2011-11-21

ボクたち、晩秋の巴里を訪れる

先週末、ボクたちはパリに行った。
ミカちゃんが勉強会だというので
ボクたちは便乗会だった。

そういえば2年前の11月も、パリに来た。
あのときの週末もフィギュアスケートのフランス大会で
ボクたちは浅田真央とキムユナ直接対決を観たのだった。
キムユナのボンドガールが完璧だったのを覚えている。
こういう書き方をすると、いかにも今年のフランス大会も
ボクたちは観戦してきたかのようだけど
ボクたちは今年のフランス大会は観ていません。

何をしたかというと、おのぼりです。
以下は有名な晩秋パリ七景。

ルーブル美術館のピラミッドとプー族。
R0010132 by mikans101
R0010132, a photo by mikans101 on Flickr.


ここでモモケンさんと待ち合わせて、装飾美術館に行った。
装飾美術という、あってないようなテーマの美術館だった
家具も展示してある、ボクの書斎のイームズチェアもあった。

そして夕暮れのエッフェル塔。
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R0010152, a photo by mikans101 on Flickr.



凱旋門の真下からシャンゼリゼを見る、真夜中のプー族
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R0010180, a photo by mikans101 on Flickr.



逆にコンコルド広場から凱旋門を見る。
「まずコンコルドに立てば、凱旋門より流るるシャンゼリゼなり」
と、奥の細道にも書いてある。この本は、ボクの最新作です。
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R0010260, a photo by mikans101 on Flickr.



コンコルドにはもうクリスマスの市がたっていた。
待降節にはまだ早いけど、観光客がいるから立ててるんだろう。
クリスマス市や 観光客が 夢のあと
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R0010250, a photo by mikans101 on Flickr.



ラファイエットのライトアップとプー族。
ちょっとルミナリエみたいだ。
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R0010171, a photo by mikans101 on Flickr.


パリは人が多い
都会なので、疲れるけど、楽しい
まるで東京ラブストーリーの赤名りかだ。

だけどボクたちは人ごみに慣れていないので
土曜の朝は、静けさを求めて
ヴァンセンヌの森にも行った。
森路来て なにやらゆかし ミニーム湖
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R0010211, a photo by mikans101 on Flickr.


今年はまだ寒くなりきらない、晩秋の巴里十景でした。
生きて世に また見んことの難しいわけじゃないけれど
悲しからまし 暮れゆく巴里


****************
ところで、ひとつ面白いことがあった。
パレロワイヤルをお散歩していたとき
マークジェイコブズの前を通りかかったら
中にいた巨大クマが、プーちゃん一緒に写真を撮ろうと言ってきた。
気分のいいボクは、応じようとした…
ところがお店のお姉さんがボクに気付いて
「きゃあプーちゃんだわ!いらっしゃい!!」
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R0010163, a photo by mikans101 on Flickr.


そういうわけで
お姉さんに連れられて
ボクは巨大クマの腕に乗って、記念撮影。
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R0010167, a photo by mikans101 on Flickr.


店員さんたちは店じまいも忘れて
ボクに夢中で、笑顔が溢れていた。
まったくフランスの人は強引だなあ
プー子ちゃんもミカちゃんもモモケンさんも
パレロワイヤルの廊下に居て、
ボクだけマークジェイコブズの店内に入っちゃったぜ
ボクはむしろ、呆気にとられた三人の顔を
店内から写真に撮りたかった。


そうそう、
ジャクマール=アンドレ美術館にも行った。
今、フラアンジェリコ展をやっていて、これがとてもよかった。
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R0010268, a photo by mikans101 on Flickr.


この美術館は、昔の趣味のいいお金持ちのコレクションと邸宅を
そのまま活用している。
フラアンジェリコとはボクのことで
ジャクマールというのもボクのことだ。
「やあこんにちは、あるじのプーです
まあ、寛いでいってよ」
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ボクはあるじなのだけど、展覧会の写真撮影は禁止なので
フラアンジェリコ展のよさはお届けできない。
ご自分で行ってください。

久しぶりのパリは、なんだかとても楽しかった。
これでボクたちは、長い長いパリシンドロームから抜け出たような気がする。

2011-11-16

プー子、お月さまとお話する

真っ赤だな、真っ赤だな
楓の葉っぱが真っ赤だな
プー子のドレスも真っ赤だな
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R0010080, a photo by mikans101 on Flickr.



11月12日は、プー子の誕生日だった
葉っぱが赤くなったのは、そのせい。
宵誕生日、本誕生日、残り福、と3日続きで
祝賀会があった。
商売繁昌で笹もってこいこい、ならぬ
お誕生日おめでとうでお菓子もってこいこい。

プー子はお誕生日が楽しくて
残り福の夜の日、
寝てしまってお誕生日が終るのがイヤで
夜中までずっと起きていた。
もうみーんな眠って、起きているのはプー子とお月さまだけ。
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そうしたらお月さまがプー子に話しかけてきた。

「プー子さん、こんなに遅くまで起きているんですか。
ほら、お兄さんはもう寝ましたよ」
「お兄ちゃんは四六時中寝てるわよ。
お兄ちゃんが眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、パーティーのお客さまも、みんなもう寝ましたよ」
「お客さんが眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、サン・ニコラのお菓子も眠りましたよ」
「サン・ニコラが眠ったって、プー子は、眠くないもん」
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「プー子さん、今日プー子さんが食べたおいしい鯛を
釣ってきてくれたお魚やさんは、もう夢のなかですよ」
「お魚やさんが眠ったって、プー子は眠くないもん
それにあの鯛を釣ったのは、お魚やさんじゃないわ。
漁師さんと運搬業者と小売り店の関係ぐらい、プー子だって知ってるもん」


「プー子さん、雲も眠りましたよ」
「雲が眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、プー子さんのお家も眠りましたよ」
「おうちが眠ったって、プー子は眠くないもん」


「プー子さん、広目天もおやすみなさいと言ってますよ」
「プー子さん、おやすみなさい」
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「広目天が眠ったって、プー子は眠くないもん
なにさ、あとの三人は何処に行ったのよ」


「プー子さん、草木も寝ましたよ」
「草木が眠ったって、プー子は眠らないもん」


「プー子さん、風も眠りましたよ」
「風が眠ったって、プー子は、眠ら、ない、もん」


「プー子さん、ガロンヌ河も、もうすっかり夢のなかです」
「ガロンヌ河が、眠ったって… プー子は、眠ら、ない、 もん」
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「プー子さん、
お誕生日はまた来年やってきます。
来年は1週間することにして、今夜はもうお休みになってはいかがですか。
わたしも、もうそろそろ眠ることにします」

「お月さまが 眠ったって
プー子は…
お月さま、来年の話 忘れたら 針、千本
プー子は ねむら ない もん…」


こうしてプー子のお誕生日は、終った。
来年は1週間続く。

2011-11-05

プー子たち、Solanekoのオープンに駆けつける

今週、トゥールーズに新しい日本食やさんがオープンした。
地下鉄のSt.Cyprien駅から歩いてすぐ、ソラネコSolanekoという。
オーナーは、プー子たちのお友達、トモコさん
長年働いていたクレープやさんをやめて、ご自分のお店をオープンされた
レストランというより、cantine(食堂)です
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プー子たちは、ここのオープンを心待ちにしていた。
ちょっとだけオープン前の
日曜大工にいそしむトモコさんを応援したりもした。
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これが出来上がり店内!
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今週無事にオープン、プー子たちはうれしい
まるで映画のかもめ食堂のようで
メニューは日替わりで一種類、
唐揚げとか西京焼とか豚の生姜焼きなど
日本の家庭料理です。

明るい店内
椅子の色や種類がふぞろいなのも、素敵
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でもプー族にはちょっと机が高い
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R0010042, a photo by mikans101 on Flickr.



オープン初日に行ったけど
たくさんの人でにぎわっていた
工事現場のおじさんも食べにきていた
地域密着!

オープンの日は唐揚げ定食、ご飯は栗ごはん!
我が家で揚げ物が食べられないプー子たちは大喜び
唇が脂ぎってもかまわないと思って
待っていた。
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R0010032, a photo by mikans101 on Flickr.



待って、いた…

のだけれど、
お店はオープンで大にぎわい
手伝うみんなはてんやわんや
お客さんは美味しそうに唐揚げ定食をたいらげていく…

それで、結局
唐揚げはなくなって、
プー子たちはお好み焼き定食だった。
これはもりもり葉っぱサラダ
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ああ唐揚げ… あの、お好み焼きもおいしかったけど
ああでも、唐揚げ…
わかってる
お店は初日で、みなさんお忙しくしてらっしゃって
プー子たちはいわばお友達特別枠だから
唐揚げは諦めるしかなかったって わかってる プー子はわかってる

唐揚げは、いつかまた食べよう
まあしばらくしたら食堂も慣れてくるはず
そのときこそ、必ず、唐揚げ


ちなみにお隣は同時オープン、ビオ&地元食材のお店、ここもSolaneko.
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ここで買ったアジャンのプルーンはとおってもおいしかった
ここのオーナーのクリストフさんとも
プー子たちはお友達なので
ヴェルヴェーヌ(バーベナ)をおまけしてもらった。

ひとつ残念なのは、トモコさんが辞めたので
クレープ屋Bolbuのクレープが美味しくなくなった
クレープというのは、焼く人の腕前がそのまま反映される
そしてトモコさんは名人だった…
思い出がたくさんつまったBolbuのお店
トモコさんは、もう働いていない。
まったく人生はストップ&ゴーよ
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早速ソラネコの壁につまる、お兄ちゃん
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ソラネコが、これからうんとうんと繁昌しますように!!

2011-11-01

ボクと、秋の公園の彫像たち

もう〜 いーくつ寝えるうとー お正月♪
さあ、秋だ、秋だ
本格的な秋がやってきた
トゥールーズの秋模様をお届けしよう

あれは一昨日の朝だったか、
めずらしく霧がでた日があった
ハロウィンのお化けの瘴気かもしれない
こういう日は、散歩をすると霊感がわくというものだ

もやもや
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もやもやもや
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RIMG0018, a photo by mikans101 on Flickr.



ボクたちのご近所には、大きな公園がみっつある
そのうちのひとつ、Jardin des Plantesは
アルカイック趣味の彫像が多い
この霧の中、あんなに薄着で風邪をひかないんだろうか
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RIMG0030, a photo by mikans101 on Flickr.



ボクはここでインスピレーションを得て、
枯れ葉というシャンソンを作った
C'est une chanson que tu chantais〜
プルルルー プルププ〜ン
細かい歌詞は忘れた
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RIMG0035, a photo by mikans101 on Flickr.


とにかく秋って、美しいんだなあと思った
この日、サマータイムが終った

あくるハロウィンは秋晴れだった
ボクはウキウキして、今度はお隣のJardin Royalに行った
この公園は、お気に入り中のお気に入りだ。

サンテグジュペリと星の王子様とボクの彫像が立っている
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R0010015, a photo by mikans101 on Flickr.



音楽家セヴラックが愛した公園としても有名だ
ボクはよく、デオダとこの公園を歩いたものだ
この写真(夕方)の彫刻の台座には
「トゥールーズ市はこの公園をセヴラック(とプーちゃん)に捧げる」とある
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R0010019, a photo by mikans101 on Flickr.


だけど実際にはサンテグジュペリの像もたってるし
反対側にはアフリカまでの航路を開拓したときに
命をおとしたパイロットたちへのオマージュもあるから
まあ一石二鳥というか トゥールーズ市は、そのへん横着だと思う
それにしてもこの彫像の足下の菊、これだとまるでホトケ様だよ

こうしてみると、フランスの公園には彫像が実に多い
ボクにも、ひっきりになしに、彫像にしてもいいですか、とオファーがくる
ボクは基本的にお断りすることにしているのだけど
唯一の例外が、デオダと遊んだこの公園ってわけだ。

サマータイムがおわったので、一気に日の暮れるのが早くなった
ボクはヒナタボッコをしながら次回作を練ることが多いので
このまま春までは創作活動ができそうにない
ああ残念だけれども、仕方がない。

これは夕方、沈む陽をうけて真っ赤に燃える 
トゥールーズ名物 赤いレンガの建物です
混雑した秋の夕方の、どうしようもなく暮れゆく感じってのは世界共通だと思った
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R0010020, a photo by mikans101 on Flickr.