プー子は今年もフィッシャー先生の授業を受けたかったけど
どうしても時間割があわなくて、断念。
というわけで、今年から新しい先生です。
フィッシャー先生には、ドイツ語で、
今年はこういう事情で行けませんって、
ドイツ語で、メールを、ドイツ語で、書いた。
そしてドイツ語で、お返事をいただいた。

ああ、今年は、どんな先生かな、どんなご学友かな、ワクワク。

教室の扉を開けると、ああっ、まさかの、カリンさん!
なんと、去年のライバル、カリンさんが、同じクラスにいた。
カリンさんは、去年、一人だけドイツ語レベルが高くて
一人でペラペラ喋っていた人だ。
何の因果か、今年も一緒にドイツ語を勉強します。
ご学友は、カリンさんを含めて、九人。プー子もいれて、十人。
ちょうどいいぐらいの人数だ。
プー子はちょっと遅れて教室に入ったので、前の方の席はいっぱいだった。
仕方がないので、後ろの方に座っていたカリンさんの隣に座った。

しばらくして、先生登場。なんか、先生、お若い。
見た感じ30代かしら。

そして、急に、怒涛のドイツ語!
えっ、先生、何おっさってんの?
何となく先週いなかった人を見つけては、自己紹介してとおっさってる気がした。
プー子にお鉢が回ってきたので、とりあえず自己紹介をした。
カリンさんも先週来ていなかったらしくて、自己紹介をした。

それから、先生は、ずーっと、ドイツ語...
しかも、通常スピードのドイツ語...
なんとこのクラスは、特定の教科書を使わずに
ドイツ語でその時々のお勉強テーマに沿って進行していくらしい。

ここでプー子は、ハハンと思った。
これは最近流行りのメソッドだ。
フィッシャー先生の授業は、ドイツ語3割、フランス語7割ぐらいで、
説明が随時フランス語で入ったので、プー子たちは安心だった。
ところが最近、外国語学習で、とにかく外国語をいーっぱい聞かせて、
説明はできるだけ少なく要点だけ、というメソッドがあるらしい。
それもできるだけ教科書的ロールプレイは避けて、
現実世界の身の回りのことをテーマにして、学ぶのだ。
これだ、この先生は、こういう授業をなさるんだ。ハハーン...




















ハハーン、と、思ったはいいけど、
先生のおっさっていることがわからない。
休み明けで、プー子の耳はまだドイツ語モードになっていないのだ。
プー子は焦った。「わかりません」とドイツ語で言った。
そこで先生が「フランス語とドイツ語と、どちらで説明してほしいですか」と
ドイツ語でおっさったので、プー子は、負けじと「ドイツ語で」と言った。
今度は、なーんとなく、わかったような気が、しないでもなかったけど、
やっぱり大半わからなかった。でも、少しわかったような気もした。

とりあえず初回の授業を受けてみて、
終わってみると、今日のテーマが何だったのか、わかる。
先生のおっさっていたことは大抵わからなかったけど、
今日の学習の、肝心なところは、わかった。

ふう...

カリンさんは、結構食らいついていた。
プー子は、カリンさんもわからなければよかったのに!と少しだけ思ったけど、
いやいや人の足を引っ張るようなことを考えるなんて、
卑屈になってはいけない!と思って、
なんとか、ペラペラ喋れなくても聞き取ろうと努力した。
今日はまだ耳が慣れていないだけだから、もっと慣れたら、プー子も、食らいつくのだ!
前の方の席に、カリンさんよりもっと喋れる
カリンさんの権化みたいなおばさんが二人ぐらいいて、
そのゴンゲさんは、不自由なくドイツ語を喋っているように見えた。

はあー、このクラスで、本当にやっていけるか不安だけれども
プー子はとりあえず食らいつく!
ちょっとカリンさんを心強く思ってしまったので、
お教室がおわってから、たまたま持っていた、とよすのおかきをあげた。
敵に塩を送ったまでよ...






2017-09-20

ボクと寒い9月

こんにちは、ボクです。

最近のフランスは涼しい、を通り越えて、寒くて、今日も最高気温は16度です。
もう葉っぱが黄色くなり始めています。

人間たちは、9月から仕事が始まって、色々と忙しいらしい。
バカンスよ、さらば。
9月だから、ストライキも多いです。

ボクは最近、セップ茸の炊き込みご飯を食べました。
セップは、イタリアでいうところのポルチーニ茸のことで、
フランスではちょっと高級なキノコ扱い、日本の松茸みたいな感じです。
うちは今までピエールおじさんがジロール茸好きだったので
あまりセップは食べなかったけど、炊き込みご飯にしたら、ああなんと美味!
ボクはちょっとセップにはまりそうです。

早く栗餅が食べたいなあ。

2017-08-24

プー子たちの夏休み ハイデルベルク編

こんばんは、プー子です。
少し前のことだけど、プー子たちはハイデルベルクに行った。

ハイデルベルクは、ストラスブールから
車で1時間半ぐらいのドイツの町です。日帰りも余裕のよっちゃん。

その昔、木村先生やミキさんがお勉強なすった町なので
プー子たちはストラスブールに越してきてからというもの
ずっと行ってみたいと思っていた。


ある夏の晴れた日、車に乗って、ハイデルベルクに出発!
ピエールおじさんが運転手を務めた。
お兄ちゃんは、フィンランドで疲れたと言って、お留守番だった。



ドイツの高速道路。
制限速度のないアウトバーン

うちはフランス車だったので、速度を出すとガタガタ揺れる気がして、そんなに飛ばさなかった。ときどき、すっごく速いドイツ車が駆け抜けて行った。






ハイデルベルクの観光情報をネットで調べると
メルヘンのような町とか、いかにもヨーロッパ!とか書いてある。
プー子は、ヨオロッパに長い間住んでいるので
「いかにもヨーロッパ!」の町には、そんなに驚かないだろうと思っていた。

ところがどっこい!


ハイデルベルクに着いてみると、全部が全部、かわいい!




ちょっとした路地が、可愛い!メルヒェン!
清潔感があって、きれい!

お花がたくさん咲いていて
犬のフンが落ちてなくて
石畳の雰囲気が、またいい。


山と山の間を流れる川の近くにある町なので
わりと近くに山が見えるのも、素敵。


観光客はまあまあいたけど、
路地に入れば、落ち着いた雰囲気。
ええところじゃのう。


あらかじめ調べておいたこのレストランで
お昼ご飯を食べました。



もともと学生食堂だった
店内には、ところせましと
古い写真がかかっていて、
椅子もテーブルも、年代物。


キヨシさんや木村先生も大谷くんも、
このお店にいらっすったかもしれない

省エネなのか、昼間は建物の中は
電気がついていなかった。
それもそれで、いい雰囲気だった。






プー子は、ここぞとばかりにドイツ語で喋ったけど
給仕のおばさんは、ことごとく英語で返事してきた...
ムム、観光客慣れしている...!!!

でも、ここでくじけるプー子ではない!
プー子は、絶対にドイツ語で喋り続けた。
おばさんは、必ず英語で返事してきた。




そんなこんなで、
とりあえず地ビールで乾杯。



ドイツといえばおビール
プー子は8歳だけど、ビイルをたしなむ。

食べたのは、シュニッツェル!
カツレツです。
すごくあっさりして、おいしかった。付け合わせのポテトも、しっかりジャガイモの味がして、美味しかった。さすがドイツ!Kartoffeln!

ピエールおじさんの頼んだニシンの燻製も美味しかった。




食後になって、今までの給仕のおばさんとは違う人が、
コーヒーはいかがですかと訊きに来た。ドイツ語で訊いてくれた!
それでプー子は、「はい、お願いします」とドイツ語で答えた。
そしたらそのおばさんが、ペラペラエスプレッソペラペラと、また質問した。
どうしよう、プー子は、質問の意味がわからなかったけど、
ここでわからないそぶりをみせたら、また英語に切り替えられちゃう!
そしたらピエールおじさんが、英語で「エスプレッソ、プリーズ」と言った。
(おじさんは、ドイツ語がわかるわけではない。まぐれ当たり)
そうか、おばさんはコーヒーの種類を訪ねてらっさるんだ、とプー子は合点して、
ちょっと迷ったあと、「ich auch(プー子も)」と言った。
本当は普通のコーヒーが飲みたかったのだけど、
この際ドイツ語ができるふりを続けるために、エスプレッソでも構わなかった。
あのおばさんは、きっと、プー子はドイツ語ができると思ったに違いない!
ちょっと、プー子は、何に勝ったかは知らないけど、勝った気分になった。






お昼ご飯のあと、ハイデルベルク城に行った。このお城は小高い山の上にある。お城まで徒歩で登ってもいいし、ケーブルカーに乗ってもいい。この日は結構暑かったので、ケーブルカーで行った。

ハイデルベルク城は
かっこいい廃墟だった。




これはお城の中庭、
ここは比較的建物が残っていたほう。


薬博物館もありました。


どうも、美少女です。


色々と説明が書いてあるけど
ドイツ語だからわかんない。


プー子のドイツ語はまだ
A1が終わったレベルなのであーる。
そんな、難しいことはわからない。



ハイデルベルク城名物、世界一大きい樽です。
登ってみたけど、本当に大きくて、
壁がせまってくるようで、息苦しかった。





ハイデルベルク城から見下ろす
ハイデルベルクの町。


見事に赤い屋根ばっかりです。









それからまた、ハイデルベルク旧市街に降りて、町を探索。ここは、聖霊教会だそうです。



なんでも、カトリックになったり、プロテスタントになったり、紆余曲折を経た教会なーのだそうです。







それから、学生牢にも行った。

ハイデルベルクは学生の町なので、その昔、悪さをした学生をこの牢に閉じ込めていたらしい。短くて1日、長くて4週間。

牢の規則はそんなに厳しくなかったみたいで、結局は学生たちのタムロする場になったそうな。そのせいか、きったなーい!




そうそう、学生牢のチケットは、ちゃんとドイツ語で買った。
大学生協のショップみたいなところで買わなきゃいけなかったから
ちゃんと「学生牢のチケットを買いたいです」と言った。


そうこうしているうちに疲れたので、旧市街でお茶をすることにした。
プー子はケエキが食べたかったので、ケエキのあるお店に入った。

ここが正解だった。
ここの給仕のお姉さんは、ドイツ語しかできなかったのだ。

そこでプー子は、ドイツ語で
「ピエールおじさんにコーヒーをください。
プー子には、グレープフルーツジュースをください。
ケーキも欲しいです。ケーキは、自分で見て選びます」と行った。
フフフフフ...

テラスの席でケーキを食べていると、ハチがやってきた。
プー子は我慢していたけど、ハチは2匹になった。

そこで店内に移動した。
このときも給仕のお姉さんが、どうしたの?と訊くので、
「ハチがいますから、中に入りたいです」と言った。
お姉さんはすぐ合点なすった。
どうしよう、もうプー子は、今すぐにでもドイツに住めるかもしれない!

そのうえ、ピエールおじさんのコーヒーが忘れられていた。
ドイツ語の神様、ありがとう!
プー子は「コーヒーをまだ受け取っていません」と言った。
もうプー子は、今すぐにでもドイツ語で本を書けるかもしれない!




 川から見たハイデルベルク城。



ああー、ハイデルベルクはええとこやった。
次はもっとドイツ見たいなあ。
オーストリアにも、行きたいなあ。


2017-08-19

ボクたちの夏休み 森編

こんばんは、ボクです。
フィンランドで過ごした森のことを書きます。

ボクたちは、ヘルシンキで4泊したあと、森で2泊した。
森は、ヘルシンキから長距離バスで40分ぐらいのところです。
そこに民泊を借りた。民泊というのは、現地の人のお家に泊めてもらうことです。
泊まるところから一番近いスーパーは5キロ先だというので
バスに乗る前に食料を買い込んだ。いざ!
バス停まで、民泊のおばさんが車で迎えにきてくれた。




これが今回泊まったところ。
中はとっても広くて快適だった。


世話をしてくれたおばさんの娘さんの家らしいけど、その娘さんは遠くに暮らしているので、民泊として貸し出しているそうだ。おばさんは200メートルぐらい離れた隣の家に住んでいた。





おばさんが、フィンランドには森がひとつしかない、と教えてくれた。でもそれは、国全体だそうだ。なるほどとても静かで、どこまでも森だった。お隣の家は遠すぎて、見えなかった。


夜、アズマさんが窓を閉めるのを忘れたので、虫がいっぱい家に入ってきた。
アズマさんはドジだなあ。勇敢で頼りになるボクが虫を駆除してあげた。


翌朝、おばさんが手作りのシナモンクッキーを持って会いに来てくれた。
聞いたところによると、この辺り一体は、おばさん家族のもちものらしい。
ちょっとした池があって、小高い丘があって、一周すると1時間ぐらいかかるそうな。
そこで今ブルーベリーが旬だから、とっておいで、とのことだった。

さっそく、森の探検隊を組んだ。
チームリーダーは、ボク。






ブルーベリー発見!

甘酸っぱくて、おいしーい








フィンランドでは、森はみんなのものだと思われているから、私有地であっても、持ち主に迷惑をかけない限りは、誰でも果物やキノコを採ってもいいらしい。洗濯ネットで調べたところによると、川で遊んだり、テントを建てたりしてもいいらしい。


あと、家に鍵もかけないらしい。そういえばヘルシンキでも、扉をバタンと閉めただけだった。外からはドアの取手がなくて、鍵穴に鍵をひっかけて開けるようになっていた。




参考までに、これはアアルトさんちの玄関を外から見たところ。ほら、ドアの取手がないでしょう。


まあ、だから、たしかに家に鍵をかけないけど、誰でも簡単にすぐ入れるってわけじゃない。


とはいえパリの防犯事情なんかと比べると、デイウンの差ですな。





森に話をもどそう。
朝、お家を出たときは薄曇りだったけれど、途中で日が差し始めた。
木漏れ日が森を包んで、ああなんて気持ちがいいんだ...

さあ、おいでー ボクのところへー
小さなーその手を のばしてごらんー
ムーミンの歌が、頭の中をめぐる。



ボクはブルーベリーをたくさん摘んだ。
アズマさんよりもたくさん摘んだ。


そこへ突然、大きな動物の足跡を発見!
クマかな、アズマさんかな... 
大型犬かな、大型アズマさんかな...
ボクは、怖くないけど、ちょっと怖かった。





たくさん摘んだブルーベリーは、そのまま食べたり、タルトにして食べたりした。
ブルーベリーは大量に食べるとちょっと酸っぱかったけど、ハチミツをかけたらちょうどよかった。ああ贅沢... 


それから人間たちは、夕方にサウナに入っていた。
池のほとりにあるサウナだそうだ。ちなみにおばさんの家族は、3つサウナを持っているらしい。夏のサウナ、冬のサウナ、あともう一つは忘れた...

フィンランドの人は、サウナに入ったり、池で泳いだりを繰り返すんだそうだ。人間たちは素っ裸で池で泳いで、「フィンランド最高!」と叫んでいた。ボクは、いくらフィンランドが好きでも、裸で池で泳ぐ気にはならないな。



  人間たちがサウナに入っているあいだ
プー族はラズベリーを摘んで食べていた。


ああ実に、森の滞在は、究極のフィンランド文化体験だった!
ボクたちはすっかりリフレッシュなさった。

あまりに素敵な体験だったので、現実世界に戻ってこれない。
ああボクは、仕事が手につかない。