さてさてあっというまに四月も十日をすぎようというところ。
プー子はゲンキ。
今日は日曜なので、お兄ちゃんとお散歩にいった。
いつのまにか、樹に緑がもどってきている。
「プー子ちゃん、昨今の文壇というのはだね…」
お兄ちゃんの講釈がはじまった。
世界でたった一人のお兄ちゃんには申し訳ないけれど
プー子にはチンプンカンプン。多分それは
話しているお兄ちゃんがチンプンカンプンだから。
だから、プー子は、横で、お菓子のことをかんがえる…
あそこに見える新緑のもみじ、
もみじ饅頭たべたいなあ…
あれはヒメリンゴに似ているけど、少しちがう
タルトタタンっておいしいわよねえ…
あらやだもうリラが咲いている。
いい匂いですが、おいしい匂いではありません
わあ乙女椿!
綺麗だわあ。こんなかたちの和三盆があったら、
プー子、もったいなくて食べられないかな、
いやいや、やっぱり食べちゃうわ
さぞかし上品な味でしょうねえ
これなんて、二つ並んで、気品があって、プー子とお兄ちゃんみたい
…はっ!お兄ちゃん!!!
いつのまにか、プー子散歩してた!
急いで戻ろうとすると、お兄ちゃんも、探しにきてくれてた。
「ボク途中で寝ちゃったよ、プー子ちゃん、どこに行ったかと思ったよ」
とお兄ちゃん。
「プ、プー子、八重桜でも、塩漬けにしたら、桜のお菓子ができるかしらと思って…」
「ああなるほど、そりゃあ名案だ。
やっぱり桜餅を食べないと、春は越せないからねえ」
さすがプー族!気があうわあ
おわりよければ、すべてよし
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