2014-02-14

ボクとフランスのオリンピック解説

こんばんは、ボクです。

日本は大雪だそうですが、ボルドーはもうすっかり春の気配が漂っています。
きょうは19度まであがった。夜も、あまり寒くなくて、春の宵です。
ラジオによれば、今年のフランスの冬はもう終わったらしい。

ボクは毎日アパートにいて、窓の外の小鳥を眺めている。


最近ポーズをとってくれた
アオガラのイワオさん。


だけども野鳥に餌をあげてもいいのは
秋から冬のあいだだけだ。





春からは虫が増えるし、
鳥にとっても、うちに置いてある木の実類じゃなくて、
そういう動物性タンパク質の方がいい。
それに、長いあいだ人間に慣れてしまうと、その後が危険だ。

だから、もうすぐイワオさんたちとも
しばらくのお別れかと思うと、ボクはお寂しい。


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最近のボクは、オリンピックを見ています。
テレビが見られるようになったので、生中継で見ている。
そういえば、4年前のバンクーバーも、フランスで見ていたなあ。

ボクは、ジャンプの高梨沙羅ちゃんが飛ぶ日に、
「まあ少なくともメダルは取れるだろうなあ、何色かなあ」と思ってしまった。
それで結局4位になってしまったので、ボクは、
ボクの思ったことがいつのまにか沙羅ちゃんに伝わって、
沙羅ちゃんを緊張させてしまったのではないかと思って、心苦しい。
やはりボクほどになると、発言力があるから、気をつけるべきだった。

昨日と今日は、フィギュアスケートを見た。
昨日は無心で見たけど、今日は羽生君に期待してしまった。
これも羽生君に移ってしまったようで、羽生くんは失敗した。
ボクは申し訳なかったけど、
それでもボクの不安はパトリック・チャンにも伝わったようなので
どっこいどっこいだ。結局羽生君が金メダルで、ボクもほっとした。




ここで、ボクはぜひフランスのテレビ中継のいい加減さについて、書いておきたい。

フィギュアスケートの実況と解説は3人組で、
その中のひとり、フィリップ・キャンデロロは
長野オリンピックで銅メダルだった。今は解説でおなじみ。

この3人は、中継のあいだ、本当によく喋った。
日本の中継もうるさいけど、その比じゃなかった。
昨日は、氷の上で、もう滑り出している選手がいるのに、
ずっとどうでもいい雑談をベラベラ続けていた。
それで演技開始後、数秒たってから、
「ところで今滑っている中国の選手ですが…」と言いだした。
ひどいもんだ。
そういえばフランスでは、スーパーで他のお客さんが待っていても
おかまいなしで雑談を続けるレジ係とお客さんがいる。
お国柄なのか。

それから今日は、羽生君の演技のあいだ、ずっと3人が好きなことをまくしたてていた。
羽生君がミスをすると、ありえない!なんだってこんな日に!と
蜂の巣をつついたようだった。
音楽が聞こえないぐらい、うるさかった。
しかも、言っていることは、くだらない、どうでもいいことばかりだった。
ボクは、羽生君がミスをしたのは、解説があまりに
ギャアギャアうるさかったからじゃないかと思う。

そのあとも、他の選手の演技中に、インタビュー中の羽生君の音声がかぶってきた。
映像は他の選手なのに、音声は羽生君のインタビュー。
どうやら優勝候補でない選手の演技は、BGMみたいなもんらしい。
バック・グラウンド・パフォーマンスだ。

おまけに中継の最後で、スタジオが、もう切り上げますよって言ったときに
キャンデロロが、
「ちょっと待ってひとつ言いたいことがある、とても大切なことだ」
と言うから何かなあと思ったら、
今日は解説のおばちゃんの誕生日だったらしく
そのおばちゃんに花束を渡すためだった。
電波の私物化!!


まあ、それでも、いいところもあった。
フランスにはブライアン・ジュベールというスター選手がいる。
解説の人たちは、その選手も応援していたけれど、
他の国のいい演技をした選手にも、惜しみなく賞賛を送っていた。
ショートプログラムの日には、
日本三選手が表彰台を独占するんじゃないか、と本気で言っていた。

それからかなり現実的でもあった。
羽生君がミスをしたあと、彼はこれで銀メダルだろうと言っていたし、
そのあとチャンがミスをしたら、やっぱりチャンが銀だろうと言って、
その後の選手は、最高でも三位だな、と言っていた。
滑り終わる前から決めつけるのはどうかと思ったけど、
なるほどそれはそれで、願望混じりの予想よりも、よほど現実的で、正直だ。

これは、オリンピックで代理戦争をしている日本と韓国の
ぶさいくな報道に比べると、よっぽどスポーツマンシップがあって、
聞いていて、気持ちよかった。


羽生君は、ボクのおかげで金メダルをとれたので、
ボクに十分感謝してもらいたい。


「エセル卿、今月のカレンダーだ。
壁に穴をあけられないので、
ドアの取手にぶらさがっている。」

「はい」








「ここに書いてあることは正しい。
つまり、成功すればボクのおかげで、
失敗すれボクのせいじゃない、誰かのせいだ。
これは、世の中の真理なのだ。
だから、何かいいことがあったら
ボクのおかげなんだよ」

「はい、プーちゃん!」

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