2012-12-25

ボクとノエルと犬

こんばんは、ボクです。
クリスマスです。フランス語では、ノエルNoëlという。

今年、ボクたちは、フランス4年目のノエルにして初めて
フランス人のお宅でノエルを過ごした。
ピエールおじさんが招待してくれるというので、
おじさんのご両親のおうちに行ってきた。
トゥールーズからさらに南に100キロぐらい
ピレネー山脈の見えるSt.Gaudens(サン・ゴーダンス)という町、の横の村です。

山が近い!

ピレネー山脈
黒く見えるのは近い山
白く見えるのは遠い山
町の教会も見える
奥に見える白い山が
ピレネー山脈で一番高い山
あそこはもうスペインだそうだ



みんな南部訛り!オック語も飛び交う!

小さな村なので、公共の標識でも指示が細かい。
「教会」「郵便局」に混じって、「床屋」まで書いてあった。

だけれどもボクとプー子ちゃんは、人見知りなので、
結局のところ、ほとんど部屋にこもったきりで、みなさんが
シャンパンを飲んで、ブッシュドノエルを食べて、
ケーキを食べて、歓談している音を聞いていた。ちぇ



おじさんの甥っこの三歳児も来ていた。
マティという名前だそうで、
これは伝統的なジャンとかジャックとか
ルネとかデカルトとかいう名前とは違って
この子のために考えだされた名前だ。
最近のフランスではこういう非伝統的な名前をつけるのが流行っているらしい。
日本のいわゆるキラキラネームみたいなもんだな。



部屋の窓からお庭が見えた(お庭はピレネーの借景だった)。
お庭には、犬がいた。
白と黒のまだら模様の、よく動く犬だった。
口からべろりと舌をたらしていて、
ボクはちょっと怖いなと思った。

そしたらミカちゃんいわく、
ノエルのお昼ご飯のメインは、野生の鳩のグリル焼きだったらしい。
おじさんのお兄さんが撃った鳩だったそうだ。
なんでもこの辺では、冬になるにつれて南下していく鳩を、撃つんだそうだ。
フランス南部の伝統的な家庭料理らしい。

けれども撃って落ちた鳩は、また探しにいくのが大変だろうとボクが言うと
おじさんが「ちがうよプーちゃん、犬が取りにいくんだよ」と言って
ボクははっとした。
庭にいた犬は、狩猟犬だ!

聞いたらなんでも、
森のなかに犬が入っていって暴れて、
それで慌てたウサギや鳥が森から出てきたところを
バキューンと撃つこともあるらしい。


ああ
ボクとプー子ちゃんが、間違って襲われてはかなわない!
プー族は食用ではないということを、あの獰猛な犬が理解してくれるとは思わない。
ボクたちが対話で解決しようとしているあいだにも
ヤツは早くも噛み付いてくるだろう。

そういえばエミリーんちにいた猫も、
鳥を捕獲して食べていたな…
この辺の動物は、狩りをするのだ。

それでボクは、
キラキラぐらいにはチョッカイを出してやろうかと思っていたけど
全部やめて、あとはひたすら部屋の中にいた。
犬に見られてはいけないと思って、窓にも近寄らなかった。
とんだノエルでした。ではみなさん、よいお年を。




ノエルの頂き物などなど
我が家も飲み物ばっかりです。










最後におじさんのお兄さんは、お土産に卵をくれた。
お家で飼っている鶏が毎日産むのだそうです。
つまりお兄さんは、狩猟犬をつれて狩りをして、自分ちの鶏の卵を毎日食べるのだ。
おまけに釣りの名人で、やっぱり自宅にビオ菜園を持っているらしい。
まさに自給自足!ついでにちょっと若い頃のジュリーに似ている!
ボクはまたまた、フランスの田舎の暮らしをかいま見た気がした。

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