2019-06-12

シャルロット、里子に出される

こんにちは、ボクです

フランスは今、とてもいい季節です。
ボクたちは毎日おいしいサクランボを食べています。
今は、さくらんぼの実る頃ですから。


ところでボクたちは、9月から日本に帰ることになっている。
そこで問題がある。シャルロットだ。
シャルロットは、ボクたちがストラスブールにやってきた年に迎えた植物だ。
それから4年間、シャルロットは、毎日ボクたちのアパートにいた。
夏になると髪の毛がたくさん伸びるので、切って涼しくしてあげた。
シャルロットは、室内でもよく育った。

さて、シャルロットは、日本まで連れていくことができない。
しばらくのあいだ、ピエールおじさんはフランスに残るけど、ピエールおじさんに植物の世話なんて上等なことはできっこない。それでどうしたものかと考えていた。

ちょうどそんなとき、ボクたちの行きつけのカフェが、植物を探していることを知った。カフェのサイトの写真を見ると、すでに多くの人が植物を里子に出しているのがわかった。ボクは、ピンときた。ここしかない。おいしいコーヒーとおいしいお菓子を作るカフェならきっと、植物の世話を焼いてくれるだろう(ケーキを焼くのが上手いから... ククク)。

そこでボクは、カフェに行ってお菓子を食べてから、カフェのお姉さんに、うちにシャルロットという可愛い子がいるんですけど、里親になってもらえませんかと訊いた。
お姉さんは、オッケー大歓迎よプーちゃん、と言った。

そうと決まれば、シャルロット送別会だ。
ロラン・ギャロス決勝の日の午前中に行われた。
ボクとプー子ちゃんがシャルロットにお別れの手紙を書き、読み上げた。エセル卿が司会と来賓役を務めた。記念写真も撮った。

ああ、シャルロット。元気でね、シャルロット。
これからも、ロラン・ギャロス決勝の日には、ボクたちは君のことを思い出すでしょう。






送別会の翌日は、月曜日だったけど、祝日でカフェは休みだった。
オセイサンの訃報も舞い込んできた。
スヌーピー大好きのオセイサンだ。

火曜日は、雨だった。
シャルロット送別のケーキを食べた。

そして今日、水曜日、晴れた日、シャルロットは里子に出された。
オセイサンの訃報にショックを受けていたところに、シャルロットもいなくなるなんて、よほど里子に出すのをもう少し待とうかと思ったけど、カフェがいつまでも植物を探しているとは限らない。
ボクたちは、網戸...   カーテン...  幕...  ドンチョウ...  だんちょうの想いで、シャルロットを里子に出した。


里子に出されたシャルロット
新参者だから、棚の一番左下にいる。




よく見ると、こんな感じ。

他の植物と一緒に仲良くしてほしい。


ああ、元気でね、シャルロット!
ボクたちは、帰国するその日まで、何回もこのカフェに来て、シャルロットに会いに来るよ。お菓子を食べてお茶を飲んで、シャルロットに会いに来るよ!!