2013-03-25

プー子と国立図書館

こんにちは、春分も過ぎて幾日。プー子です。

先週末、プー子たちはパリに行った。
プー子とミカちゃんは研究発表、お兄ちゃんはお上り。


ドラマチック、パリ。
ユーミンの「リフレインが叫んでいる」が聞こえてきそうです。









プー子の今回の研究テーマは
プリンのカラメルソースは上にある方が美味しいのか、下にある方が美味しいか。
このテーマは、プリンを逆さまにすれば上も下になり、下も上になるので、
視点によって何事も見え方が変わるという、たいへん哲学的なテーマを含んでいて、
なおかつ、逆さまにしたときに液が垂れてはいけないという
物理的にきわめてスリリングな制限もあることから、
色々なことが要求される高度なテーマだった。
プー子の発表は、学問的厳密さとアクロバティックな閃きの見事な調和を見せて、大好評。

だけどひとつ残念なことに、この発表には、お兄ちゃんは来られなかった。
というのも、お兄ちゃんは行きの飛行機で酔ってしまったので
プー子たちはお兄ちゃんをロッカーに預けておくことにしたから。
これがお兄ちゃんの引換券。



研究発表の場所は、今年も、イナルコの横のイナワシロコ。
ここは、国立図書館フランソワミテランの近くです。
プー子も研究者のひとり、それも第一人者ですから、
ちょと行ってみることにした。

まだ雪の残るパリ。
歩く人みんなが図書館に行く人に見えて、
ちょっと緊張。








地下に深く掘られているのかな。
お庭を囲むようにして、これなんと全部図書館です。

こんなに巨大なのに、二階だてで、
一般フロアと研究者フロアがある。
管理棟はまた別。





研究者フロアは、お庭と同じところまで、降りきったところにある。
プー子はもちろん、研究者フロア。
ここに入るためには、本来なら面接とかカード購入とか筆記試験とか住宅購入とか選挙出馬とか色々な手続きが必要だけども
プー子は世界的に有名なお菓子学者の卵なので、顔パスでした。



地階へと降りていく、長い長いエスカレーター。
どきどき

ここに降りてくる前に、不必要なものは全部
クロークに預けなければならない。
持ち込み品は、透明な鞄に入れる。




重い防音扉を二枚あけると、研究者フロアです。
分野ごとにブロックが区切られている。
沢山の本と勉強机のほかに、
カフェスペースもある。


プー子は、カフェのなかをちらっと見たけれど
なんだかみなさんとても賢そうに見えた。
プー子は、こんなところで昼食なんて食べても
賢いことしか話さないように気をつけないといけないので、味もよくわからないだろうと思った。



通りすがる人みんなが偉い人に見えてくる…
ちょっと心を落ち着けるために、
プー子はお庭を眺めた。


おトイレにいったとき、扉がビイっと独特な音をたてたので、プー子はうっかりなにか触って
アラームを鳴らしてしまったのかと思った。


どきどき

もしかして職質されたらいけないと思って、
「プー子は、お菓子の勉強をしている、世界的に有名なお菓子学者の卵です」と
何回つぶやいて練習したかわからない。

とりあえず、ここが国立図書館、Bibliothèque Nationale 通称BN(ベーエヌ).
研究者フロアは、もうプー子には要らないかなー、と思いました。

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別の日には、復活したお兄ちゃんも一緒に
パレドトーキョーの現代アート展に行った。


ルパルクの作品、
光の反射を偶然に生み出すなんとかかんとかで、見ていて面白かった。

小さい子供も楽しんでいたのが印象的。


復活したお兄ちゃん。








パレドトーキョー横からみる
エッフェル塔

パリは楽しかったけど、疲れました。


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トゥールーズに帰ってくると、もう春。


桜のように見えるけど
prunierという。

アンズだかアーモンドだかの花のお生花で
お花見をしました。

たしかにちょっと花のつきかたが
桜とは違う気がする。


2013-03-13

プーるはた任三郎

えー、ボクです…
今日、トゥールーズには、雪が降っています。
この雪、決して積もりはしませんが… しかし断続的に降っています。
おまけに風もあります。非常に寒い。
もう季節は3月だというのに、一体どうなっているんでしょうか。
私は、布団のなかにくるまって
息ができるように目と鼻だけを出して
遠くハワイのことだけを考えていています…
砂浜にパラソルをたてて、
アロハシャツにレイ姿の自分を想像しています。
遠くに聞こえる波の音… 常夏の国、ハワイ…
そこで起こる殺人事件、それをとく名推理。
すべては閣下のしわざ。
私はね、ハワイに住みたいんだよ、今泉くん。
プーるはた任三郎でした。
(ちゃっちゃっ、ちゃっ、ちゃちゃちゃ!)





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プー子ちゃんは、
あれは発泡スチロールが降っていると思えばいいと言う。
だけどボクは、発泡スチロールにまみれるのもご免だと思う。
ボクたちは、あさってからパリに行くのですが、
ここ数日パリに関しては、雪渋滞の話ばかり聞いている。
ボクは、行くのやめようかなあ…

2013-03-12

プー子、園芸少女。


プー子です。
ここ数日、とても暖かい日が続いた。




お庭のお花をご紹介しましょう。
この廊下の先が、中庭です。




じゃん!

去年は大雪で残念な目にあった椿も
今年は大輪です。
合唱するときは指揮を担当。


じゃじゃん!

もうすでに、あじさいの赤ちゃん。




じゃじゃじゃん!
八重の桜ならぬ、八重の山吹。主役はプー子です。

プー子がプー子社大学を建てるまでの物語。
真理は寒梅の如し!


お庭はまだ全体的には咲き始めだけど、
あと2ヶ月もしたらお花が咲き乱れることでしょう。







ところでこちらは、
お部屋のヒヤシンスとムスカリ。











プー子は、このブログを読んでいるみなみなさまに、
ヒヤシンスか水仙の水栽培をおすすめしたい。
こういうお花は、まだ寒い2月にでも花を咲かせて
一足はやく、春の匂いを届けてくれる。
それが水栽培だと、タマネギ球根付きなので、切り花よりとても長持ちする。
そのうえ今年のヒヤシンスの場合、ひとつのタマネギにつき2回花を咲かせてくれた。
おかげで、とおっても長いあいだ、お家にいながら、いい匂いを楽しめた。
お手入れは簡単。2、3日に一回、水を換えるだけです。
ああ、いい初春が過ごせた。
もうそろそろヒヤシンスはおくたびれの模様。
茎が長く伸びすぎたので、切って、一輪挿しにした。

ムスカリはこれからベランダに植えようと思っている。
でも今週にはどうも名残雪が降りそうなので、植えるのはその後。
今夜はとってもヒヤシンス!


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ところで、最近のプー族の小事件。

小津の『早春』を観ていたら、淡島千景がヒロインだった。
淡島千景は、ちょっと間の抜けた顔をするときもあるけど、品があって、
プー子は、まあまあ美人な女優だと思う。
ところがうっかり。
淡島千景を、プー子たちは、淡路恵子と勘違いした。
映画のなかの女優さんと、現在の淡路恵子とが、
あんまりにも似つかなくて、もう映画に集中できなくて
ひたすら、どうやったらこの女優さんが、今の淡路恵子になるのか
そればっかり気になっていた。

でもあとで別人だとわかったので、ほっとしました。
ちゃんちゃん。

ちなみに岸恵子は、やっぱり『君の名は』の純情可憐なまち子さんより
『早春』に出てくるキンギョのような、やんちゃ役のほうが似合ってる。
プー子としては、市川崑の『黒い十人の女』が、
いちばん岸恵子のイメージとして強い。



中庭から見上げたおうち。
このヤシの木は、大家さんの
おばあさんのおじいさんの
そのお孫さんが植えたらしい。

2013-03-03

ボクとホーオーサマとどら焼き

3月です。ボクです。

日差しの暖かい日が続いています。もう春はすぐそこ。














ボクたちは、去年の今頃、イタリアを旅した。
詳細はこちら
イタリアを旅して、ヴァチカンで、ホーオーサマのミサに偶然たちあった。
ホーオーサマにお願いして、桜餅をもらった。
それでボクは、熱心な曹洞宗の僧侶でありながら
カトリックに改宗しようかと真剣に悩んだのだった。

そのホーオーサマが、もうすぐ退官するらしい。
1年前には考えてもいなかったことだ。

ボクは、お菓子をくれるホーオーサマがいなくなると悲しい。

悲しんでいたら、今度は桜のどら焼きが届いた。


なんてこった!
ボクは、ホーオーサマのことを思い出しながら
どらやきが食べたいなあと思っていたところだったのだ!

これは大変なことだ。
もうすぐヴァチカンでは、次のホーオーサマを決める根比べがあるらしい。
根比べの日には、いったいどんなお菓子が食べられるのだろう。
やっぱり団子がいいなあ。ボクはとてもわくわくしている。


それでボクはいつもにまして創作意欲にかられて、
たてつづけに二作も書き上げられた。しかも英語とフランス語だ。
英語のは、"Gone with the window". 南北戦争の時代の恋物語。
フランス語では、"Critique du raisin pur". ブドウ糖についての研究書だ。