2014-10-26

ボクとマラソン大会

こんばんは、ボクです。

今日からフランスは冬時間になった。
夏時間から冬時間になるときは、1時間時計を遅らせることになっている。
ということは、朝は1時間分明るくなって、夜は1時間分暗くなるのが早い。
たった1時間の違いだけど、ボクは繊細でいらっしゃるので
ちょっと今日はまだ体がなれなかった。ボクは繊細でいらっしゃるので。



ボクたちはいま、トゥールーズでバカンスをお過ごしになっている。
今日のトゥールーズは、年に1回のマラソン大会の日で、
街じゅう通行止めになっていた。
ボクは、朝のマルシェに行くときに、マラソンをご覧になった。
とても早いランナー集団だったようで、みんなものすごい勢いで走っていった。
沿道の応援も気合が入っていて、ランナーが通ると、拍手が起こった。
ブラスバンド隊もいて、ランナーが立ち止まってはいけない雰囲気が出ていた。
ボクは、マラソンは大嫌いなスポーツのひとつだ。
走って、走って、ひたすら走って、息が上がって苦しくても、
こうやって沿道の人たちがプーちゃん頑張れと言う。
呑気なもんだ、自分は走っていないから、他人に走れと簡単に言えるんだ。
走っているボクの身にもなってみてくれ、
息も絶え絶え、吐き気を催して、頭が痛くなっても
みんなに応援されているからっていうんで、走らなきゃいけない。
なんて残酷なスポーツなんだ。ボクは絶対に御免だ。
ボクはメロスじゃない。セリヌンティウスなんてボクは知らない。
ボクは、家でごろごろしているプーなのだ。

お昼過ぎぐらいにまた家をでると、
町中には、走り終わったランナーたちが、カフェのテラスでビールを飲んでいた。
走ったあとはさぞおいしかろう。
ところがどっこい、まだ遅いランナーたちは走っていたわけで、
もう沿道の応援もまばらになって、ブラスバンド隊も帰ってしまった後のコースを
黙々と走っていた。本当に、よく走るなあ。


ところで、トゥールーズのおうちは、9月からずっとペンキ工事をしていた。
ようやく終わった、はず、だけども、仕上がりがとてもひどい。



これはペンキ中。
業者のおにいちゃんが
壁紙をはがして
貼り直して
それから塗っていた。

そして
その剥がされた壁紙が、これ。
うちの前に捨てられていた。
もちろん、ここはごみ捨て場じゃない。

こういうものは、たとえフランスでも
業者が持って帰るのが普通だと思う。





それから、お台所のオタマに、白いペンキが付いていた。
お台所は、毎日使うから、日常品をどけなくてもいいと言われていた。
そのかわりに業者のにいちゃんが、カバーをするはずだった。
それが不完全だったらしい。

これから冬になって、スープの季節なのに、オタマが使えないなんて!

ニンゲンたちは、業者に弁償させようとか言っているけど
ボクは、どうでもいいから新しいオタマがほしい。
プー子ちゃんに意見を求めたら、日本シリーズでそれどころじゃないらしい。
エセル卿も、プー子ちゃんにつきあって、野球を見ている。
ボクはちょっと孤独だ。
まるで、みんながゴオルしたあとに遅れて走っていて、
生暖かい拍手をもらうランナーの気分だ。


2014-10-19

ボクと白玉団子の可能性

こんばんは、ボクです。


ボルドーは
少しずつ秋が近づいている。









ボクは先日、とんでもない話を聞いた。
ミカちゃんが電話で日本のおばちゃんと話しているときに
「実はな、プーちゃんには聞かれたらあかんねんけど、
白玉粉まだあるねん。せやから送ってくれんでええよ」と言っていた。

…!!
ボクは、しかと聞いた!
なんだいなんだい、白玉粉があるくせに
ボクに団子を作ってくれなかったのだ!ひどい!
これは立派なプー族虐待だ!
ボクは日本一不幸なプーだ!

それでボクは、ミカちゃんが電話をきったあと、問い詰めた。
WHO(悪い人たちからプー族を守るオーガナイゼーション)に手紙を書くぞと
脅したら、ミカちゃんはようやく白玉団子を作ると約束した。
なんでも、白玉団子はできても、それにかけるものを作るのが面倒だと
言っていたけど、そんなのは言い訳だ。
白玉団子の可能性は無限大なのだ。
きっとみたらしじゃなくたって、餡子じゃなくたって
ジャムやはちみつでもおいしいに違いない!


ジャン!

ジャジャン!!











まず、アプリコットのジャムをつけて食べてみた。
…まあまあの味だった。

はちみつをつけてみた。
これもまあまあ。

砂糖をぱらぱらかけてみた。
一番まともだった。

うーむ。白玉団子の奥深さよ…


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最近、週末になると、前住んでいた家のちかくの公園に行く。
あそこはとても気持ちがいいのだ。
日曜のお昼は混むので、今日は朝に行ってみた。




日曜の朝は、人が少ない。
ボクは、芝生を独り占めした。


小鳥たちが、
プーちゃんプーちゃんと
挨拶してくれた。





公園の樹は、まだ緑が多くて、
ほんのすこおしずつ色づき始めたところだった。


けれども水辺をみると
確かに葉っぱは散っていっている。










人が少ないので、
好きなところで立ち止まって
好きなところでゴロゴロできた。


今日はインディアンサマーで
日中は27度まで上がったから
午後はきっと人だらけの満員公園になったことだろう
午前中に行ったボクは正解。



 帰り道に、カンコンスの移動式遊園地を見てきた。

相変わらず
鼻の穴から猛烈な勢いで
噴水を吐き出す広場の馬。

ボクは、鼻水が飛んでこないように
大きく迂回して通った。

遊園地内の、メリーゴーラウンド。
著作権をとっているのか
マユツバモノの乗り物ばかりだ。
いい加減だなあ






移動式遊園地には、
こういう駄菓子屋さんが
いたるところにたっている。
日本の縁日みたいなものかなあ
色がケバケバしかった。







移動式遊園地は、1年に2回ぐらいやってくる。
去年の秋に、そんなことを聞いてから、もう1年が経ったのだ。

あともう少しでバカンスだ。
ボクたちはもうかれこれ40週間もトゥールーズ二帰っていないので
早くトゥールーズに帰りたい。

2014-10-14

10月のボク、ボルドー百景

みなさん、こんばんは 
ボクです。

ボルドーで新学期が始まって、ボクはおいそがしい。
なんでお忙しいかというと、まず、小鳥に来てほしい。

新しいアパートにも
さっそく小鳥のエサを置いた。

だけどぜんぜん小鳥は来ない。
この近くに公園がないからだ。

ボクは、宣伝したほうがいいんじゃないかと思う。ビラでも配ったら効果的だろう。
プー子ちゃんは、相変わらず
小鳥に文字が読めるわけないじゃないというが、ボクは、試してみなければわからないと思う。もしかしたら日本語やフランス語は介さないかもしれないが、モールス信号は介するかもしれない。奥の手テレパシーもある。ボクはイタリア語のジェスチャアもお得意だ。
だけど、表立って反論すると怖いから、プー子ちゃんには直接言わない。



それから新しいアパートには
ネコが出る。

階段を上り下りするとき、
こいつがいると、
窓を開けて中にいれてくれと、うるさい。
廊下の窓は開かないのだと
いくら説明しても理解しない。
ネコはバカだと思う。




それからボクは、
カヌレを食べるのにお忙しい。

カヌレは、
いわずとしれたボルドー名物のお菓子だ。
ここバイヤドランでは、コーヒーを頼むと
小さなカヌレがついてくる。





これは、最近みつけた亀の子タワシ。
ビオのお店で売っていた。

材料は植物で、
日本製というだけで
売れ行きはいいらしい。
スパイスは、遠い国ジャポンへの憧れだ。






それから、
カンコンスには、ボクの大嫌いな
移動式遊園地がやってきている。

フランスの観覧車は、結構なスピードで
ぐるぐる回る。
一回のると、5周ぐらい降りてこれない。
ボクは、そんなにせわしない観覧車は御免だ。



公園の鴨は、
今年の春にたくさん子供ができて
それが順調に育ってきたところ。




色々ある、ボルドー2年目。


ボルドーに来てすぐの頃は、
トゥールーズが恋しかった。
ボルドーに来て数ヶ月経ってから、
トゥールーズと比較するのをやめた。
ボルドーとトゥールーズは
全然気質が違う街だ。比べられない。





だけども、そういうのを
ぜんぶひっくるめても、
ボクはやっぱりボルドーが好きになれない。
おいしいレストランはあるし、おいしいワインもあるし、街も綺麗だけど、
なんだか全部、上っ面だ。
トゥールーズの人たちの、人懐っこい感じ、ゆるーい雰囲気がなつかしい。