2014-02-18

プー子、早春を満喫する

こんばんは、プー子です。

このところ、とても暖かい。
空気が軟らかくて、生ぬるい。

春だ!

そこで、プー子は、小さい春を見つけに行った。
お兄ちゃんも誘ったのだけど、お兄ちゃんは
「どうしようかなあ、窓から見た感じは暖かそうだけど、
外に出て寒かったら嫌だなあ、どうしようかなあ
風邪引いたら困るしなあ ううう
プー子ちゃん、ボクはやっぱり今回は辞退するから
今日外にでて暖かかったかどうか教えておくれよ
そしたらたぶん次は一緒にいくよお」
と、煮え切らない返事だったので、プー子は一人で行った。

最初の予定では、公園を通って、現代美術館に行くつもりだった。
だけども公園で、


水仙を発見!

自生しているのかな

水仙とプー子。
近づくと、
とおってもいい匂いだった。

プー子、水仙だいすき。


それから、クロッカスも発見!

これは、ちょっと不思議な咲き方だけど
チューリップかな?

さすがにこれは
自生じゃないかなあ…

チューリップはプー子のおしるし。




それで色々なお花を公園で見つけて嬉しくなったので
もう現代美術館に行く気はなくなってしまって、
公園の中を散策することにした。
公園の中には、たくさん春があった。


これはフランスでも
春早く咲く花、ボケかなあ
お兄ちゃんどうしてるかなあ









水仙の花は、夕方の日差しのなかでゆらゆら。
他に散歩していたお婆さんが、
「プー子ちゃん、これは水仙かしらねえ
水仙だとすると、えらい小さいわねえ」
と話しかけてきたので、そこでプー子は初めて気付いた。
これは日本の水仙だ。
フランスの水仙はもっと大きくて、べろっとしている。
プー子は日本の水仙のほうが、品があって好き。
お婆さんに、日本の水仙はこの大きさなのよと言ってあげた。
ほんとうにいい匂い。プー子みたい。



公園のなかをぶらぶらしていたら
雨が降ったりやんだり。
さすがボルドー。

川面に虹が映っていて、
顔を上げたら、見事な虹だった。

いいことあるぞー
ミスタードーナッツ!とプー子!
こころとからだにやさしい
ワッカのおやつ!


そして、
虹の後にさらなる発見。
じゃじゃん、桜!

ソメイヨシノじゃないけど、もう咲いている。

少しずつ咲いて上品で、プー子みたい。
今年こそ、タイガースが勝ちますように。

「早春賦」を歌いたかったけど、
どうもその季節は通り過ぎてしまったようで、
かといって
「春が来た」を歌うほどには、まだ全面的春の展開ではない。

プー子は、ちょっと悩んで、
「春一番」を歌ってきた。
もうすぐハールですねえ 恋をしてみませんか

早春を満喫したプー子でした。
お兄ちゃんも来ればよかったのに。

そうそう、明日は真央ちゃん!がんばってー

2014-02-14

ボクとフランスのオリンピック解説

こんばんは、ボクです。

日本は大雪だそうですが、ボルドーはもうすっかり春の気配が漂っています。
きょうは19度まであがった。夜も、あまり寒くなくて、春の宵です。
ラジオによれば、今年のフランスの冬はもう終わったらしい。

ボクは毎日アパートにいて、窓の外の小鳥を眺めている。


最近ポーズをとってくれた
アオガラのイワオさん。


だけども野鳥に餌をあげてもいいのは
秋から冬のあいだだけだ。





春からは虫が増えるし、
鳥にとっても、うちに置いてある木の実類じゃなくて、
そういう動物性タンパク質の方がいい。
それに、長いあいだ人間に慣れてしまうと、その後が危険だ。

だから、もうすぐイワオさんたちとも
しばらくのお別れかと思うと、ボクはお寂しい。


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最近のボクは、オリンピックを見ています。
テレビが見られるようになったので、生中継で見ている。
そういえば、4年前のバンクーバーも、フランスで見ていたなあ。

ボクは、ジャンプの高梨沙羅ちゃんが飛ぶ日に、
「まあ少なくともメダルは取れるだろうなあ、何色かなあ」と思ってしまった。
それで結局4位になってしまったので、ボクは、
ボクの思ったことがいつのまにか沙羅ちゃんに伝わって、
沙羅ちゃんを緊張させてしまったのではないかと思って、心苦しい。
やはりボクほどになると、発言力があるから、気をつけるべきだった。

昨日と今日は、フィギュアスケートを見た。
昨日は無心で見たけど、今日は羽生君に期待してしまった。
これも羽生君に移ってしまったようで、羽生くんは失敗した。
ボクは申し訳なかったけど、
それでもボクの不安はパトリック・チャンにも伝わったようなので
どっこいどっこいだ。結局羽生君が金メダルで、ボクもほっとした。




ここで、ボクはぜひフランスのテレビ中継のいい加減さについて、書いておきたい。

フィギュアスケートの実況と解説は3人組で、
その中のひとり、フィリップ・キャンデロロは
長野オリンピックで銅メダルだった。今は解説でおなじみ。

この3人は、中継のあいだ、本当によく喋った。
日本の中継もうるさいけど、その比じゃなかった。
昨日は、氷の上で、もう滑り出している選手がいるのに、
ずっとどうでもいい雑談をベラベラ続けていた。
それで演技開始後、数秒たってから、
「ところで今滑っている中国の選手ですが…」と言いだした。
ひどいもんだ。
そういえばフランスでは、スーパーで他のお客さんが待っていても
おかまいなしで雑談を続けるレジ係とお客さんがいる。
お国柄なのか。

それから今日は、羽生君の演技のあいだ、ずっと3人が好きなことをまくしたてていた。
羽生君がミスをすると、ありえない!なんだってこんな日に!と
蜂の巣をつついたようだった。
音楽が聞こえないぐらい、うるさかった。
しかも、言っていることは、くだらない、どうでもいいことばかりだった。
ボクは、羽生君がミスをしたのは、解説があまりに
ギャアギャアうるさかったからじゃないかと思う。

そのあとも、他の選手の演技中に、インタビュー中の羽生君の音声がかぶってきた。
映像は他の選手なのに、音声は羽生君のインタビュー。
どうやら優勝候補でない選手の演技は、BGMみたいなもんらしい。
バック・グラウンド・パフォーマンスだ。

おまけに中継の最後で、スタジオが、もう切り上げますよって言ったときに
キャンデロロが、
「ちょっと待ってひとつ言いたいことがある、とても大切なことだ」
と言うから何かなあと思ったら、
今日は解説のおばちゃんの誕生日だったらしく
そのおばちゃんに花束を渡すためだった。
電波の私物化!!


まあ、それでも、いいところもあった。
フランスにはブライアン・ジュベールというスター選手がいる。
解説の人たちは、その選手も応援していたけれど、
他の国のいい演技をした選手にも、惜しみなく賞賛を送っていた。
ショートプログラムの日には、
日本三選手が表彰台を独占するんじゃないか、と本気で言っていた。

それからかなり現実的でもあった。
羽生君がミスをしたあと、彼はこれで銀メダルだろうと言っていたし、
そのあとチャンがミスをしたら、やっぱりチャンが銀だろうと言って、
その後の選手は、最高でも三位だな、と言っていた。
滑り終わる前から決めつけるのはどうかと思ったけど、
なるほどそれはそれで、願望混じりの予想よりも、よほど現実的で、正直だ。

これは、オリンピックで代理戦争をしている日本と韓国の
ぶさいくな報道に比べると、よっぽどスポーツマンシップがあって、
聞いていて、気持ちよかった。


羽生君は、ボクのおかげで金メダルをとれたので、
ボクに十分感謝してもらいたい。


「エセル卿、今月のカレンダーだ。
壁に穴をあけられないので、
ドアの取手にぶらさがっている。」

「はい」








「ここに書いてあることは正しい。
つまり、成功すればボクのおかげで、
失敗すれボクのせいじゃない、誰かのせいだ。
これは、世の中の真理なのだ。
だから、何かいいことがあったら
ボクのおかげなんだよ」

「はい、プーちゃん!」

2014-02-02

究極の茶人、ボク

今日もボルドーは雨が降った。
すばらしく晴れていても、通り雨が降るのがボルドー。



「エセル卿、ご覧。
今日も雨が降っているよ」

「どんよりしていますねえ」








「エセル卿、降らずとも傘の用意という言葉がある。
お茶の心得を説いたものだ。知っているね」

「はい」

「雨が降っていなくても、傘を用意しておくのが茶人というものだ。
けれどもボクは、晴れているのに傘を持っているなんて間抜けなことはしない。
ボクは、雨が降っては困るので、家から出ない。
降らずとも在宅だ。いわば、ボクは究極の茶人なのだよ」

「すごい、プーちゃん!」

「それから、花は野にあるようにというが
ボクは、野の花は手折らない。ボクより大きいのが多いから手折るのは一苦労。

刻限は早めにというが、早めとは絶対矛盾的プー論理によって遅めなので、
要は、刻限はいい加減に。

稽古とは一より習い一を知り一よりかえるもとのその一。

何事も、おうちでぬくぬく、安全なところでのんびりが重要だ。」

「さすが、プーちゃん!究極の茶人!」

「汝、ボクのほか何者も究極の茶人とすべからず。
もっと知りたければ、ボクの書いた本、『三輪車の書』でも読んでみるといいよ。」

「はいっ、プーちゃん!」




雨が降りそうな日は、家にいて
小鳥を見ているのが一番いいのだ。





向かいの木の枝の先が
だんだん赤くなってきている。

新しい葉が芽吹きはじめているのだな。

もう明日は立春。
これから、何事もなく
すくすくと
あの葉が広がっていきますように。



これは、この時期の風物詩。
使い終わった樅の木の廃棄場。

クリスマスの樅の木は、
本物を使う人が多い。
だからそのぶん、年明けに
沢山樅の木が捨てられる。
ちょっと悲しい。




ボクは春を待っている。