昨日の夕方、プー子たちは、
トゥールーズで大変お世話になったカズさんの訃報を受けた。
カズさんは、トゥールーズでメリーゴーラウンド屋さんをしていた。
2011年に開業したそのメリーゴーラウンドの最初のお客さんは、プー子たちだった。
プー子たちは、またメリーゴーラウンドに乗りたかった。
今はただカズさんが安らかに眠っていることを祈っています。
それで、今日は、プー子は、年に一度の
ヨーロッパ議会&ヨーロッパ評議会の一般公開に行った。
四十九日のあいだはカズさんがまだ近くにいると思うので
プー子は、プー子の活躍している姿をカズさんにお見せしたい。

ヨオロッパ議会、入ったところ。
ここはEUの議会です。
EUにはただいま28カ国が加盟しています。
こちら、ヨオロッパ議会の心臓部、会議室です。 この日は、市民のみなさんの質問に、副議長とかが答えていた。
質問は、イギリス人はどうしてEUから出て行くことに決めたのか、ルペンが大統領になっていたらEUはどうなっていたか、移民対策は、ナドナド。子供の率直な質問が多くて、面白かった。
ヘッドフォンからはつねに同時通訳が流れていた。英語、フランス語、ドイツ語だった。
でもこのヘッドフォンは、プー子にはちょっと大きすぎた。
ヨオロッパ議会のカフェテリアでご飯を食べていたら、
どこかの学校の子供たちがミュージシャンと一緒に第九を披露するコンサートがあった。
司会者のギタリスト曰く、子供達はドイツ語で歌いますが
聞いているみなさんも、何語でもいいので、歌ってください
色々な言語で第九を一緒に歌いましょう ヒューマニティー万歳!だそうで。
プー子は、正直に言って、安直な企画だと思った。
子供を引っ張りだして、その場に居合わせた複数の言葉で同じ歌を歌って、ヨーロッパ連合素敵、って思わせたい魂胆が丸見えで、ちょっと陳腐だとさえ思った。
蓋を開けてみると、結局、カフェテリアに居合わせた人は、だれひとり第九を歌わなかった。あれれ、企画の賛否以前に、そもそも歌詞を諳んじて歌える人がいないんじゃなかろうか... プー子だって、第九の歌詞知らないし...
このコンサートは、不発だった。
館内の案内図。アルファベットとか絵とか、意味がわからないのが多すぎ。暗号??
さてさて、こちらはヨーロッパ評議会。
ヨーロッパ議会と繋がっていますが、別の建物、別の機関です。こちらは47カ国が人権やらなんやらを守るために協議するところ。ヨーロッパ議会に対して監視をするところです。
こちらは、木目が綺麗で、アルヴァー・アアルト風の会議室。
そこでプー子は、プー族の権利を守るために発言した。プー族はぁー、毎日お菓子をー、食べる権利があーるぅっ!
他の会議室でも発言した。
プー族はぁー、もっとお菓子がほしいー!
プー族虐待には、断固反対!
非暴力、不服従!
ヨオロッパ議会の中には大きな会議室がひとつあったけど、ヨオロッパ評議会の中には、色々な会議室があった。
ところで今回のヨオロッパ連合の一般公開は、ちょっと表面的だった、とプー子は思う。
パネル発表によると、EUは人権を尊重してー、環境を尊重してー、子どもの権利も守ってー、うんたらーかんたらー、らしい。
そしてEU内で自由に行き来できることの利便性を全面に押し出していた。
けれども、境界がないということは、いいことばかりではない。そんなことは、2017年に生きている人なら、もうみんな知っているのであーる。それは移民問題だけじゃなくて、ローカル経済を守るのもそうだし、ローカル産物を守るのも、考えなくちゃいけないからだ。遠いところで採れた季節外れの野菜より、地元の季節の野菜を、プー子は食べたい。
そもそも境界を取り払いたいだけなら、フランスという国なんて要らなくて、ヨオロッパという一つの国さえあればいいのであーる。でもそんな極論はイヤだという人がいるから、フランス人のためのフランスを語って、大統領選挙でも票を集められるようになってきているのだ。
カズさんなら、何て言うかな。
カズさんは、今日のプー子のヨオロッパ評議会デビュー、見守ってくれていたかな。
安らかに眠ってね、カズさん。
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