2011-04-22

新しい部屋

ボクたちは、もうほとんど引越した。
引越先は、同じ家の、別の部屋だ。
一応、契約上では、前の部屋が4月までで、次の部屋は5月からになってる。
でも、新しい部屋の大家さん(今の大家さんのお姉さんの旦那さん)が
旅行で5月半ばまで帰ってこないというので、
ボクたちは、もう4月中から勝手に引越していいことになった。
ほんの15mほどの引越だ。
そういえばこの家に引越してきたのも、去年の4月だった。
1年ですっかり、この家の家族と仲良しになった。
もうボクたちは、この家の古い台所や食堂まで知っていて、
いつも大家さんたちは「ごきげんよう、プーちゃん」とにっこり挨拶
ボクも「ごきげんよう、マダム、ごきげんよう、ムッシゥ」とにっこり挨拶。
まるでこれでは、毎日日曜。

新しい部屋は、とても快適で、
ボクもプー子ちゃんも、もう外に出たくない。
もうトゥールーズを出るまで、この家に住んでいたいとさえ思う。
とくにこの部屋でする昼寝は格別だ。

天上はとても高くて、4mはあるかと思う。
ボクがボクのうえにボクを肩車して、そのボクがまた別のボクを肩車しても…
ボク3、4人分じゃあぜんぜん足りない。
あの天上には、シャンデリアがぶら下がってたんだろうな。
RIMG0056 by mikans100
RIMG0056, a photo by mikans100 on Flickr.



なんでもこの通りで一番古い家で、建ったのは1850年らしい。
まんなかには大理石の暖炉がある。ベッドはお花でできている。
大理石はお花で、暖炉はベッドというわけだ。

これは部屋に入るドアの装飾。
ちゃんと古い時代の知恵がいきていて、ドアノブは真上から見ると、直角じゃない。
服とかがひっかからないようにするためだ。
あと、鍵穴を隠すカバー?も、くるりとまわって、一周しないように、工夫がされている。
まったく現代のフランス人は、こういう気配りをどこに置いてきたんだろう。
RIMG0002 by mikans100
RIMG0002, a photo by mikans100 on Flickr.



これはお風呂場のタイル。暘刻だ。
RIMG0001 by mikans100
RIMG0001, a photo by mikans100 on Flickr.



ただしこの部屋には、インターネットの接続口がない。
それが目下の問題だけど、
それぐらい、どうだっていいやというほど、この部屋は気持ちがいい。
お気に入りだ。

ところっで1850年というと、椿姫の初演より少しだけ前、
だからまるでオペラの舞台セットのなかにいるみたいだ。
ラ・ボエームとかじゃなくて、フィガロの結婚をイメージしてもらいたい。
ボクの妹はプリマドンナなので、乾杯の歌を歌っている。
けれどもボクとしては、まんなかの暖炉から火の粉がでてきて
ボクを呑み込んでしまわないか、心配だ。
品行方正にしておかないといけない。

品行方正なボク。アオちゃんと一緒に。
RIMG0050 by mikans100
RIMG0050, a photo by mikans100 on Flickr.

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