少し前のことだけど、プー子たちはハイデルベルクに行った。
ハイデルベルクは、ストラスブールから
車で1時間半ぐらいのドイツの町です。日帰りも余裕のよっちゃん。
その昔、木村先生やミキさんがお勉強なすった町なので
プー子たちはストラスブールに越してきてからというもの
ずっと行ってみたいと思っていた。
ある夏の晴れた日、車に乗って、ハイデルベルクに出発!
ピエールおじさんが運転手を務めた。
お兄ちゃんは、フィンランドで疲れたと言って、お留守番だった。
ドイツの高速道路。
制限速度のないアウトバーン
うちはフランス車だったので、速度を出すとガタガタ揺れる気がして、そんなに飛ばさなかった。ときどき、すっごく速いドイツ車が駆け抜けて行った。
ハイデルベルクの観光情報をネットで調べると
メルヘンのような町とか、いかにもヨーロッパ!とか書いてある。
プー子は、ヨオロッパに長い間住んでいるので
「いかにもヨーロッパ!」の町には、そんなに驚かないだろうと思っていた。
ところがどっこい!
ハイデルベルクに着いてみると、全部が全部、かわいい!
ちょっとした路地が、可愛い!メルヒェン!
清潔感があって、きれい!
お花がたくさん咲いていて
犬のフンが落ちてなくて
石畳の雰囲気が、またいい。
山と山の間を流れる川の近くにある町なので
わりと近くに山が見えるのも、素敵。
観光客はまあまあいたけど、
路地に入れば、落ち着いた雰囲気。
ええところじゃのう。
あらかじめ調べておいたこのレストランで
お昼ご飯を食べました。
もともと学生食堂だった
店内には、ところせましと
古い写真がかかっていて、
椅子もテーブルも、年代物。
キヨシさんや木村先生も大谷くんも、
このお店にいらっすったかもしれない
省エネなのか、昼間は建物の中は
電気がついていなかった。
それもそれで、いい雰囲気だった。
プー子は、ここぞとばかりにドイツ語で喋ったけど
給仕のおばさんは、ことごとく英語で返事してきた...
ムム、観光客慣れしている...!!!
でも、ここでくじけるプー子ではない!
プー子は、絶対にドイツ語で喋り続けた。
おばさんは、必ず英語で返事してきた。
そんなこんなで、
とりあえず地ビールで乾杯。
ドイツといえばおビール
プー子は8歳だけど、ビイルをたしなむ。
食べたのは、シュニッツェル!
カツレツです。
すごくあっさりして、おいしかった。付け合わせのポテトも、しっかりジャガイモの味がして、美味しかった。さすがドイツ!Kartoffeln!
ピエールおじさんの頼んだニシンの燻製も美味しかった。
食後になって、今までの給仕のおばさんとは違う人が、
コーヒーはいかがですかと訊きに来た。ドイツ語で訊いてくれた!
それでプー子は、「はい、お願いします」とドイツ語で答えた。
そしたらそのおばさんが、ペラペラエスプレッソペラペラと、また質問した。
どうしよう、プー子は、質問の意味がわからなかったけど、
ここでわからないそぶりをみせたら、また英語に切り替えられちゃう!
そしたらピエールおじさんが、英語で「エスプレッソ、プリーズ」と言った。
(おじさんは、ドイツ語がわかるわけではない。まぐれ当たり)
そうか、おばさんはコーヒーの種類を訪ねてらっさるんだ、とプー子は合点して、
ちょっと迷ったあと、「ich auch(プー子も)」と言った。
本当は普通のコーヒーが飲みたかったのだけど、
この際ドイツ語ができるふりを続けるために、エスプレッソでも構わなかった。
あのおばさんは、きっと、プー子はドイツ語ができると思ったに違いない!
ちょっと、プー子は、何に勝ったかは知らないけど、勝った気分になった。
お昼ご飯のあと、ハイデルベルク城に行った。このお城は小高い山の上にある。お城まで徒歩で登ってもいいし、ケーブルカーに乗ってもいい。この日は結構暑かったので、ケーブルカーで行った。
ハイデルベルク城は
かっこいい廃墟だった。
これはお城の中庭、
ここは比較的建物が残っていたほう。
薬博物館もありました。
どうも、美少女です。
色々と説明が書いてあるけど
ドイツ語だからわかんない。
プー子のドイツ語はまだ
A1が終わったレベルなのであーる。
そんな、難しいことはわからない。
ハイデルベルク城名物、世界一大きい樽です。
登ってみたけど、本当に大きくて、
壁がせまってくるようで、息苦しかった。
ハイデルベルク城から見下ろす
ハイデルベルクの町。
見事に赤い屋根ばっかりです。
それからまた、ハイデルベルク旧市街に降りて、町を探索。ここは、聖霊教会だそうです。
なんでも、カトリックになったり、プロテスタントになったり、紆余曲折を経た教会なーのだそうです。
それから、学生牢にも行った。
ハイデルベルクは学生の町なので、その昔、悪さをした学生をこの牢に閉じ込めていたらしい。短くて1日、長くて4週間。
牢の規則はそんなに厳しくなかったみたいで、結局は学生たちのタムロする場になったそうな。そのせいか、きったなーい!
そうそう、学生牢のチケットは、ちゃんとドイツ語で買った。
大学生協のショップみたいなところで買わなきゃいけなかったから
ちゃんと「学生牢のチケットを買いたいです」と言った。
そうこうしているうちに疲れたので、旧市街でお茶をすることにした。
プー子はケエキが食べたかったので、ケエキのあるお店に入った。
ここが正解だった。
ここの給仕のお姉さんは、ドイツ語しかできなかったのだ。
そこでプー子は、ドイツ語で
「ピエールおじさんにコーヒーをください。
プー子には、グレープフルーツジュースをください。
ケーキも欲しいです。ケーキは、自分で見て選びます」と行った。
フフフフフ...
テラスの席でケーキを食べていると、ハチがやってきた。
プー子は我慢していたけど、ハチは2匹になった。
そこで店内に移動した。
このときも給仕のお姉さんが、どうしたの?と訊くので、
「ハチがいますから、中に入りたいです」と言った。
お姉さんはすぐ合点なすった。
どうしよう、もうプー子は、今すぐにでもドイツに住めるかもしれない!
そのうえ、ピエールおじさんのコーヒーが忘れられていた。
ドイツ語の神様、ありがとう!
プー子は「コーヒーをまだ受け取っていません」と言った。
もうプー子は、今すぐにでもドイツ語で本を書けるかもしれない!
川から見たハイデルベルク城。
ああー、ハイデルベルクはええとこやった。
次はもっとドイツ見たいなあ。
オーストリアにも、行きたいなあ。
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