2014-03-21

ボク、小鳥を谷につきおとす

みなさん、こんにちは、ボクです。
今日は春分、暑さ寒さも彼岸までというけれども
たしかに最近、天気は不安定だけれども、もう寒くなくなった。




家の向かいの樹は、
新しい葉をわんさかと付け始めた。







それで、ボクは、実は、大変にお寂しい。
なぜならもう、野鳥にエサをあげちゃいけない時季だからだ。
啓蟄もすぎて、虫がどんどん土から出て来ているから
鳥たちは、ボクのあげるタネよりも、
そっちの動物性タンパク質を食べなければならない。
それにこれから鳥たちは、子育ての季節で、栄養がたくさん必要だ。
だから、春から秋にかけては、野鳥にエサをあげてはいけないのだ。

それで、ボクんちの窓の外に置いてあるエサ箱は空っぽです。
ちょうどヒマワリの種の袋もなくなったので、買い足していない。
でもとてもお胸が苦しいことに、鳥たちはまだ頻繁にやってきていて
空になったエサ箱を見ては、窓の中をみて、
「プーちゃん、エサをおくれよ」という。
ボクは小さなお胸が引き裂かれる思いだ。
とてもかわいい小鳥たちに、ボクは、本当なら、エサをあげたい。
けれども駄目なのだ!運命がボクたちを引き裂く!
ボクは、谷に子どもを突き落とす獅子のように、
ぐっとこらえて鳥達に冷たい顔をする。
けれども、ボクを見つめるあのつぶらな瞳の健気なこと!

ボクは苦しい、ああとても苦しい。
プー子ちゃんは、どうせ夏のあいだも、
小鳥は向かいの公園に住んでるんだからご近所さんだと言うけれど
イワオさんやサチコさんや、ボクがこの冬のあいだに名付けた小鳥たちが、
近くにきてくれないのは、やっぱり、お寂しいのだ。


冬のイワオさんの写真。
イワオさん。元気で過ごしておくれ
谷から這い上がってきたら、一緒に髪の毛をふりまわそう。




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これは最近お気に入りのりんご。
patte de loup(オオカミの蹄)という
古いフランスリンゴの種類だそうだ。

その名の通り、オオカミが
ひっかいたような傷がある。

甘すぎず、酸っぱすぎず、おいしい。

2014-03-14

ボクと春の陽気

こんにちは、ボクです。
今週のボルドーは、ぽかぽか陽気だった。
先週の土曜日ぐらいから今日まで、毎日最高気温が20度ぐらい。

ボクは、日曜日にプー子ちゃんと公園に行った。


野バラが咲き始めている。
ぼくは、ばらは、一輪のこういう
可憐なのが好きだ。

イギリスの田舎に行ったときを思い出す。

木登りもした。
「ヤッホー、お化け水仙」

水仙やヒヤシンスも咲いていたけれど
ちょっと季節が過ぎて、
疲れてきている気がする。


今の見頃は、マグノリアです。
コブシの鼻の一種だ。
遠くからでもよく目立っていた。
たくさんの人が、写真を撮っていた。

日本で見るコブシよりも大きい。
白も、ピンクも、満開。



まだ上げそめし前髪の
コブシのもとに見えしとき



日曜の午後とあって、
フランス人たちは芝生に所狭しと寝転がって、トドみたいだった。
それでも、ボルドーの人たちはちゃんと
レジャーシートの上に座っているのを見て、
トゥールーズの人たちとは違うなあと思った。
トゥールーズの人たちは、芝生の上に直に座る。

ボクたちは、トゥールーズ式。
プー子ちゃんが、すみれの花はないのに
「すみれの花咲く頃」を歌ってくれた。
ボクは、耳栓がほしいと思った。




これは、公園に住んでいる水鳥。
どこの地獄からきた鳥かと思う形相だ。



それでまあ、毎日暖かくて、気持ちがよかったのだけど、
今日、びっくりするニュースを聞いた。
ニュースがびっくりしたのではない、ボクがびっくりしたのだ。

パリとボルドーはここ数日、大気汚染がとてもひどくて、北京並みなので(!)
今週末の公共交通機関はぜんぶタダにする、というものだ。
車に乗る代わりに、公共の交通機関に乗りましょう、ということらしい。

なんてこった、最近、春霞と思っていたのは、PMナントカだったのか!
公共交通機関に乗りましょう、なんて冗談じゃない。
ボクは、しばらくアパートから出ないことにする。



家のまえの公園の樹。
芽吹いてきて、黄緑色になっている。

2014-03-03

エセル卿、今日が誕生日

みなさん、
おはようございます、こんにちは、こんばんは、
ヘンリー=ジョージ=アーサー・エセルでございます。
みなさん、お元気でお過ごしでしょうか。


ワタクシは、2月のスキー休暇を、プーちゃんたちと一緒にトゥールーズで過ごしました。
スキー休暇は一週間でございました。が、この一週間のうち、
前半はミカさんがインフルエンザになられ、
後半はピエールおじさんがインフルエンザになられ、
ワタクシたちはあまりすることがございませなんだ。

決して、やることがなかったから、とそういうわけではないのですけれども
プーちゃんたちが、ご多忙の中、プー族会議を開かれまして、
再びワタクシの誕生日を議論されました。
(ワタクシの誕生日の議論についてはこちらをご参照ください)

そして決まりましたのが、3月になってボルドーに帰ったあと
一番最初にメルルが歌った日が、ワタクシの誕生日になる、ということでございました。
メルルは、Merle noirと書きまして、
春になると、とてもいい声で、日の出前から日の入り後まで歌う鳥でございます。
ワタクシは、わくわくいたしました。
誕生日を、そんなポエティックに決められるなんて!
さすがプーちゃんたち!


こちらがメルル、
日本語では、クロウタドリでしょうか。
早春から初夏まで歌います。
体長はおよそ20センチです。






そして昨夜、ボルドーに帰ってきて…
今朝早く、ツグミが歌いました。

と、いうことは、
3月3日、今日この良き日がワタクシの誕生日でございます!
こんにちは、こんばんは。今宵会う人、みな美しき。





午後には、
大きな虹がでました。









まあ今日は、通り雨の多い
さんざんな日だったわけですけれども、
わたくしにとっては、
かけがえのない日であります。
おかげさまで虹を見ることができて、
ワタクシはどなたにお礼を申し上げればいいでしょう!(あ、プーちゃん達です)


ワタクシは、生まれ変わった気分でございます。
いや、もう一度生まれた気分でございます。

お昼は、プーちゃんたちと、今年の初物、いちごを食べました。
苺は大きかったですが、あまり甘くなかったので、
フランス式に、お砂糖をかけて食べました。

それから夕方は、タルト・ジュリーの「有名なタルト・ジュリー」を食べました。
これはタルト・ジュリーというお店に、こういう名前のタルトがあるのでございます。
実は、3月3日はもともと桃の節句、つまりもともとプー子ちゃんのお祝いの日ですので
ワタクシは、自分の誕生日が決まった嬉しさもありましたが、
そういうプー子ちゃんの日に割りこんでしまった肩身の狭さも感じておりました。
そこで、プーちゃんが、お祝いに「有名なタルト・ジュリー」を提案してくださいました。
「有名なタルト・ジュリー」には、プーちゃんいわく
365種類のフルーツが入っているのだそうでございます。
これで、皆がみな、十人十色、一触即発、十把一絡げ、満足するわけでございます。
さすがプーちゃん!



こちらが「有名なタルト・ジュリー」
ワタクシの舌では、5種類までしか
見分けられませんでしたが、
プーちゃんの敏感な舌には、ななと
400種類も感じられたのだそうでございます。






ああ、ワタクシはうれしうございます。
誕生日ができました。みなさま、3月3日は、エセル卿の誕生日、
えー、エセル卿の誕生日と、覚えてくださいませ〜。
3月3日はエセル卿、新しい大阪市長はエセル卿〜。
何歳になったかは、秘密でございます。
覚えておりませんから。