2018-12-07

プー子と揺れるフランス

こんばんは、プー子です。





今年もやってきました、
マルシェドノエル。




でも今年は、ちょっと物騒な雰囲気です。



フランスでは、数週間前から、土曜日になると反政府デモをやっている。
デモの参加者は、黄色いベストを着ているので
Gilets Jaunes(黄色いベスト)運動と呼ばれている。
パリのシャンゼリゼ通りは土曜になると、炎と煙が立ち込めているらしい。
そろそろ軍隊が出動するかもと噂されているけど
とりあえず明日は装甲車が出てくるらしい。

あと、1週間ぐらい前から、高校生もデモをやっている。
この高校生デモは、ここ数日で急速にフランス各地に広がって
昨日の木曜日には、多くの高校でボイコットがあったそうな。

こういう状況を、革命と呼び始めている人もいる。
とにかく非常事態宣言の一歩手前、そういうところです。

そんな中、今朝、パリ近郊の高校生のデモを鎮圧する警察の動画が
インターネット上で出回った。昨日のことらしい。
大量の高校生が、地面に膝をついて、
なんかもう犯罪者みたいに取り扱われていた。

この動画はインターネットを通して瞬く間に広がって
警察はなんてひどいことをするんだ!と反感を買った。


こういう時、プー子はいつも思う。


高校生も、警察も、
どっちもどっちで、悪いんじゃないかと。


だって高校生は、警察に取り締まられる前まで
公共物を破壊して、道に停まっている車をひっくり返して、
車を燃やしていたのだ。これも動画があって、
決して善良な高校生のデモに紛れた
邪悪な壊し屋のせいだけじゃないことがわかっている。
一部の高校生が乱暴を働いたのだ。

それはやっぱり、プー子は、いけないことだと思う。
だから警察の扱いもひどいけど、
高校生の方でも、ひどく扱われるほどのことをしたわけだと思う。


けれどもフランスの人たちは、あんまりそう考えない人が多い。
デモを支援する人たちは、われわれはもう長い間虐げられてきて、
その我慢が限界に達したのだから仕方がない、という。
やられる前にやらねばならぬらしい。ダントンか!

そらあね、プー子だって、今回でいえば
黄色いベストも高校生も、デモをする理由はわかるし、
むしろその理由には賛成だ。
だけど我慢が限界だからといって、方法を選ばないのは、どうかと思う。

デモが頻繁なフランスで、
デモが過激化するたびにプー子は、心の中で
「デモ隊も警察も、そりゃやりすぎじゃろうて」と思う。

デモだけじゃない。
シャルリー・エブドのときもそう思ったし
もっというとフランス革命のときもそう思った。
我慢が限界だからって、暴力はいかんじゃろて。

でも、どっちもどっち、とか言うと、
周りのフランス人から猛反対を受けるので
プー子は黙っているのです。

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