2014-08-24

プー子、山へ行く

こんにちは、プー子です。
今週のプー子たちは、いろんなところに行った。
まず、週の前半のことを書く。

週の前半は、バカンス恒例、ピエールおじさんのご両親の住むサンゴーダンスに行った。
ピレネー山脈がみえる、いいところ。

プー子たちは、夏山に登ろうと思った。
サンゴーダンスの近くにあるPic de Cagire(カジール岳)という山に行くコースで
稜線沿いを歩く眺めのよさそうな一日コースを見つけたので、これに登ることにした。
ちゃんと地図も買って、この山のことをよく知っている人にも意見を聞いて
しっかり準備した。


そして当日。寒さ対策をして、お弁当を持って
カジール岳の登り口まで来てみた、ものの、見事にガスっていた…


雨も降っていた。










少し待ってみたけど、ぜんぜんガスが晴れる気配はなかった。
天気予報でも、ちょっとその週全体が微妙だった。
それで、どうせ登ったって景色が悪かろうと思ったので、
われわれは諦めた。



せっかくなので
山道をドライブしていたら
牛がいた。道ばたにたくさんいた。




牛を避けて
ゆっくりドライブしていたら
 ヤギもいた。
メー

お兄ちゃんが
牧羊少年ごっこをしたいと言っていたけど
プー子は、お兄ちゃんがしたら
牧羊少年じゃなくて
牧羊犬になってしまうと思った。
羊をあやつるのも下手そうだし。


ちょっと標高をさげると
ガスが晴れてきた。
でも全体的にどんより。
例年ならこの地方の夏は
毎日晴天、ときどき夕立なのに。

プー子たちは、
アリエージュ方面に行くことにした。


これは
Castillon en Courseransという村にある
ロマネスクの教会

アリエージュ地方は、
ロマネスクの教会が沢山ある。

きれいな川がいくつも流れていて
山も近くて、アリエージュは風光明媚。






だけど、アリエージュ人はよそ者に冷たいので有名なんだそうだ。
土地が綺麗で、住んでいる人が意地悪って、まるで京都みたいだ。



それから、峡谷沿いに、チーズの有名なBethmaleを通った。
この村でとれるチーズは、その名もBethmaleと呼ばれて、
南フランスで広く食べられている。

プー子は、せっかくだからBethmaleチーズを買ってもらおうと思ったのだけど
Bethmale村で買うBethmaleチーズは観光客向けだから、やめたほうがいいと言われた。

一般に、チーズは、牛でもヤギでも羊でも、お乳をしぼって発酵させてつくる。
ところが、そんなふうにしてできたチーズは、まだ熟成していないのだそうだ。
Affinageという最終過程を経て、完成したチーズになる。
フランスにはこのAffinageを専門にしている職人もいて、コンクールもある。
それで、おいしいBethmaleチーズは、Bethmale村じゃなくて、
別の村で熟成されるんだそうだ。
有名なAffinage師は、サンゴーダンスの近くのMontréjeauにいるらしい。
だからBethmaleチーズは、わざわざBethmaleに行って買うよりも
サンゴーダンスの近くでもっとおいしいのが買えるのだ。
Bethmale村で買わなくて、ヨカッタヨカッタ。

ちなみにBethmaleって、フランス語の発音だと「ベツマル」って聞こえるから
プー子はこのチーズのことを「別丸チーズ」と呼んでいる。


プー子たちは、
どんどん峡谷をすすんで、
Ustouまで行った。

これは
Ustouの村のマリアさま。
ベゴニアを持っているのは
蚊除けのため。




 Ustouの小川。
とーっても寒かった。

ここでお昼ご飯を食べたけれど
屋外に長居するのは苦痛だったので
車のなかで、窓を開けて食べた。

ピエールおじさんは
お米サラダを車のシートにこぼして
シミをつくった。



プー子たちは、サンゴーダンスから持ってきた
別丸チーズを食べた。おいしかった。






Ustouの村で、
ブラックベリーを見つけた。

例年なら、これは9月の果物らしいけど
もうすでに食べごろだった。
プー子は、たくさんもぎって、
たくさん食べた。
ムシャムシャバクバク




なんだかパッとしないお天気だったけど、ドライブは楽しかった。
やっぱりお弁当ってのは、おうちで食べるごはんとはまた違って、新鮮で美味しい。
おじさんのお母さんが用意してくだすったのは、
お米サラダ、ソーセージ、チーズ。
買ったばかりのバゲットと一緒に食べた。
プー子は、いつからか、こういう機会におにぎりが食べられないことを
そんなに残念だと思わなくなった。


プー子の大好きなLavatère(ハナアオイ)


そういえば、おじさんの実家では猫を飼っているのだけど
その猫が、今回ネズミを穫ってきて、食べていた。
気持ち悪かったけど、猫っていうのは獲物を人間に見せてから食べたいらしい。
それでプー子たちの目の前で、ネズミを一匹おいしそうに食べていた。
人間は嫌がっていたけど、プー子は折角の機会なので、観察した。

猫は、骨も歯も全部食べてしまったあと、腸だけ残していた。
食べたあとは、丁寧に舌で前足をなめて、身繕いをして満足そうだった。
だけどいくら上品に取り繕ったって、食べたものは、あんなゲテモノだったのだから
プー子はなんだか可笑しかった。
腸は、おじさんのお母さんによって、庭に打ち遣られた。
プー子は翌日そっと腸を見にいってみたけど、もうどこにもなかった。

お庭には、よく見ると、ヤモリがいて、蜂がいて、蟻がいて、
たくさんの小鳥が飛んでいた。芝生の中には小さい世界があるのであることよ




こちらはピエールおじさんの実家の庭の
巨大カボチャ。

そういえば最近は
トゥールーズのマルシェでも
カボチャやイチジクを見かける。
すっかり秋めいてきた。

まったく、今年の夏は一体どこに行ってしまったんだろう。

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