2013-07-23

プー子と革命記念日と、小鳥の時計


こんにちは、プー子です。

少し前のことだけど、
今年の革命記念日のコンサートは、トゥールーズ管弦楽団だった。
毎年、大きな道を閉鎖して、ビッグゲストを呼んで、コンサートをする。花火をあげる。




閉鎖された道に、たくさんの人。

奥に見えるのはステージ







毎年のゲストは大体ロックとかポップの、若者向けが多いのだけど
今年はトゥールーズ市おかかえのオーケストラ。
今年は予算がないのかな、と思った。

でもふたをあけると、楽しかった。
ウィリアム・テル序曲で幕をあけて、盛り上がった。
いろんな人がやって来て、桶と一緒に歌ったりもした。


オーケストラって
あんなに多くの人が一生懸命に
ひとつの音楽を奏でようとしている
その姿がもう、感動的だとプー子は思う。

ちょっと渋いおじさん歌手。
有名な人らしい。
聞かせる歌を歌っていた。








この革命記念日のコンサート、
お兄ちゃんは、さそっても毎年来ない。
夕方から出かけるのが億劫なんだそうだ。
それと本音では、革命記念日なんてどうでもいいらしい。
プー子も、その気持ちは、わからないでもない。
疲れたので、今年の花火は見ずに帰ってきた。



ところで最近、そんなお兄ちゃんが、土曜の蚤の市で時計を見つけて来た。
この時計は、プー子も知ってる、
Jeanineのおうちのダイニングにかかっているのと同じだ。
文字盤の数字の代わりに小鳥の絵が描いてあって、
短針が頂点をさすと、その時間に描かれている鳥の鳴き声がする。
とっても素敵な時計です。

なんと蚤の市で、2ユーロだったらしい。
まあ外はプラスチックだしね。
それにしてもプー子たちは、小鳥が好きなので、嬉しい!


記念撮影するお兄ちゃん

10時のところ、鶯です。










それで、プー子たちは、電池を入れて、今か今かと、時計が鳴くのを待った。

時は、12時40分。あと20分…
時計の進むのが、とても遅く感じられた。
時計の針がチクタクチクタク、ちょっとうるさいぐらいだけど、
鳥の声が聴けるなら、我慢できる。
これでプー子も鳥の声博士だ。

そしてついに13時。

そしたら、


ビーガシャガシャッ ヒューン!

ビーガシャガシャッ ヒューン!

ビーガシャガシャッ ヒューン!


鳥の歌の音が割れすぎていた。
もはや鳥の声ではなく、スターウォーズの効果音。
隣で笑い転げるピエールおじさん…


なんだあ がっかり。
やっぱり蚤の市の時計で、2ユーロだな、と思った。
保証書がついていたけど、1999年11月お買い上げ時点より1年間有効だった。
とっくに切れてるやん!


それで今でも我が家には、チクタクうるさい時計が
1時間ごとに宇宙戦争の効果音を鳴らせて、プー子たちをびっくりさせています。
そんな毎日ですが、もうすぐバカンスです。

2013-07-13

ボクと、日帰りだったはずのボルドー

木曜日、ボクはボルドーに行った。
なんでもミカちゃんが、ボルドーの県庁だとかに行くのだそうで、
日帰りでボルドーに行くというから、
ボクは、ボルドー名物のお菓子カヌレが食べたくて、着いていくことにした。

カヌレというのは、日本にも最近あるらしいけど、もとはボルドーのお菓子だ。
美味しいカヌレは、外がカリっとして中はもっちりしている。
ボクはちょっと団子に似ているとも思っていて、好きなお菓子の一つだ。



朝8時すぎ、トゥールーズの駅を出る。


10時半、ボルドーに着いた。

電車で2時間半、これもカヌレのため。


まずは用事を済ませようと、県庁に行った。
ところがどっこい。ボクたちは県庁に11時ぐらいに着いたけれども、
すでに受付は終わっていると言われた。
8時半に開門したあと、早ければ9時半には受付が閉め切られるのだそうだ。
だから明日のあさ8時から並んでね、と言われた。

なんてこったい!
明日の朝8時にボルドーに着くためには、今夜はトゥールーズに帰っていられない。
仕方がないので、予定を変更して、ボルドーに一泊することになった。

帰りの電車の切符も替えて、ホテルも取った。
フランスのお役所は、ひどいもんだぜ。


とりあえず色々な手続きを終えたあと、一服の冷やし中華。
ボルドーといえば、ラーメン屋、ふふです。
だけども冷やし中華のあとは、やっぱりカヌレを食べるのだろうと思ったのに
ミカちゃんはカヌレを買ってくれなかった。なんだい、ぷんぷん




最近のフランスは、とっても暑い。
夏だ。

ブルス広場の前には、水が張ってあった。

ボクも水を浴びた。


水を浴びたあとは、カヌレを買ってもらえるかと思ったけど、
やっぱり買ってもらえなかった。なんだい、ぷんぷん




ボルドーの街は、石造りの家が多い。

突然、時計塔。

ちょっと、ラ・ロシェルみたい。






急に一泊することになったので、あんまり用意もなくて、ボクたちは落ちつかなかった。

落ち着くためには、カヌレを食べなければならない。

夕方、ようやくお菓子やさんに連れてってもらったけれども
そのお菓子屋さんには、カヌレはなかった。
仕方なく、フォンダンショコラを食べた。
それから歯ブラシを買った。



暮れゆく、ボルドーの太陽を
ホテルの窓からみる。

ボクたちは、落ち着かない夜を迎えた。







今頃、トゥールーズでは
プー子ちゃんやエセル卿や、ピエールおじさんが、
ボクのことを恋しがって泣いているんじゃなかろうか…
彼らが、まだボクがカヌレを食べていないことを知ったら、なんと言うだろう!
「ああ、かわいそうな、プーちゃん!」





翌朝、7時
トラムを待つボク。









用事は早く終わらせようと思って、7時半に県庁に行った。

ところがどっこい、県庁の門が開く、まだ1時間前だっていうのに、
すでに40人はくだらない人が並んでいた。
ボクは鞄の中で眠った。カヌレの夢を見た。
結局ミカちゃんは10時すぎまで待ったらしい。
よくやるなあ。

それで何がおかしいって、結局ボルドーの県庁に行けといった
トゥールーズの県庁が間違っていたのであって、
ボルドーで手続きはできなくて、
ボクたちはそもそもボルドーに行く必要などなかったのだ。

なんという、ボルドー滞在!



県庁を出て、
ようやくカヌレを食べるボク。

この写真を撮っているとき、
隣のおばさんがボクをみて微笑んでいた。

トラムにのるボク。

この写真を撮っているとき、
若いお兄さんがボクをみて微笑んでいた。







ヴィクとワール広場の亀に乗るボク。

この写真を撮っているとき、
古本市の売り子のおばさんが、ボクをみて微笑んでいた。

ボクは、見る人すべてを幸せにする力がある。

どうだ、参ったか、カメ。






トゥールーズを出る前、魔女先生がボクに、
「プーちゃん、幸いなことに、
ボルドーの街にはボルドー人しかいないわけじゃないわ。
つまり、親切な人もいるってことよ。」
というので、ボクは、ボルドーの人というのはどれほど意地悪かと思って
ひやひやしていたけれども、どうもボクの魅力は
冷たいボルドー人の心もすっかり溶かしてしまうようです。


無駄な2日間を過ごして、ボクたちはボルドーから帰ってきた。
帰る前、ボクたちは昼過ぎの電車に乗ったのだけど、
まだその日一日は有効なトラムの1日券を持っていた。
ミカちゃんが、駅前のトラム乗り場で、
ボクの気に入った人にこの1日券を譲ろうと思う、と言ったので、
ボクはすかさず、若い10代の女の子にあげてくれと言った。
しっかり、赤毛のかわいい女の子にあげた。



とんだボルドー観光でした。
ちゃんちゃん


もっと沢山カヌレが食べられたら
よかったのになあ

2013-07-06

プー子の天体観測

昨日の夜、プー子は天体観測に行った。

トゥールーズの街からみて鬼門の方向にジョリモンという小さな丘があって、
そこには古い天体観測所がある。
天体観測所では、トゥールーズアマチュア天文同好会が毎週金曜日、
一般向けの施設案内と天体観測をやっている。
プー子は、これに参加した。
お兄ちゃんは、眠いといって来なかった。

天文同好会のおじさん曰く、
19世紀の終わりから続いている高齢行事だそうだ。
昨日の夜は晴れていて、月もそんなに明るくなくて、絶好の天体観測日和だった。




夕方21時に観測所に集合。


子の写真は、丘から、
トゥールーズ市内を望んだところ。







観測所の風見鶏(?)
いかにも天体観測所らしいです。









これがメインの建物。

この中には有名な
フーコーのプー子の振り子もあります。





21時半から見学開始。

上の写真が、1888年の観測マシーンで、
下の写真は、1890年の観測マシーン。


22時すぎ、だんだん暗くなってきたので、
プー子たちは、1890年のマシーンで、土星をみた。
輪っかもしっかり見えた。

屋外でも観た。
小さな筒上の観測マシーンで、また土星をみた。

公園内の他の施設でも、また、別のマシーンを使って、
今度はコンピューター画面で、土星をみた。

プー子はちょっと、土星はもう、見飽きた。


でもまあ、土星以外でも、肉眼で沢山の星をみることができた。
冠座とか、色々めずらしい星座も見た。
夏の第三角も春の大曲線も、ばっちり。

プー子は宇宙の果てを考えた。宇宙の形を考えた。
宇宙は開けているのか、閉じているのか、ドーナツ上なのか…
それでプー子は、宇宙に紐を貼りめぐらせてみて、その紐を回収できたなら、
宇宙はおおむね球体である、と予想してみた。
そしてこの予想を解いてみた。
そしてフィールズ賞を辞退した。


とにかく楽しい体験ができたので、
ジョリモン天体観測、おすすめです。
ちなみに観測所の入っている公園も、きもちいい。
昼間行っても楽しいと思う。



2013-07-02

プー子の日帰りパリの夢

こんにちは、プー子です。

先週の土曜日、プー子は日帰りでパリに行った。
ミカちゃんが講演会を聴きにいくとかなんとかで。
お兄ちゃんは、忙しくて、来なかった。
先月のロラン・ギャロスに続き、ウィンブルドンで、
永遠の世界0番シードのお兄ちゃんは忙しい。

プー子たちの乗った飛行機は、朝7時にでた。
朝ご飯は空港で食べた。
トゥールーズからパリまで、飛行機で1時間ちょっと。
少し遅れたけれど、朝9時にはパリ市内に到着です。

今年のフランスは異常に寒くて、パリについた時は角度14度だった。
日中もそんなに上がらず。




プー子の美しさに
エッフェル塔がかすんでいる。

エッフェル塔は、先週ぐらいに
ストライキがあって、閉鎖されていた。
プー子が行ったときは
どうだったか知らない。










オランジュリー美術館に行くつもりが、どうも時間配分がうまく行かなくて
これは次回にまわすことにした。
そのかわり、パリ市内をちょっと散歩。
主に無印良品とか、お菓子屋さんとか。

14区の有名なヴェトナム屋さんにも行った。
プー子は、今回はここのフォーを食べるために行ったようなものだ。





これは、バスの中から見つけた変な扉。
こんな家にプー子は住みたくないなあ










こちらはサンジェルマン通りで見かけたカフェ。
扉と傘の色合いがすてき。



あ!パニョルの映画!
プー子にも主役の打診があったのだけど、
忙しくて断ったのだった。












とにかくパリは、お店がいっぱい!
お洋服とか、家具とか、なんちゃらかんちゃら。
買いものや観光、あるいは夢を追うとか、とにかく用事がないと、ちょっと退屈…

夢を追う街、パリ…
パリで観光する夢、パリで働く夢、パリで勉強する夢…

けれども一度目が醒めてしまうと、夢の世界に馴染めない、それがパリ。

そういうわけで講演会のあいだ、プー子は早起きした分の睡眠を取り戻した。
素敵なパリの夢を見たわ… ジュリー…



それで、一晩すごさずに、夜には帰った。
20時、空港、白ワイン。

おうちに帰って自分のベッドで寝たの、
今度はお菓子の夢を見た。
とっても気持ちよかった!